カメラの開発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/11 21:01 UTC 版)
「アーセナル (ウクライナの企業)」の記事における「カメラの開発」の解説
工場では、第一次世界大戦中の1917年から民生品も開発するようになった。 大祖国戦争後の1946年、"ARSENAL V.I.LENINE"という英名で戦後再組織され、旧ドイツの"Contax"と同一又は類似の内部機構と外装を継承した前記"Contax II"と同一又は類似の商品を1947年から"Contax"(ノーネームコンタクス)、若しくは" Kiev"Kiev-Contax" ", "Kiev-II", "Kiev-III", "Kiev-4"(一連の旧モデルの製品群は1987年製造中止)、同モデルチェンジした新改良の"Kiev-5"(1967年から1973年[最終バージョン])として継続生産された。同カメラは、ツァイス・イコンの工場の製造プラントをそのまま移籍する形での工場生産形態を採用しドイツの工作機械と同部品加工器械をそのママ継承した殆ど同一の製品でレンズのみ1946年からS・A・ズヴェーレフ記念クラスノゴールスク工場との協働で"Contax"のコピーのカメラ"Contax"を継続的に製造した。同系列の"Kiev"シリーズを後継機をふくめ各種改良に改良を重ねて製造していたが、これは、旧ドイツのツアイス社のプラント(技術者をも含む)のいわゆる「軍事賠償」に相当するものとして継承発展させたカメラで、極めてまれなカメラ技術史上に残る、旧ドイツの遺産である。 1957年には、スウェーデンのハッセルブラッド1000Fの後継機として、"Salut"を製造販売開始し、"Kiev 88TTL"、"Kiev CM"のハッセルブラッド1000Fのコンセプトと同一又は類似する卓越した中判カメラとして連綿と独自の発展をとげ、現在も同社のヒット商品として看板商品となっている。 1970年には、東ドイツのペンタコン人民公社の主力商品"Pentacon Six"と同一マウントで、同一のコンセプトを有し、内部フィルム給送機構を改良した、新型の"Kiev-6C"を開発し、現行の"Kiev-60TTL"として改良改善を加えられて現在に至っている。 アーセナルのカメラは、中判カメラ・レンズにその製作・販売の中核が移り、"Kiev-60TTL", "Kiev-80CM"等の6X6判カメラを主として製造し、現在のカメラマウントは、"Pantacon Six"のマウント(スピゴッドマウント)と同一のマウントを採用し、相互に互換性を担保されている。(但し、"Kiev 88TTL"の古いバージョンは、ハッセルブラッド1000Fと同一又は類似したスクリューマウントでフランジバックを僅かに相違する旧式マウントを継続的に使用している。) そのほかの製品には、交換レンズとして、PCS ARSAT H 2,8/35 "Mir 67 Н":ZOOM ARSAT H,M 4,5/80-200 "МС Granit-11 Н,М":ARSAT C,B 3,5/30 (“ZODIAK 8 C,B”):ARSAT C, B 3,5/250 (“Jupiter-36C, B” ):ARSAT С,В 3,5/45 "Mir 26 С,В":PCS ARSAT 4.5/55 Lensその他、中判カメラ用に、「Pantacon Six」のマウント(スピゴッドマウント)の交換レンズを多数供給し、優秀なレンズ群を供給している。 アマチュア用の小型カメラとしては、KIEV-19M (35mm)、KIEV-35A(35-mm コンパクトカメラ)等々が製造販売されている。 なお同社は、発光ダイオード等の電子デバイスの製造もおこないカメラ部品にもその電子工学技術が応用されている。 国営プラントの企業としての発展をとげたアーセナルは、電子応用機械器具、測定機械器具、電子デバイスの領域においても最先端にある。2004年11月、 アーセナルは、民生用の優良電気製品という民生電気機器部門においても賞を受賞している総合電子・電磁応用の総合機器メーカでもある。 現在のアーセナル主(代表)は、イーホル・ヴィークトロヴィチ・ヴォロシュチューク(Iгор Вікторович Волощук;Igor Viktorovich Voloshchuk)である。技師長は、ムィコーラ・フェドスィーヨヴィチ・コチェルハー(Микола Федосійович Кочерга;Kocherga Nikolaj Fedoseevich)である。
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