アメリカ海軍・海兵隊航空団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 06:07 UTC 版)
「F-4 (戦闘機)」の記事における「アメリカ海軍・海兵隊航空団」の解説
XF4H-1 原型機。2機製造された。 YF4H-1 試作機。5機製造。 F4H-1 命名規則変更によりF-4Aに名称を改めた。45機製造された。 前述の通り、R&D作業のために製造された最初の21機の内、16機目(18号機)以前と17機目(19号機)以降とでレドームと風防(キャノピー)の形状が異なる。これ以降の形式は17機目(19号機)のものを基としている。 F4H-1F 命名規則変更によりF-4Bに名称変更。F-4初の量産型で合計684機が製造された。 F-4G 生産中のF-4Bに自動迎撃データリンクと自動着艦用の機材を搭載した機体。 12機が改修されて実戦投入され、同時期に行われた新型迷彩塗装の実験が原因(新型迷彩塗装を施した機体の被害増大)と言われる被弾により1機を失っている。改修機は短期間でF-4Bに仕様変更されたが同機で開発されたシステムはF-4Jに反映されている。また、G形式名は短期間で消滅したので空軍がF-4Eを改修したSEAD(防空網制圧)機で再利用した。 F-4J F-4Bの改良型として522機製造された。 レーダーにパルス・ドップラー方式を使用したAWG-10を搭載し、戦闘機として初めてルックダウン能力を獲得した。また、F-4C用のメインギア回りと主翼、海軍型F-4Gで開発した機材に加えてエンジンを従来のJ79-GE-8から出力を強化したJ79-GE-10に変更した。 空軍が採用したAN/AJB-7全高度核爆撃制御システムを装備しており、目視目標捕捉システム(VTAS)、サイドワインダー拡張捕捉モード(SEAM)、AN/ASW-25A一方向データリンクを装備している。また水平尾翼には、前縁にスロットが取付けられており、低速時の操縦性が改善されている。 アメリカ海軍のベトナム戦争中唯一のエース、カニンガム/ドリスコル組が使用したが、5機目を撃墜後の帰還中に北ベトナム軍の地対空ミサイルを被弾、海上で脱出したため実機は現存していない。 F-4N F-4Bの搭載電子機器をF-4J相当にアップグレードした機体。 改修内容はF-4Jと同じだが、機首下面にAN/AAA-4赤外線センサーを取付け、AN/ALQ-126欺瞞ECMを装備しており、機体寿命(飛行時間)を3500時間から5000時間に延長している。F-4B自体が実戦で酷使されていたため生産機数に対して改修実施機は少なく、改修機数は227機と言われている。 F-4S F-4Jの近代化と寿命延長型。 レーダーをAN/AWG-10Bに変更、AN/ALQ-126欺瞞ECM、AN/ALR-46またはAN/APR-32レーダー警戒装置を装備しており、レーダー警戒装置のアンテナを取付けている。 空戦時の運動能力向上を意図してF-4E同様に前縁フラップをスラットに変更したが、離着陸時の安定性が従来の機体より悪化している。スラットの形状はF-4Eに比べ若干分厚く先端部が角張っている他、主翼折りたたみ部のフェンスの背が若干高くなっている。 後継機たるF/A-18の就役までの中継ぎの機体として、248機が改修された。
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