アナハラム編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/05 07:08 UTC 版)
43巻 - 45巻 帝都に辿り着いたファンたちであったが、そこには既にメルダーザの姿はなく、アナハラムや女帝に連れられて、離宮へと移った後であった。メルダーザは既に覚醒しており、ライに呪をかけられて、森守の制御装置に繋がれており、アナハラムとライ以外の声は聞こえなくなっていた。 ファン、マリシーユ、トゥバン、そしてヴェダイの4人が、離宮へと向かった。離宮の入口には森守がいて、4人の侵入を拒んだが、マリシーユの姿が見えなくなり、トゥバンがその動きを食い止めている間にファンとヴェダイが離宮への侵入に成功した。離宮の中にはアナハラム、女帝、ライ、2人のイベルグエン、そして森守の制御装置に繋がれたメルダーザがいた。外ではトゥバンと森守、中ではヴェダイとイベルグエン2人、ファンとライのまさに死闘が繰り広げられていく。 そんな中、マイアとアグナは、八番艦を離れ、2人で離宮へと向かったものの、入口でのトゥバンと森守の死闘を見て、その凄まじさに身動きが取れなくなってしまう。 イベルグエン、ライ、そしてアナハラムをなんとか倒したものの、メルダーザへかけられた呪は、マリシーユにも解くことができなかった。いよいよ森守がトゥバンを倒そうとしたとき、おもわずマイアが飛び出して、メルダーザに許しを乞うた。装置の中で半ば理性を失っていたメルダーザは、マイアを羨み、マイアさえいなくなればと考えてしまい、結果、森守の機銃でマイアを撃ってしまう。メルダーザが自身の行動に驚き森守の動きが一瞬止まった隙をつき、トゥバンはついに森守を倒すことができた。自分の心の醜さにショックを受けたメルダーザの精神は、自らを深みの中へと沈めてしまおうとする。それを救ったのは、ヴェダイの声であった。メルダーザは、常に自分と一緒にいて、自分のために戦ってくれたヴェダイへの愛に気づき、こちらへ戻ってくることができた。 森守の機銃により瀕死の重傷を追ったマイアには、マリシーユがビゼンの里に代々伝わる古の特別な薬の最後の1本を投与して、自分と同じようにちょっと若くて、かるく不死身な身体にすることでその生命を救った。 こうして、大陸はカザル・シェイ・ロンにより平定され統武と改元し、海の一族はファン・ガンマ・ビゼンを新たな海王として頂き、共に繁栄してくこととなった。 メルダーザは、自身の身の回りで起きたことを、後年書物にまとめた。その題名を海皇紀という。
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