その他の構造物など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 10:08 UTC 版)
電停標識(安全地帯用) 停留場安全地帯構造物の先端に設置されていたもの。四角柱タイプ:戦前から設置されていたデザイン。四角柱の二面に停留場名(暗赤色地・白文字明朝体)、残り二面に地元企業・医療機関・商店などの広告が掲載されていた。上部には夜間照明用の電球を取り付ける石灯籠型のスペースがある。この形態の模造品が新宿歴史博物館に5000形の模造品と共に設置されている。 安全地帯標識兼用タイプ:安全地帯を示す道路標識(英文付記タイプ)の下に停留場名称を横書きで示したデザイン。広告スペースなし、上部に電球2灯つき。自動車視認用として、軌道と垂直に設置されていた。 時計つき電飾タイプ:薄緑色の棒状デザイン。上部に時計を搭載しているため先端が丸く、「しらゆり型」と称されるバス停留所標識に類似した形状。内部に蛍光灯を取り付けるスペースがあり、停留場名称(暗赤色地・白文字明朝体)および広告を記したアクリル板を内側から照射できる。時計部分も同様に蛍光灯で文字板を照らすことができる。四角柱タイプ・安全地帯標識兼用タイプからの交換などにより、都電撤去計画開始時点では安全地帯のある電停の多くに設置されていたが、荒川線のみの営業とされた後、ワンマン化に伴う電停改修で一旦姿を消した。2007年に三ノ輪橋停留場のリニューアルに際して復元されたほか、2008年にリニューアルされた庚申塚停留場や、荒川車庫に隣接する「都電おもいで広場」、あらかわ遊園の6152号、江戸東京たてもの園の7514号周囲にもそれぞれ建てられている。 電停標識(電柱用) 安全地帯を有する停留場ではそこまで渡る横断歩道付近、安全地帯のない停留場では電車停止位置付近の歩道電柱に設置されていたもの。改称前の旧停留場名称や近隣の名所などを副名称として小さく併記する場合もあった。 (例)大和町(富士見通)、上富士前町(六義園前)電柱上部掲示用:暗赤色地・白文字明朝体の長方形板状標識。下部に広告掲載スペースを有する。 電柱下部掲示用:弘亜社製作による琺瑯製看板。白地に濃紺色文字。軌道に面して掲示するタイプ(乗客乗員視認用)は隣接停留場名称を左右に小さく表示して、赤色の短い矢印を隣接停留場名称の上に配していた。軌道と垂直に掲示するタイプ(歩行者視認用)は当該停留場名称のみを表示。全国主要都市(札幌市電、仙台市電、横浜市電、名古屋市電、京都市電、大阪市電、神戸市電、広島電鉄、西鉄福岡市内線など)で同形式の標識が採用されていた。このタイプの標識の下には広告・交通安全標語・乗降時の注意喚起・系統案内・乗車運賃案内・始発終車時刻などを掲載した小型の琺瑯板が併設される場合が多かった。 信号塔 分岐点などがある交差点角に設置された建物。中に分岐器の操作を行う装置が設けられ、テコとチェーンで結んで操作した。のち分岐器は架線に設置されたスイッチにビューゲルが接触して切り替えることで自動化されたが、多くの信号塔は廃線まで存置されていた。
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