エンビード&シモンズの時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 02:20 UTC 版)
「フィラデルフィア・セブンティシクサーズ」の記事における「エンビード&シモンズの時代」の解説
2014年のNBAドラフトでは3位でジョエル・エンビードを、オーランド・マジックが12位で指名したダリオ・サリッチの保有権を獲得。また2巡目でジェラミ・グラントなど4選手を指名した。 しかし14-15シーズンは、前シーズンに続き苦難のシーズンになった。2013年に球団社長兼GMに就任したサム・ヒンキー(Sam Hinkie)はあからさまに将来のドラフト指名権で上位を得るためにDリーグ級の選手しか揃えず、向こう数シーズンを「タンク」(わざと負け続けること)しているのではないか疑われ、勝利への姿勢を疑問視されているのだが、実際に前シーズンに続き連敗という形で出てしまった。オフに右肩の手術をしたマイケル・カーター=ウィリアムスを欠いたチームは開幕から連敗が続き、12月1日のサンアントニオ・スパーズ戦に敗れニュージャージー・ネッツが2009-10シーズンに記録した開幕18連敗のNBA記録に次ぐ17連敗を喫してしまった。迎えた12月3日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦でようやくシーズン初勝利をあげ、リーグワーストタイ記録だけは免れた。一方で2015年に入ってからも未だにホームゲームで勝利を挙げていなかったが、1月5日のクリーブランド・キャバリアーズ戦でようやく14-15シーズンのホームゲーム初勝利を挙げた。だが、その後も低迷が続き、トレード期限日にカーター=ウィリアムスに見切りを付ける (ミルウォーキー・バックスに放出) という不可解なトレードを敢行するなど最後まで迷走し、最終的には10連敗を喫しリーグワースト3位の18勝64敗という散々な成績でシーズンを終えた。 2015年のNBAドラフトで3位指名権を得たシクサーズは、噂されていたエマニュエル・ムディエイの指名を回避し、デューク大学のジャーリール・オカフォーを指名し立て直しを計るも、前シーズン10連敗で終えた悪い流れは変わらず15-16シーズンは開幕18連敗、前シーズンと併せて28連敗というNBAワースト記録を樹立してしまった。開幕から1ヶ月経過した12月1日のロサンゼルス・レイカーズ戦に103-91で勝利し、ようやくシーズン初勝利を挙げた。しかしながら、同月7日のサンアントニオ・スパーズ戦では68-119の歴史的大敗を喫するなど悪い状況は変わらず、ラリー・ブラウンから「私なら5分で今の状況を変えられる」と苦言を呈されるなど苦しいチーム状況に変化はなく、2016年4月5日のニューオーリンズ・ペリカンズ戦で漸くシーズン10勝目に到達するという体たらくで、社長兼GMのサム・ヒンキーは翌日辞任に追い込まれた。結局その後もシーズン最終戦まで勝利することなく終わり、トータルでは10勝72敗で72-73シーズンの9勝に次ぐチーム史上ワースト2位、NBA史上ワースト3位の成績だった。 2016年のNBAドラフトで全体1位指名権を獲得したシクサーズは、ルイジアナ州立大学のベン・シモンズを指名。16-17シーズンこそ上昇気流に乗るものと思われたが、シモンズは開幕前に右足を骨折。またしてもシクサーズに暗雲が垂れ込めた。一方で2014年に入団後丸々2シーズンを棒に振っていたジョエル・エンビードが、漸くNBAデビューを果たし、新加入のセルヒオ・ロドリゲスやダリオ・サリッチも奮闘。同シーズンも開幕から連敗が続いたが、11月10日のインディアナ・ペイサーズ戦で、開幕からの連敗を7で止めるシーズン初勝利を挙げた。その後も苦戦を強いられたが、2017年1月11日のニューヨーク・ニックス戦では、T・J・マコーネルが試合終了間際に逆転ブザービーターを決め、前シーズンを上回るシーズン11勝目を挙げた。その後も奮闘するものの、近年の低迷から脱するまでには至らず、最終的にはエンビード、ロバート・コビントンなど負傷者が続出するなど、十分に戦えず、28勝54敗でシーズンを終了した。 2017年のNBAドラフトの全体1位指名権をボストン・セルティックスから譲受されたシクサーズは、ワシントン大学のマーケル・フルツを指名。これにジョエル・エンビードに加え2017-18シーズンより正式デビューを果たしたベン・シモンズといった楽しみな布陣が完成。10月23日のデトロイト・ピストンズ戦では、シモンズかリーグ史上最年少のトリプル・ダブルを達成するという活躍を見せ、4戦目にしてシーズン初勝利を記録した。2018年4月8日に行われたダラス・マーベリックス戦に109-97で勝利、アレン・アイバーソンが在籍しNBAファイナルまで進出した2000-01シーズン以来となるレギュラーシーズン50勝に到達した。また、マーベリックス戦の勝利により記録した14連勝は1982-83シーズン以来の記録となった。結局、レギュラーシーズンは52勝30敗のカンファレンス3位で終了、チーム記録となる16連勝を記録した。プレーオフ1回戦はカンファレンス6位のマイアミ・ヒートに4勝1敗で勝利し2012年以来のプレーオフ2回戦進出を決めた。 2018-19シーズン序盤にウルブズとのトレ ードでジミー・バトラーを獲得。さらに2月にトバイアス・ハリスをクリッパーズとのトレードで獲得した。最終成績は51勝31敗でイースタンカンファレンス3位に終わった。プレーオフ1回戦では、ブルックリン・ネッツに勝利。カンファレンスセミファイナルではラプターズと対戦した。第7戦までもつれる熱戦となったが、カワイ・レナードに決勝ブザービーターを決められ、カンファレンスセミファイナルで敗退した。
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