シュミット・ダニエルとは? わかりやすく解説

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シュミット・ダニエル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/18 07:51 UTC 版)

シュミット・ダニエル
名前
本名 矢吹シュミット・ダニエル勇二
Daniel Yuji Yabuki Schmidt
愛称 ダン
カタカナ シュミット ダニエル
ラテン文字 SCHMIDT Daniel
基本情報
国籍 日本
生年月日 (1992-02-03) 1992年2月3日(33歳)
出身地 アメリカ合衆国イリノイ州
身長 197cm[1]
体重 88kg[1]
選手情報
在籍チーム 名古屋グランパス
ポジション GK
背番号 1
利き足 右足
ユース
2001 八幡サッカースポーツ少年団(仙台市立八幡小学校
2002-2003 仙台スポーツシューレFC(仙台市立川前小学校
2004-2006 東北学院中学校
2007-2009 東北学院高等学校
2010-2013 中央大学
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2014-2019 ベガルタ仙台 57 (0)
2014 ロアッソ熊本loan 4 (0)
2015 ロアッソ熊本(loan) 26 (0)
2016 松本山雅FC(loan) 41 (0)
2019-2023 シント=トロイデンVV 110 (0)
2024 KAAヘント 10 (0)
2025- 名古屋グランパス
代表歴2
2018- 日本 14 (0)
1. 国内リーグ戦に限る。2025年1月6日現在。
2. 2023年9月12日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

シュミット・ダニエルSCHMIDT Daniel、日本語名:矢吹 勇二〈やぶき ゆうじ〉、1992年2月3日 - )は、アメリカ合衆国イリノイ州出身のプロサッカー選手Jリーグ名古屋グランパス所属。ポジションはゴールキーパー(GK)。元日本代表

経歴

プロ入り前

アメリカ合衆国イリノイ州ドイツ系アメリカ人の父と日本人の母との間に生まれ、2歳で日本仙台市に移った[2]

小学校2年でサッカーを始め、中学校3年までは守備的MFとしてプレーし足元の技術を鍛えた[2]東北学院中学校では体育のサッカーで素人にボールを奪われたことでサッカー部を辞め、バレーボール部に入部[3]。数か月後に復帰し、新人戦に向けて第2GKが不在だったため、バレー部での経験を買われて兼任GKとしてトレーニングを積む[3]東北学院高校入学後にGKに転向[2]。高校3年の夏、ベガルタ仙台の練習に参加し獲得オファーを受けたが、「プロで活躍しなければ意味がない」と中央大学法学部へ進学した[2]。1年時から3年連続で川崎フロンターレ特別指定選手として登録され、リーグ戦でベンチ入りを経験[4][5][6]。2、3年時には全日本大学選抜にも選出された。しかし大学では岡西宏祐の控えで、4年生になってからようやくレギュラーとして出場機会を得た[7]。その後再び仙台から声がかかり、2013年8月から仙台の練習に合流、翌月の仮契約に至った[3]

プロ入り後

2014年より、ベガルタ仙台へ入団[8]。同年4月、GKに怪我人が相次いだロアッソ熊本へ1か月間の育成型期限付き移籍[9]。移籍直後の長崎戦にてスタメン出場、Jリーグデビューを果たした。5月、期限付き移籍期間満了に伴い仙台へ復帰した[10]。復帰後のナビスコカップ第7節神戸戦でスタメン出場、仙台で初めて公式戦に出場した。なお同シーズン終了後、チームメイトの藤村慶太とともに、スペイン南東部ムルシアの「ラマンガ・クラブ ハイパフォーマンスセンター」へ1か月間留学した[11]

2015年6月1日に下位に低迷していたロアッソ熊本へ再び期限付き移籍[12] すると才能を開花。チームの失点を大幅に減らし、ロアッソ熊本の後半戦大躍進の立役者となった[13]。同年10月10日に入籍[14]。12月24日に、同シーズンにJ2へ降格した松本山雅FCへの期限付き移籍が発表された[15]

2016年、松本ではレギュラーとして活躍。シーズン終了後に仙台への復帰が発表された[16]

2019年7月1日ジュピラー・プロ・リーグシント=トロイデンVVへの完全移籍が発表され[17]7月13日鹿島アントラーズ戦が仙台での最後の試合となった。

2023年1月18日JPFAアワードの2022年度ベストイレブンに選出[18]2月4日KVコルトレイク戦でジュピラー・プロ・リーグ100試合出場を達成[19]

2023-24シーズンは、移籍市場でステップアップを目指し、リーグ・アンFCメスへの移籍が濃厚とされていたが、直前で破談に。さらに退団に備えて浦和レッズから日本代表GK鈴木彩艶をシント=トロイデンが補強したこともあり、8月から一度もピッチに立たず、メンバー外という状況が続いた。

2023年12月28日にシント=トロイデンVVとの契約を解除しKAAヘントへ完全移籍することが発表された[20]

2025年1月6日にKAAヘントから名古屋グランパスへ完全移籍することが発表された。[21] なおシュミットダニエルはKAAヘントとの契約を残していたため移籍金が発生する。しかし、開幕前に右膝内側半月板を損傷して長期離脱、この負傷の影響により、一度は現役を引退した児玉剛が急遽現役に復帰している。

日本代表

2016年10月、日本代表候補GK合宿のメンバーに選出[22]

2018年8月30日、日本代表に初招集された。11月16日のキリンチャレンジカップベネズエラ戦で日本代表初出場。

2019年1月、AFCアジアカップ2019に臨む日本代表に招集され、グループリーグ第3戦のウズベキスタン戦にスタメンで出場し、終了間際の枠内を捉えたミドルシュートを止めるなど活躍。試合終了後に相手チームの監督であったエクトル・クーペルから称賛されている[23]

2022年9月、エクアドル戦でPKを止めてチームをピンチから救いメディアのMOMに選出[24][25]。Twitterのトレンドでも1位に躍り出た[26][27]

サポーターが選ぶ「メンバー入りしてほしい選手アンケート」で1位に輝くなど本戦への期待が高まる中、2022年11月、カタールワールドカップの出場メンバーに初選出された[28][29]。ワールドカップのメンバーに選ばれた日本代表選手の中で歴代最長身である[30]。しかし本大会4試合では権田修一が全試合に出場した為、出場機会を得ることは一度もなかった[31]

2023年3月24日、第二次森保JAPANの初陣となるウルグアイ戦でスタメンフル出場。9月12日、トルコ戦では守勢の場面でも安定したセービングを見せて勝利に貢献。

所属クラブ

個人成績

国内大会個人成績
年度 クラブ 背番号 リーグ リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点
日本 リーグ戦 リーグ杯 天皇杯 期間通算
2014 仙台 16 J1 0 0 0 0 - 0 0
熊本 31 J2 4 0 - - 4 0
仙台 16 J1 0 0 1 0 0 0 1 0
2015 0 0 0 0 - 0 0
熊本 41 J2 26 0 - 2 0 28 0
2016 松本 1 41 0 - 1 0 42 0
2017 仙台 J1 20 0 4 0 0 0 24 0
2018 18 0 1 0 3 0 22 0
2019 19 0 2 0 0 0 21 0
ベルギー リーグ戦 リーグ杯 ベルギー杯 期間通算
2019-20 シント=トロイデン 21 ジュピラー 20 0 - 2 0 22 0
2020-21 24 0 - 0 0 24 0
2021-22 31 0 - 0 0 31 0
2022-23 31 0 - 2 0 33 0
2023-24 4 0 - - 4 0
ヘント 16 8 0 - 1 0 9 0
2024-25 1 0 - 0 0 1 0
日本 リーグ戦 リーグ杯 天皇杯 期間通算
2025 名古屋 1 J1 1 0
通算 日本 J1 57 0 9 0 3 0 68 0
日本 J2 71 0 - 3 0 74 0
ベルギー ジュピラー 118 0 - 5 0 123 0
総通算 246 0 9 0 11 0 265 0

その他の公式戦

代表歴

出場大会

試合数

  • 国際Aマッチ 14試合 0得点(2018年 - )


日本代表 国際Aマッチ
出場 得点
2018 1 0
2019 4 0
2020 2 0
2021 0 0
2022 4 0
2023 3 0
通算 14 0

出場

No. 開催日 開催都市 スタジアム 対戦国 結果 監督 大会
1. 2018年11月16日 大分 大分スポーツ公園総合競技場 ベネズエラ △1-1[32] 森保一 キリンチャレンジカップ2018
2. 2019年1月17日 アル・アイン シェイク・ハリーファ国際スタジアム ウズベキスタン ○2-1[33] AFCアジアカップ2019
3. 2019年3月26日 神戸 ノエビアスタジアム神戸 ボリビア ○1-0[34] キリンチャレンジカップ2019
4. 2019年6月5日 豊田 豊田スタジアム トリニダード・トバゴ △0-0[35]
5. 2019年6月9日 利府 ひとめぼれスタジアム宮城 エルサルバドル ○2-0[36]
6. 2020年10月13日 ユトレヒト スタディオン・ハルヘンワールト コートジボワール ○1-0[37] 国際親善試合
7. 2020年11月17日 グラーツ メルクーア・アレーナ メキシコ ●0-2[38]
8. 2022年6月2日 札幌 札幌ドーム パラグアイ ○4-1[39] キリンチャレンジカップ2022
9. 2022年6月14日 大阪 パナソニックスタジアム吹田 チュニジア ●0-3[40] キリンカップサッカー2022
10. 2022年9月23日 デュッセルドルフ デュッセルドルフ・アレーナ アメリカ合衆国 ○2-0[41] キリンチャレンジカップ2022
11. 2022年9月27日 エクアドル △0-0[42]
12. 2023年3月24日 新宿 国立競技場 ウルグアイ △1-1[43] キリンチャレンジカップ2023
13. 2023年3月28日 大阪 ヨドコウ桜スタジアム コロンビア ●1-2[44]
14. 2023年9月12日 ヘンク セゲカ・アレーナ トルコ ○4-2[45]

タイトル

クラブ

ベガルタ仙台

代表

個人

  • JPFAアワード(JPFA)・ベストイレブン:1回(2022年)

脚注

出典

  1. ^ a b シュミット ダニエル”. J. League Data Site. 2019年6月27日閲覧。
  2. ^ a b c d J最長身ダニエル仙台で定位置奪取だ nikkansports.com、2013年12月17日
  3. ^ a b c 「シュミットダニエルの僕的サッカー人生」『クラブ情報誌ベガルタ仙台』第148号、ベガルタ仙台、2015年6月、14-15頁。 
  4. ^ シュミット ダニエル選手 JFA・Jリーグ特別指定選手承認のお知らせ KAWASAKI FRONTALE、2010年8月11日
  5. ^ シュミット ダニエル選手 JFA・Jリーグ特別指定選手承認のお知らせ KAWASAKI FRONTALE、2011年3月9日
  6. ^ シュミット ダニエル選手 JFA・Jリーグ特別指定選手承認のお知らせ KAWASAKI FRONTALE、2012年3月23日
  7. ^ 我慢の日々乗り越え…注目の中央大GKシュミット、自身を「印象づける一年に」 ゲキサカ、2013年2月18日
  8. ^ 中央大学 シュミット ダニエル選手 2014シーズン新加入内定のお知らせ ベガルタ仙台オフィシャルウェブサイト、2013年11月26日
  9. ^ シュミット ダニエル選手、期限付き移籍加入のお知らせ ロアッソ熊本 公式サイト、2014年4月20日
  10. ^ シュミット ダニエル選手 ベガルタ仙台へ復帰のお知らせ ベガルタ仙台オフィシャルウェブサイト、2014年5月16日
  11. ^ 仙台ダニエル&藤村 スペインで武者修行”. nikkansports.com (2014年12月4日). 2015年3月4日閲覧。
  12. ^ シュミット ダニエル選手、期限付き移籍加入のお知らせ ロアッソ熊本 公式サイト、2015年5月30日
  13. ^ シュミット、熊本で実戦重ね開花”. 河北新報 (2015年11月13日). 2015年11月20日閲覧。
  14. ^ シュミット ダニエル選手 入籍のお知らせ』(プレスリリース)ベガルタ仙台、2015年12月24日http://www.vegalta.co.jp/news/press_release/2015/12/post-3160.html2015年12月31日閲覧 
  15. ^ シュミット ダニエル選手 ベガルタ仙台から期限付移籍加入のお知らせ”. 松本山雅FC公式ホームページ (2015年12月24日). 2015年12月24日閲覧。
  16. ^ シュミット ダニエル選手 復帰のお知らせ”. ベガルタ仙台公式ホームページ (2016年12月9日). 2016年12月9日閲覧。
  17. ^ シント=トロイデンVVへ完全移籍に向けて シュミット ダニエル選手が基本合意 ベガルタ仙台 2019年7月1日
  18. ^ 【JPFAアワード2022】”. 一般社団法人 日本プロサッカー選手会. 2023年1月18日閲覧。
  19. ^ シュミット・ダニエル、シント=トロイデンで100試合出場「これからも成長していきたい」”. GOAL.com. 2023年2月5日閲覧。
  20. ^ 【お知らせ】GKシュミット ダニエル選手 契約解除のお知らせ”. STVV(シント=トロイデンVV)日本公式サイト. 2023年12月28日閲覧。
  21. ^ シュミット ダニエル選手、移籍加入のお知らせ|ニュース|名古屋グランパス公式サイト”. 名古屋グランパス公式サイト. 2025年1月6日閲覧。
  22. ^ “代表GK合宿招集197センチ松本シュミットが完封”. 日刊スポーツ. (2016年10月17日). https://www.nikkansports.com/soccer/news/1725401.html 2020年3月15日閲覧。 
  23. ^ 名将クーペルがシュミットの好守を絶賛。「日本のGKが素晴らしいセーブを…」 フットボールチャンネル 2019年1月18日
  24. ^ みんなで採点!! エクアドルとスコアレスドローの森保J、最も評価が高かったのは…”. ゲキサカ. 2022年9月28日閲覧。
  25. ^ 【日本0-0エクアドル|採点&寸評】”. 2022年9月27日閲覧。
  26. ^ 【日本代表】「シュミット」がツイッタートレンド1位に、権田との守護神争いの序列に変化出るか”. 2022年9月28日閲覧。
  27. ^ 「シュミット」SNSトレンド1位で絶賛の嵐! 日本救ったスーパーセーブ&気迫ガッツポーズに「え、まじで神ってる」”. 2022年9月28日閲覧。
  28. ^ 「サポーターが選ぶ26人」最多票は…スポニチアネックスアンケート結果発表”. 2022年11月1日閲覧。
  29. ^ FIFAワールドカップカタール2022™ SAMURAI BLUE(日本代表)メンバー”. 2022年11月1日閲覧。
  30. ^ 39歳川島永嗣は最年長記録更新、197センチのシュミット・ダニエルは過去最長身【サッカーW杯】”. 中日スポーツ東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2022年11月1日). 2022年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月3日閲覧。
  31. ^ “終戦の森保ジャパン、柴崎岳、町野修斗ら4選手が出場機会得られず”. スポーツ報知. (2022年12月6日). https://hochi.news/articles/20221205-OHT1T51261.html?page=1 2022年12月6日閲覧。 
  32. ^ スタメン/試合結果”. www.jfa.jp. 2021年4月11日閲覧。
  33. ^ AFC アジアカップ UAE 2019”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2021年4月11日閲覧。
  34. ^ スタメン/試合結果”. www.jfa.jp. 2021年4月11日閲覧。
  35. ^ スタメン/試合結果”. www.jfa.jp. 2021年4月11日閲覧。
  36. ^ スタメン/試合結果”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2021年4月11日閲覧。
  37. ^ スタメン/試合結果”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2021年4月11日閲覧。
  38. ^ スタメン/試合結果”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2021年4月11日閲覧。
  39. ^ スタメン/試合結果”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2022年8月15日閲覧。
  40. ^ スタメン/試合結果”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2022年8月15日閲覧。
  41. ^ スタメン/試合結果”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2022年9月23日閲覧。
  42. ^ スタメン/試合結果”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2022年9月27日閲覧。
  43. ^ スタメン/試合結果”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2023年3月24日閲覧。
  44. ^ スタメン/試合結果”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2023年3月28日閲覧。
  45. ^ スタメン/試合結果”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2023年9月12日閲覧。

関連項目

外部リンク




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