セント・ポール大聖堂での働きとは? わかりやすく解説

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セント・ポール大聖堂での働き

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/07 14:53 UTC 版)

ジョン・ゴス (作曲家)」の記事における「セント・ポール大聖堂での働き」の解説

1838年アトウッドこの世を去ると、ゴス彼の跡を継いでセント・ポール大聖堂オルガニストとなることを希望した。彼は大聖堂司教座聖堂参事会であった神父シドニー・スミス助言求めたが、神父彼に年間給与がたった34ポンドになると言ってからかった家族支えなければならないゴスは、この職に応募することは出来ないかもしれない返事をした。しかし、その後スミスオルガニスト職がいくつか副収入得られることに気が付き、これによってゴス再考余地生じた。そうして彼はこの職務を任ぜられることになったが、すぐさま彼はオルガニストが単にオルガンを弾くために雇われるであって大聖堂における他の音楽的要素与え影響はわずかしかないということ悟った音楽取り仕切っていたのは後唱者のベックウィズ(Beckwith)参事会であったが、彼は児童合唱指導当たっていた慈善係のホーズHawes参事会員と不仲であったのだ。加えて大聖堂重役達は音楽水準引き上げ興味持っていなかった。シドニー・スミス見方典型的である。「そこで祈りさえできれば中略)我々の音楽としては十分であり、歌唱というものは非常に従属的な考慮値するのみである。」スミス同僚たちにはどちらの考えに対して無頓着な者もおり、若い僧侶不在となることで職務放棄されて、礼拝行えないといった事態頻繁に生じていた。 ゴス信心深さと優しい性格特徴的な人物だった。彼の弟子ジョン・ステイナーはこう記している。「ゴス関わり持ったであれば誰の目にも、彼が宗教的な生活を送っているということ明らかだったまた、大衆にとっても彼の宗教曲訴えかける日頃効果が、その事実の証明となったのである。」彼の温和さは、厄介な歌手たちを相手取り組もうとする際には不利な要素だった。テノールバス面々生涯にわたる在職有しており、新たな音楽を学ぶことに興味を持たなかったため、ゴスは彼らの怠慢さに対してなす術がなかった。伝記作家のジェレミー・ディブルはこう記した。「1842年作曲の(ゴスの)よく出来たアンセムBlessed is the manに対して向けられ敵意によって、彼の自信はすっかり失われてしまい、彼はそれ以上アンセム書けなくなってしまった。1852年初代ウェリントン公爵国葬が行われるにあたって依頼を受け、やっと2曲のアンセム書くことができたのである。」 ウェリントン公葬儀の際に少年合唱団所属していたステイナーは、後にリハーサルにおいてゴス音楽発揮した力について回想している。「最後の数小節ピアニッシモの音が聞こえなくなると、しばし深い静寂訪れ全ての者は心の奥底からその真な信仰精神打ち震えたのだった。そして徐々に会場あらゆる方面から、作曲者への最大級祝福沸き起こった。その大きな誠意敬意の込もったものは、もやは『拍手』と呼べるようなものではなかった。」ステイナーは日頃、さほど師を敬っていたわけではなかった。後年、彼はサリヴァン2人笑いをこらえきれなかった事件の話を思い出している。ある時、礼拝中にゴスうわの空オルガンのペダルを跨いで歩こうとして「雷鳴のような轟音出してしまい、礼拝集まった人々怯えて説法一時中断してしまっているのに、やっと気付いたのだ。」

※この「セント・ポール大聖堂での働き」の解説は、「ジョン・ゴス (作曲家)」の解説の一部です。
「セント・ポール大聖堂での働き」を含む「ジョン・ゴス (作曲家)」の記事については、「ジョン・ゴス (作曲家)」の概要を参照ください。

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