ゲーム継続以外の目的を持つパスワード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 03:11 UTC 版)
「パスワード (コンピュータゲーム)」の記事における「ゲーム継続以外の目的を持つパスワード」の解説
以前は通信機能、メモリーカード等の外部記録媒体の使用が難しかったため、ソフトにバッテリーバックアップ機能が内蔵されているものであっても、ユーザー間でデータのやりとりをするためにパスワードが使用されることがあった。現在でも、アナログ環境(雑誌等)での配布が可能、ハードの差違を問わない等の利点を活かして(通信や外部記録媒体と併用されつつも)使用されることがある。 最初にゲーム継続以外の目的でパスワードを使用したのは、T&E SOFTが1986年から1988年にかけて発売した『DAIVA(ディーヴァ)』シリーズである。『DAIVA(ディーヴァ)』では、7つの異なるストーリーが6つのパーソナルコンピュータとファミリーコンピュータで発売され、各々のストーリーが相互に関連性を持つため、例えば、1つの機種をクリアした時に手に入るパスワードを他の機種へ入力すると今まで使っていた艦隊を援軍として送り込むことが出来る。 似たケースとして『実況パワフルプロ野球』『ダービースタリオン』シリーズなどでは、育てた選手や馬のパスワードを表示・登録できる。異なる機種(携帯機と据え置き機など)へのデータ移行や、お互いの育てたキャラで対戦をする時に使用される。ゲーム雑誌で関係者や読者のデータが公開されたり、ユーザー自身がインターネット等で公開するケースも多い。 また、スコアやタイムアタック等の全国ランキングが行われる場合、パスワードを介して記録が集計されることもある。もちろん実際には出ていない数値で不正に応募することを防ぐためである(→ウソスコア)。 さらに異なるケースとして『風来のシレン(GB2以降)』『ポケモン不思議のダンジョン』では、ゲームオーバー時に「救助パスワード」が表示される。これを他のプレイヤーが入力すれば「救助」に向かうことが出来、成功すれば「復活パスワード」が表示され、救助パスワードを出力したプレイデータにそれを入力することでゲームオーバーが無効になるというシステムとなっている。パスワードという性質を活かし、ゲーム自体とは無関係なインターネット掲示板やメールを利用してこのシステムを活用できる。 以上のパスワードはいずれもプレイヤーのもたらした結果を文字列に置き換えたものであるが、ゲームの制作者側で予め設定され、特定の状況下で入力すべき文字列もパスワードと呼ぶ。この場合は本来のセキュリティ目的のパスワードに近い。ゲーム中特定の場所で入力すると貴重なアイテムやキャラが得られたり、隠された要素が現れる(アンロックされる)例があり、用途としては隠しコマンドに近いと言える。これらは雑誌や周辺商品と連動して展開されるゲームやアーケードゲームによく見られる。例えば『スーパーボンバーマン5』では、ゲーム進行に応じて隠し要素をアンロックできるパスワードが表示されるようになっている。その他にも『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』シリーズでは、実際に発売されているカードに書かれている数字をパスワードとして入力すると、ゲーム内でそのカードを入手できる。 また、『流星のロックマン2』のタッチコマンドシステムはカードをニンテンドーDSのタッチパネルに重ねカードに表示された穴を順番にタッチすることで、周辺機器を使わずに外部からのデータを取り込むことができる。カード無しでもタッチパネルの特定の位置を順番にタッチすることで外部からのデータを取り込むことも可能。
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