《聞きました》の敬語
「聞きました」の敬語表現
「聞きました」の敬語表現には様々なものがあり、相手によって使い分ける必要があります。「聞きました」は、「聞いた」を丁寧語表現にした敬語です。自分が聞いた場合に使用し、同等の丁寧語表現である「聞いています」に言い換えることもできます。丁寧語表現は友人や同僚など同じ立場の人に対して使う丁寧な表現です。敬語の中でもカジュアルで、堅苦しくなりすぎない表現です。「新しい職場で活躍していると聞いています」、「もうお越しになったと聞きました」のように使います。「聞きました」の尊敬語は、「お聞きになりました」や「聞かれました」、「お耳に入りました」です。目上の人に対し敬意を示す表現となり、「講演の内容をお聞きになりましたか?」や「入札の結果はもうお耳に入りましたか?」のように使います。そして、「聞いた」の謙譲語表現は、「伺いました」や「拝聴しました」です。目上の人から話や意見を聞く際に使う表現で、「部長からお話を伺いました」、「社長のスピーチを拝聴しました」のような言い回しとなります。
「聞きました」の敬語の最上級の表現
謙譲語表現は敬語の中でも最も相手を高める表現となるため、「聞きました」の謙譲語表現が最上級の敬語表現になります。「聞きました」の謙譲語表現には「伺いました」や「拝聴しました」がありますが、「拝聴しました」の方がより丁寧な表現です。最上級敬語表現である「拝聴しました」は、かなり堅苦しい表現になります。立場が上の人に対して使う表現となり、ビジネスシーンでは頻繁に使用されるものの日常会話ではほとんど使いません。「聞きました」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
ビジネスメール・手紙では、口語表現よりも堅苦しい表現を使うのが通例です。「拝聴する」や「拝聞する」は口語表現としては社外の人やかなり高い立場の人にしか使いませんが、ビジネスメール・手紙では頻繁に使われています。また、「伺う」という表現もビジネスメール・手紙で使用されます。拝聴するを使ったメール例文:お世話になっております。先日はご講演いただきありがとうございました。ご高話を拝聴し、社員一同士気が高まりました。
拝聞するを使ったメール例文:先程は貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。忠告を拝聞したものの、結果を出すことができず申し訳ございませんでした。
伺うを使ったメール例文:〇〇様からお伺いした件ですが、調査が完了次第お返事いたします。今後ともよろしくお願いいたします。
「聞きました」を上司に伝える際の敬語表現
上司に「聞きました」を伝える敬語表現では、「伺いました」と「お聞きしました」が最も汎用性があります。自分が上司に聞く(上司が答える側)場合は、「新規プロジェクトの件お伺いしてもよろしいですか?」のように「伺う」を使います。上司が自分に聞く(自分が答える側)である場合には、「書類に関してご不明なことがあればお聞きください」のような「お聞きする」という表現になります。また、立場が上の上司には、「拝聴しました」や「拝聞しました」という敬語表現を使うことができます。「聞きました」の敬語での誤用表現・注意事項
「聞きました」の敬語で誤用しやすいのは、丁寧な表現にすべき対象を間違えるというものです。誤用される表現の例としては「受付に伺ってください」があげられます。受付に「聞く」のは相手であるため、「伺う」という謙譲語ではなく、相手の動作に対して敬意を表す尊敬語表現を使わねばなりません。正しい表現は、「受付でお聞きください」となります。同様に、「もう聞きましたか?」という意味合いで「もう拝聴されましたか?」も敬語の誤用となります。「拝聴」は謙譲語であるため、へりくだった表現です。「もうお聞きになりましたか?」と、尊敬語表現を使うのが適切です。「聞きました」の敬語表現での注意事項は、身内・社内の人から聞いたことを他者に伝える場合に敬語表現を使わないことです。「父から聞きました」と他人に話す場合、「父から伺いました」と言うのは間違いです。「父から聞いております」という表現が適切です。また、上司から聞いたことであっても、社外の人には「部長の〇〇からそのように伺っています」ではなく「部長の〇〇がそのように申しておりました」と表現するのが正解です。
また、「聞きました」の敬語表現の「拝聴しました」を、さらに丁寧な表現にしようとして「ご拝聴しました」とするのは間違いです。「拝聴」自体が謙譲語であるため、「ご」をつけて「ご拝聴」にすると二重敬語になってしまいます。そのほか、「拝聴いたしました」は二重敬語ではないかという説もありますが、こちらは正しい敬語です。
「聞きました」の敬語での言い換え表現
・お聞きになった・お聞きになりました
・お聞きになられました
・お聞きしました
・お聞きしています
・聞かれました
・聞いています
・聞いていました
・お耳に入りました
・伺った
・伺いました
・伺っております
・拝聴した
・拝聴しました
・拝聴いたしました
・拝聴しております
・拝聞した
・拝聞しました
・拝聞いたしました
・拝聞しております
《聞きました》の敬語
「聞きました」の敬語表現
「聞きました」の場合、自分より年齢が上など目上の人の話を聞いた時などに使用される敬語表現は「伺いました」又は「拝聴しました」となります。2つの言葉は謙譲語でもあり、自分の事をへりくだって表現し、相手よりも一歩下がった立ち位置にする事で、相手の立場を高めて尊敬する方法です。会話の中で使うのはもちろん、文章でも使用できます。また「聞きました」には「お聞きになりました」、「聞かれました」、「お耳に入りました」という敬語表現もあり、これらの言葉は目上の人の行動を表す尊敬語です。「聞きました」という目上の人の行動を尊敬語に置き換える事で、その人を尊敬しているという意思表示でもあります。尚、より敬意を表したい場合は、「聞かれました」より「お聞きになりました」を用いるのが適切です。他にも「聞きました」の敬語表現としては「聞いていました」という丁寧語があります。丁寧語は相手の立場を強く意識する必要はなく、丁寧な会話にしたい時には便利な敬語と言えます。上下関係を気にする事のない知人や親戚など親しい人との会話であれば「聞いていました」を使っても特に問題はないでしょう。「聞きました」の敬語での誤用表現・注意事項
謙譲語である「拝聴しました」は自分の動作に対して用いる敬語表現です。ただ、自分ではなく目上の相手の動作で使われているケースが少なくありません。例えば「拝聴されましたか」という言葉は敬語表現としては不適切です。結果的に目上の人の「聞きました」という動作をへりくだって表している事になります。また、基本的に自分の動作に対して使用する謙譲語ですが、接客業や販売業などでお客さんの動作に対して使用してしまう人がまれにいます。その一例が「担当の人から伺いしました」といった敬語表現です。担当の人から伺ったのはお客さんではなく自分であるので、この場合は「担当の人からお聞きしました」と表現するのが良いでしょう。「聞きました」の敬語での言い換え表現
「聞きました」の敬語表現である「拝聴しました」の言い換え表現としては、「拝聞しました」、「傾聴しました」、「謹聴しました」、「清聴しました」といった言い換え表現があります。また「拝聴しました」と同じ謙譲語である「伺いました」の言い換え表現は「問いました」、「問いかけました」、「質問しました」、「訪ねました」、「質問を投げました」といった言葉となります。一方、「お耳に入りました」の場合は、「伝わりました」、「お耳に達しました」、「知るところとなりました」、「お耳に届きました」などが言い換え表現の主な例です。- 《聞きました》の敬語のページへのリンク