『ウルトラマン』に登場するガボラ
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「ガボラ」の記事における「『ウルトラマン』に登場するガボラ」の解説
『ウルトラマン』第9話「電光石火作戦」に登場。 大きく口が裂けた首の周囲にある6枚の赤いヒレを閉じて頭部を防護し、尖った頭部で好物のウラン235を求めて地底を掘り進む。皮膚は鋼鉄の5倍の硬度を持つ。武器は口から吐く高い放射能を含み、物体を一瞬で破壊する青い放射能光線。普段は四足歩行で行動するが、戦う際には後肢で立ち上がる。また、ウランを1日に1万トン食べ、食べる際には周囲に放射能を放出する。熱に弱い。 伊豆半島に位置し、台風からの復旧工事中のウラン鉱山がある宇浪利町に地盤沈下を起こし、地上に出現する。阿部町のウラン貯蔵庫を狙って進撃するが、防衛隊と科学特捜隊の戦車による火炎放射を経てウラン235を詰めたカプセルを吊るしたヘリコプターで誘導され、これを撃墜して進路を変えてウランを食べようとするが、ウルトラマンの飛び蹴りにひるんだところでヒレを2枚むしり取られて弱り、連続パンチからの首投げで絶命する。 スーツアクター:中島春雄 劇中では初登場にもかかわらず、名前や嗜好、特徴を復旧作業員や科学特捜隊、キャンプに来ていた少年団などにまで知られている。これは、準備稿から決定稿までの段階では前作『ウルトラQ』の第18話「虹の卵」の後日譚という設定でパゴスが再登場する予定であったのが、最終決定稿で新怪獣に変更されたためである。パゴスと同じくウランを好物としているのも、その名残りである。書籍『ウルトラ怪獣列伝』では、過去に同種の怪獣が出現していたものと解釈している。 台本では、ガボラの最後は富士山の雪崩で生き埋めになると書かれていた。台本では「パゴス」と書かれている箇所があった。 着ぐるみはバラゴン→パゴス→ネロンガ→マグラーからの改造。頭部を付け替え、表皮を取り去っており、赤い花びらのような襟巻きを付けている。デザインを担当した成田亨は、頭部を隠すことで別の怪獣であるという印象を与えるとともに、改造箇所が少なく済むよう工夫している。撮影終了後はアトラクション用ネロンガとして活躍した後、東宝に返却されて東宝映画のゴジラシリーズ第9作『怪獣総進撃』にて再びバラゴンとなった。そういった経緯から、後年の『シン・ウルトラマン』で監督を務めた樋口真嗣には、ネロンガ共々造型の特徴を「東宝怪獣と円谷怪獣のハイブリッド」と説明されている。 着ぐるみは鰭をつけたために重くなっており、頭部の上にフックをつけてピアノ線で吊って補助することにより、重量を軽減させていた。劇中にも、フックとピアノ線が映り込んでいる。ネロンガにあった角を取ってその穴を埋め、新たに鼻の穴が作られている。 第39話ではゼットンに倒されたウルトラマンの走馬灯に登場(映像は第9話の流用)。 『ウルトラ怪獣大百科』では、着ぐるみの改造元となった怪獣について「進化の過程にあって同じ種族から枝分かれした」という説を取り上げている。 放射能光線は、『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』で「リュームレーザー」と名づけられた。
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