アナバプティストとは? わかりやすく解説

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アナバプテスト

(アナバプティスト から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/27 21:53 UTC 版)

アナバプテスト英語: Anabaptist再洗礼派、さいせんれいは)は、キリスト教において宗教改革時代にフルドリッヒ・ツヴィングリの弟子たちから分派した教派。ツヴィングリ主義肉の剣の行使を宗教内で持ち続け行ない行使することを批判したのが特徴である[要説明][要出典]

英語の"Anabaptist"は語源でいうと、anaはギリシャ語ἀνά-ana-, 再び)に、baptistは同じくギリシャ語の βαπτίζωbaptizo, 水に浸ける、浸す)に由来する。"re-baptizers"すなわち再洗礼派と訳された。ただし、この系統のうち現代ランドマーク・バプテストバプテスマのヨハネと初代教会から続く正統性を主張している[1]

特徴

幼児洗礼を否定し、成人の信仰告白に基づく成人洗礼を認めるのが、その教理的特徴の一つである。幼児洗礼者に成人洗礼を授けることがあるため再洗礼派とも呼ばれる。ただし、彼らにとって幼児洗礼そのものが無効であるので再度洗礼を授けているという認識はない。従って「再洗礼派」を自教会の名称として用いることはない。また「洗礼」を授ける際には、物理的に可能である限り、頭部などへ水滴を落とす「滴礼」ではなく全身を水に沈める「浸礼」によって行われる。他教団などで幼児洗礼を受けた信者に対し、自らの口による信仰告白を伴う「堅信礼」を改めて行う教会もある。

また、世と教会の分離(政教分離)を強く求めた[2][3]

これらの運動の総称としてラディカル・リフォーメーションと呼ぶことがある。熱狂主義者(シュヴェルマー)と呼んで非難され、反宗教改革的なものとされた[4]

ラディカル・リフォーメーションの分派には三位一体を否定するグループや「キリストは、その血と肉をマリアから受けず、天から持って来られた。」など特異的な信条を唱えるグループや、神秘的な体験を強調するグループも存在した。渡辺信夫はそれらのグループを福音的では無いとして宗教改革と区別している[4]

カトリック教会のみならず他のプロテスタント勢力からも迫害を受け、多数の人が処刑された。

再洗礼派は長く教会史上異端とされてきたが、20世紀に入ってその運動が再評価され、現在では、そのうち福音的なグループがプロテスタント福音派の有力な潮流のひとつとして理解されている。今日のメノナイトアーミッシュブレザレン教会は、再洗礼派の流れを汲む。

ただし、ランドマーク派はプロテスタントを自称しない。また、再洗礼派のうちで福音派の超教派の働きに同調しないグループが存在する。

また、一部の再洗礼派は互いの足を洗い謙遜を示す「洗足式」を重視する。また、メノナイトは絶対平和主義を掲げ、良心的兵役拒否などの平和運動で知られる。

系統図

日本のアナバプテスト

関連項目

脚注

参考文献

外部リンク



アナバプティスト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 15:33 UTC 版)

バルタザール・フープマイヤー」の記事における「アナバプティスト」の解説

フープマイヤーは、ツヴィングリとその生徒達聖書の解釈について、熱く語り合った。特に、幼児洗礼聖書になく、歴史上人間都合行われていた儀式であることや、大人洗礼現在の洗礼」)を行う必要性など合意していた。しかし、当時幼児洗礼によって子供出生登録市民登録などをシステム化していた国だったので、ツヴィングリルターなど政治との絡みが強いプロテスタントは身を翻し、(もともとローマ帝国カソリック聖書離れよ宗教改革はじめたのに)ローマ帝国従い聖書書かれていることを無視し幼児洗礼正当化をするようになるその時から、フープマイヤーなど幼児洗礼聖書基づかないことを訴えプロテスタントを「アナバプティスト」と呼ぶようになるアナもう一回バプティスト洗礼)は、2回目洗礼をすることから、そのように呼ばれるようになった大人として信徒になってから洗礼を受けるように訴える点が同じなだけで、色々な見解を持つプロテスタントが「アナバプティスト」という名のもと一絡げ纏められていた。アナバプティストはプロテスタント認められず、カトリックとプロテスタント両方から迫害を受け、アナバプティストになると当時は、火炙りか、川に石を付けて沈められ処刑された。プロテスタントカソリックはこの刑を「3度目洗礼」と呼び、火又は清める刑とした。

※この「アナバプティスト」の解説は、「バルタザール・フープマイヤー」の解説の一部です。
「アナバプティスト」を含む「バルタザール・フープマイヤー」の記事については、「バルタザール・フープマイヤー」の概要を参照ください。

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