《虎杖》の正しい読み方
「虎杖」の正しい読み方
「虎杖」の読み方は、「いたどり」である。「虎杖」の意味解説
イタドリは、タデ科ソバカズラ属の多年草植物で、本州から奄美大島までの広い範囲に分布する。山野のみならず、道端や土手といった、いたるところで群生しいる。茎には筋が多く赤い斑点があり、節は虎の縞模様のような柄があるのが特徴である。草丈は1.5mほどで、雌雄別株となる。夏から秋に小さな白花を咲かせ、大きさ1cm程度の実をつける。葉は楕円形で先端が尖っていて、葉脈がはっきりとしているのが特徴である。若い茎は、甘酢漬けや酢味噌和え、ゴマ和えなどに、4~5月の春先の若芽は天ぷらにして食べることができる。また、民間療法で使われる薬としても親しまれている。特に根の部分は、漢方薬の「虎杖根(こじょうこん)」として、蕁麻疹や便秘に効果があるとされている。加えて、戦時中は、煙草の代用に用いられた。
なぜ「虎杖」と読むのか・理由
「いたどり」の読み方の由来は、揉んだイタドリの若葉を傷口に貼り付けて止血に利用されたこと、咳を止めるのに効果があるとして利用されたこと、また、痛み症状の緩和に用いられたことから「痛み取り」と呼ばれていたのが転化したとされる説がある。また、漢字で「虎杖」と書かれるのは、軽くて丈夫なイタドリの茎が「杖」に利用されていて、茎の虎斑(とらふ)模様から「虎杖(こじょう)」と呼ばれていたという説がある。ちなみに「虎杖」の他にも、痛みを取ることから「疼取」と書かれることもある。「虎杖」の類語・用例・例文
「虎杖」の呼び方には「いたどり」の他に、「すかんぽ」「いたずり」「かっぽん」「ごんぱち」「しゃっぽん」「いたんぽ」「どんぐい」「すっぽん」「えったん」「だんち」「すかんご」と多く存在している。「虎杖」の用例・例文としては、
・あの土手にはたくさんのイタドリが自生していて、その花は今がまさに盛りであった。
・イタドリは、アスファルトの隙間からでも発芽するほど、繁殖力が旺盛である。
・深い地下茎を持つため、駆除にとても苦労するイタドリは強靭な雑草の代表格だ。
・「回復」や「見かけによらない」は、イタドリの花言葉である。
・イタドリの葉が開く前の新芽を使ったジャムは、爽やかな味わいで密かに人気がある。
「虎杖」の英語用例・例文
「虎杖」の英語表記は、Japanese knotweed、Fallopia japonica(学名)である。「虎杖」の英語の用例・例文は、
・Japanese knotweed can be seen in riverbeds all over Japan.
(イタドリは、日本全国各地の河川敷などで見ることができる。)
・The tempura of young leaves of Japanese knotweed has a refreshing spring taste.
(イタドリの若葉の天ぷらは、さっぱりとした春の味がする。)
・The young stems of Japanese knotweed are pickled in sweet and sour sauce, salted, mixed with vinegar and miso, and mixed with sesame to make them edible.
(イタドリの若い茎は、甘酢漬け、塩漬け、酢味噌和え、ゴマ和えなどにして、食用とする。)
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