サンビーム・タルボット・ダラック
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「サンビーム (自動車)」の記事における「サンビーム・タルボット・ダラック」の解説
1914年から1918年までの第一次世界大戦中、サンビームはオートバイ、トラック、救急車、647機の航空機を生産した。戦争終結後の1920年8月、サンビームはフランスの自動車会社ダラック(英語版)(Automobiles Darracq S.A.)と合併した。同社はアレクサンドル・ダラックが創業、第一号車を1896年に完成させた老舗自動車メーカーで、初期のダラック車はアルファロメオとオペルがいずれもダラックのライセンス生産から事業をスタートさせたほど評価が高かった。ダラックは1919年に、ロンドンのクレメント-タルボット社を買収しタルボット-ダラック(Talbot-Darracq)社となっており、サンビームを加えた会社はサンビーム-タルボット-ダラックまたはSTDモータースと呼ばれた。 会社組織が変わっても、サンビームはその後もルイス・コータレン設計の高品質なリムジン、サルーン、ツーリングカーの生産を続けた。この間、当時有名なレーシングドライバーであったヘンリー・シーグレーブ(Henry Segrave)やK.L.ギネス(英語版)(Kenelm Lee Guinness)のためのレーシングカー製作も行われていた。また、マルコム・キャンベルは1925年に「ブルーバード」の愛称を与えられた350馬力のサンビーム(en:Sunbeam 350HP)で、時速150.766マイル (242.634 km/h) の最高速度記録をマーク、同年のル・マン24時間レースでは、世界最初のDOHCエンジン搭載市販車となったサンビーム・3リッター(en:Sunbeam 3-litre)がベントレーを破って二位に入賞した。1926年にはヘンリー・ジーグレーブがen:Sunbeam Tiger (1925)「レディバード」(後「タイガー」と改称にて152.33マイル (245.15 km/h)を、1927年には1000馬力のスペシャルモデルen:Sunbeam 1000 hp(通称:「Mystery Z」または「The Slug」)が時速203.792マイル(327.971 km/h)の速度記録を樹立し、世界で初めて時速200マイルを超えた自動車となった。このように1920年代はサンビームとその主任設計者ルイス・コータレンの黄金時代となった。
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