アレマン語とは? わかりやすく解説

アレマン語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/17 15:02 UTC 版)

アレマン語
Alemannisch
話される国 ドイツ南西部
スイスドイツ語圏
リヒテンシュタイン全域
 オーストリアフォアアールベルク州チロル州ロイテ郡北部・ランデック郡西部
イタリアロンバルディア州ヴァッレ・ダオスタ州ピエモンテ州北部
フランスアルザス地方アルザス=ロレーヌ地方
アメリカ合衆国ペンシルベニア州中西部
ベネズエラ
地域 ヨーロッパアメリカ
話者数 1000万人
言語系統
表記体系 ラテン文字
言語コード
ISO 639-2 gsw
ISO 639-3
消滅危険度評価
Vulnerable (Moseley 2010)
テンプレートを表示
アレマン語地域
  • A オーストリア
  • I イタリア
  • アレマン語(標準ドイツ語: Alemannisch (Alemannische Dialekte)、アレマン語: Alemannisch)は、ドイツ語の一方言、ドイツ南西部の地方言語のひとつ。

    高地ドイツ語のうち上部ドイツ語バイエルン語オーストリアドイツ語も含む)に属し、シュヴァーベン語(Schwäbisch)[1]低地アレマン語(Niederalemannisch)、高地アレマン語(Hochalemannisch)、最高地アレマン語(Höchstalemannisch)に区分される[2][3]

    概要

    アレマン諸語の使用地域は、ゲルマン民族の一派のアレマン人スエビ族の一派という)の住居していた地域である。そもそもアレマン語とはアレマン人の言葉という意味である。この言葉が言語か方言かについては言語学者によって見解が異なるが、エスノローグは「標準ドイツ語の会話者が理解する事は困難」とし、ユネスコは明確に異なる言語であると指摘している。

    「ドイツ語」をフランス語で「アルマン(Allemand)」というのはアレマン語を話すアレマン人(仏:AlamansまたはAlémans)にルーツがあると言われるが、フランス語でも「アレマン語」は「アレマニーク(Alémanique)」という別の単語を用い区別はされている。

    その他

    • k, p, tは標準ドイツ語のような有気音にはならない。
    • b, d, gは常に無声化し、[p],[t],[k]となる。
    • lは音節化するか、u[w]の音となる。

    ISO 693-2の言語コードは「gsw」。

    分類

    言語コード
    • SIL
      • GSW(スイスドイツ語)
      • SWG(シュヴァーベン語)
      • WAE(ヴァリス語。広義的にはしばしばスイスの言語学者からはスイスドイツ語に含まれる)
      • GCT(ベネズエラドイツ語)

    脚注

    1. ^ 英語:スウェイビア語(Swabian)、フランス語:スワーブ語(Souabe)など。
    2. ^ 亀井孝河野六郎千野栄一編著、『言語学大辞典セレクション・ヨーロッパの言語』三省堂、1998年、278頁。
    3. ^ 柴崎隆『(南部)アルザス・ドイツ語の文法記述へのアプローチ - ミュルーズ・アルザス語方言に基づいて (Ein Versuch der Grammatik des [Süd-] Elsässischen. - auf Grund des „Milhüser Ditsch)』(金城学院大学論集・人文科学編、2012年)14頁によると、1950年ごろのアレマン諸語は、シュヴァーベン語と低地アレマン語は「北方アレマン諸語」に属し、高地アレマン語と最高地アレマン語は「南方アレマン諸語」に属していたと述べている。
    4. ^ 植田健嗣著書『-ミニ国家- リヒテンシュタイン侯国』郁文社、1999年、171頁。

    関連項目

    外部リンク


    アレマン語

    出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/31 22:33 UTC 版)

    オーストリアの言語」の記事における「アレマン語」の解説

    アレマン語はフォアアールベルク州話されている。フォアアールベルク州では高地アレマン語(英語版)が使われ、同じ方言グループスイス北部バーゼル外部)、フランスアルザス南部話されている。フォアアールベルク州外部のほとんどのドイツ人オーストリア人にとって、それはスイスドイツ語似ており、文法発音の違いが多いため、理解するのは非常に困難である。

    ※この「アレマン語」の解説は、「オーストリアの言語」の解説の一部です。
    「アレマン語」を含む「オーストリアの言語」の記事については、「オーストリアの言語」の概要を参照ください。

    ウィキペディア小見出し辞書の「アレマン語」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



    固有名詞の分類


    英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
    英語⇒日本語日本語⇒英語
      

    辞書ショートカット

    すべての辞書の索引

    「アレマン語」の関連用語

    アレマン語のお隣キーワード
    検索ランキング

       

    英語⇒日本語
    日本語⇒英語
       



    アレマン語のページの著作権
    Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

       
    ウィキペディアウィキペディア
    All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
    この記事は、ウィキペディアのアレマン語 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
    ウィキペディアウィキペディア
    Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
    Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのオーストリアの言語 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

    ©2025 GRAS Group, Inc.RSS