《肩峰》の正しい読み方
「肩峰」の正しい読み方
「肩峰」の正確な読み方は、「けんぽう」である。漢字を音読みで統一してある形で、主に医療業界で使用されることが多い言葉だ。訓読みで統一した「かたみね」という読み方は、自然な響きではあるが、間違いである。「肩峰」の読みは原則的に、「けんぽう」以外にはない。「肩峰」は音読みだと「けんほう」とすることも可能だが、文法上の都合によって「けんほう」とは読まないようになっている。「肩峰」の意味解説
「肩峰」とは、人の身体の一部のことである。人の身体の肩の部分は、首元から伸びる鎖骨と、背中側にある肩甲骨が合流して、上腕骨に繋がる形となっている。そして、肩甲骨は、端の部分が、上腕骨の上に被さる構造である。その被さっている部分を、肩峰という。骨だけを見ると、肩峰の部分だけが突出するような形になっている。その見た目を山の頂である「峰」に例える形で、「肩峰」と呼ぶようになった。なぜ「けんぽう」と読むのか・理由
医療業界で使用される熟語は、音読みとなっているものがほとんどである。「肩峰」も例外ではなく、音読みで「けんぽう」と読む。漢字をそのまま音読みすると「けんほう」となるのが自然だが、音読みの場合、「ん」の後に続く「ほ」は、半濁点が付いて「ぽ」となる連濁という法則がある。したがって、「けんほう」ではなく、「けんぽう」となるのが正しい。そして、医療業界では、一般人相手に説明をする際には、意味が通じやすいように訓読みを使用することがあるが、肩峰について説明をすること自体が少ない。したがって、訓読みを用いた「かたみね」という読み方は存在せず、一般人相手でも「けんぽう」が用いられる。「肩峰」の類語・用例・例文
「肩峰」は肩甲骨の一部であるが、肩甲骨は背中から肩までの広い部分を覆っているため、「肩甲骨に異常がある」と表現したとしても、具体的にどこの異常なのかを特定しにくい。そこで、「肩峰」を用いると、肩甲骨の中のより細かな位置を示すことができる。例文にすると、「検査によって、肩峰の周辺に炎症が起こっているのが確認できた」「腕を上げた際に、肩峰の辺りに激しい痛みを感じた」といった形だ。「肩峰」の類語としては、「肩先」や「肩口(かたぐち)」が挙げられる。いずれも肩と腕の中間を指す言葉であり、どちらを選択しても同じ意味となる。肩峰よりも広い範囲を指す言葉であるため、肩先または肩口の中に、肩峰が含まれることはよくある。そして、当初は肩先や肩口の異常でしかなかったものが、より詳しい検査によって、肩峰の異常だったと判明することも珍しくはない。
「肩峰」の英語用例・例文
英語には「肩峰」を意味する、「acromion」という最適な単語がある。上腕骨を覆っている肩甲骨の先端、まさしく肩峰の部分を指す単語であり、医療業界で使用されることも多い。その「acromion」を用いて例文を作ると、「Severe pain occurred when the doctor pushed the acromion.(医師が肩峰を押したら、強い痛みが発生した)」「When I checked the X-ray, I found that there was a crack in the acromion.(レントゲン写真を確認したところ、肩峰の部分にヒビが入っているのがわかった)」といった形になる。- 《肩峰》の正しい読み方のページへのリンク