イタリア後期の受胎告知とは? わかりやすく解説

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イタリア後期の受胎告知 (1576年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 07:14 UTC 版)

受胎告知 (エル・グレコ)」の記事における「イタリア後期の受胎告知 (1576年)」の解説

ティッセン=ボルネミッサ美術館所蔵グレコによる受胎告知スペイン語版) この聖書内のエピソード扱い変化表れている。本作イタリア滞在後期描かれヴェネツィア派の影響見られる。そのためグレコイタリアからスペイン移住する直前ヴェネツィア再訪したという説もあるが、決定的ではない。上述した《モデナの三連祭壇画》から技術大きく進歩しており、中でも構図人物表現においてルネサンス古典的調和実現している。ガブリエルマリア配置は、構図の中で安定均衡表現している。またマリアには正確なデッサン肉付けがされており、ガブリエルはそれに対して優美なプロポーションがとられているだけでなく、聖霊象徴である白鳩を指すポーズに、威厳高貴さ備わっている聖母祈祷の上大天使の話に耳を傾け様子ヴェロネーゼに、光や色合いティツィアーノに、物の形や扱いティントレット類似している。空間表現建築的要素取り込まれているのも本作の特徴である。敷石透視図法使って色分けされ、明快で自然な空間奥行き作り出している。一方で人物の背後にある欄干は、奥行き遮断して簡潔安定した舞台まとめている。また、シンプルな建築中に人物や物を設置することで、現実感出そうとしている。色彩構成豪華で強いコントラスト含んでいる。具体的例として挙げられるのは、赤いカーテンマリアの青い衣装ガブリエル白衣黄色チュニックがある。これらは《フェリペ2世栄光》の天井部分との類似見られるまた、背景幻想的な効果使われており、ヴェロネーゼティツィアーノとの関連性指摘されている。背景大気表現逆巻く閃光によってそれは創り出されている。また、油彩技法前作比べて熟達し筆触メトロポリタン美術館の《盲人癒すキリスト》に類似している。また基本的構成要素はのちの受胎告知にも継承される

※この「イタリア後期の受胎告知 (1576年)」の解説は、「受胎告知 (エル・グレコ)」の解説の一部です。
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