サンダース・ロー
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サンダース・ロー株式会社(Saunders-Roe Limited)は、かつて存在したイギリスの航空及びマリンエンジニアリング会社で、本社はワイト島のイースト・カウズ(East Cowes)にあった。
- ^ ピアソン・グループ傘下企業
- ^ Flightglobal.com
- ^ Yenne, Bill (1993) [1990] Kirk, John ed. The World's Worst Aircraft Dorset Press p. 121 ISBN 0-88029-490-6
- 1 サンダース・ローとは
- 2 サンダース・ローの概要
- 3 脚注
サンダース・ロー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/14 19:15 UTC 版)
「空中投下式救命艇」の記事における「サンダース・ロー」の解説
1953年初めにアングルシー島のサンダース・ロー社はアブロ シャクルトン洋上哨戒機の胴体下面に取り付けるMark 3 空中投下式救命艇を完成させた。Mark 1が木製だったのとは異なりMark 3は全アルミニウム製であり、高度700フィート (210 m)から投下されると4つの直径42フィート (13 m)のパラシュートで降下速度20フィート (6 m)/秒まで減速されて着水した。救命艇が投下されると圧縮容器入りの二酸化炭素が艇首と艇尾の自律正立チャンバー内に放出された。着水するとパラシュートは風に吹き去られるように切り離され、ドローグ(英語版)(シーアンカー)が開傘されて救命艇の行き足を鈍らせて生存者が艇へたどり着くのを容易にした。同時に不時着水した航空機搭乗員が救命艇に乗り込み易いように片側1基、計2基のロケットに点火されて艇の喫水線を下げた。艇内へ入るための外側から開く扉と平坦な甲板は自己排水のためのものであった。動力源としては出力15馬力 (11 kW)のヴィンセント・モーターサイクル(英語版)社製 HRD T5エンジン(英語版)が採用された。このエンジンは「50英ガロン(約230リットル)の燃料で1000マイル(約1600km)を航走出来る事」という極めて厳しい性能要件が課された結果、「対向ピストンかつクロスヘッド(英語版)方式の2ストローク・ガソリン複動式機関」という類例を見ない特異な設計を持つに至ったもので、更に船体には航続距離1,250マイル (2,010 km)を航走するに十分な量の燃料を搭載していた。日差しと波の飛沫を遮るための天幕、覆いと共に帆と釣り道具が備えられていた。全長31フィート (9 m)、全幅7フィート (2 m)のMark 3救命艇は、10名が14日間過せるだけの水、食料と防護服(protective suits)、膨張式枕、寝袋、救急医療キットを搭載していた。
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