チミジル酸とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 物質 > 化合物 > 化合物 > チミジル酸の意味・解説 

dTMP

分子式C10H15N2O8P
その他の名称チミジル酸、チミジンりん酸、チミジンモノヌクレオチド、デオキシチミジンりん酸チミジン5'-一りん酸、デオキシチミジル酸、デオキシチミジン5'-一りん酸、デオキシリボシルチミン一りん酸、5-Methyl-dUMP、Deoxythymidine 5'-phosphate、Deoxy TMPThymidine phosphate、Thymidylic acidThymidine monophosphate、Thymidine mononucleotide、Deoxythymidine phosphateThymidine 5'-monophosphate、Deoxythymidylic acid、Deoxythymidine 5'-monophosphate、Deoxyribosylthymine monophosphate、5-メチル-dUMP、デオキシチミジン5'-りん酸、デオキシTMPチミジンりん酸dpT、5'-dTMP、TMP、5'-TMP、dTMP、Thymidine 5'-phosphate、5'-Thymidylic acid、Thymidine-5'-phosphoric acidチミジン一リン酸Thymidine Monophosphate
体系名:2'-デオキシ-5-メチルウリジン5'-りん酸チミジン5'-りん酸チミジン5'-ホスファート、5'-チミジル酸、チミジン-5'-りん酸


チミジル酸

英訳・(英)同義/類義語:thymidylic acid

チミジンの糖部分OH基がリン酸エステル化され化合物

チミジル酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/15 06:44 UTC 版)

チミジル酸
識別情報
略称 dTMP
CAS登録番号 365-07-1 
PubChem 16755631
ChemSpider 10239189 
UNII 43W3021X6C 
ChEBI
ChEMBL CHEMBL394429 
バイルシュタイン 3916216
特性
化学式 C10H15N2O8P
モル質量 322.2085 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

チミジル酸(チミジルさん、thymidylic acid)は、デオキシリボヌクレオシド構造を持つ有機化合物の一種である。チミジン一リン酸 (thymidine monophosphate) とも呼ばれ、dTMP[1] と略される。dTMPはチミンデオキシ糖の 2-デオキシリボース、1つのリン酸より構成されており、リン酸とチミジンヌクレオシドとの間でリン酸エステルが形成されている。リン酸エステルの位置により、3'-体、5'-体が知られる。番号を省略して単にチミジル酸といった場合は、通常 5'-体を指すことが多い。3'-体の場合はナンバリングを添える。

5'-チミジル酸は、DNA の部分構造となっている。

DNA合成との関連

デオキシウリジン一リン酸5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸は、チミジル酸シンターゼ (FAD)によりメチル化されたチミジル酸(dTMP)とジヒドロ葉酸を生成する。

(反応式) 5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸 + デオキシウリジン一リン酸(dUMP) + FADH2

テトラヒドロ葉酸(THF)による代謝とビタミンB12によるTHFの再生産、de:Folsäure=葉酸、DHF=ジヒドロ葉酸、THF=テトラヒドロ葉酸、Vit.B12=ビタミンB12、Methyl-Vit.B12=メチルコバラミン、Methionin=メチオニン、Methionin Syntase=5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼ、Homocystein=ホモシステイン、N5-Methyl-THF=5-メチルテトラヒドロ葉酸、N5,N10-Methylene-THF=5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸、N10-Formyl-THF=10-ホルミルテトラヒドロ葉酸、dUMP=デオキシウリジン一リン酸NADPHDNA
DNAの化学構造

DNA中のチミン

DNARNAとで構成する塩基に違いがあり、一般に、DNAはA、C、G、Tであるが、RNAではTの代わりにU(ウラシル)である。ただし、DNA上にもUが稀に生じることがあり、また、塩基にTではなくUを用いるDNAを持つ生物も存在する(U-DNA参照)。圧倒的大多数の生物でDNAの構成塩基にUではなくTが用いられるのは、Cが自然に脱アミノ化することでUに置き換わることがあり、塩基配列を維持するために、損傷してUに変化したCと元来Uである残基を識別する必要があるからである。TはUの5位の水素がメチル基に置換された構造をしている。また、Cからは容易に生じることはなく、Cの損傷によって生じたUを容易に識別できる。以上より、DNAではUではなくTを用いる方が有利であったと考えられる。

参考文献

  1. ^ TMPはよくある間違いである。Abbreviations and Symbols for Nucleic Acids, Polynucleotides and their Constituents N-1.1
  2. ^ 血液検査-巨赤芽球性貧血 1999/03/10の講義 中国労災病院中央検査部 [出典無効]

関連項目




チミジル酸と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「チミジル酸」の関連用語

チミジル酸のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



チミジル酸のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
JabionJabion
Copyright (C) 2025 NII,NIG,TUS. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのチミジル酸 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS