《服部》の正しい読み方
「服部」の正しい読み方
「服部」は「はっとり」と読む。「服部」の意味解説
「服部」は日本人の苗字である。「服部半蔵」「服部正成」といった歴史上の人物のほか、「服部克久(音楽家)」「服部幸應(料理評論家)」などで知られている。なぜ「はっとり」と読むのか・理由
「服部(はっとり)」は熟字訓という読み方である。もともとの言葉を無理やり漢字に当てはめた、特別な言葉だ。そのため、「服」と「部」が合わさったときだけ、「はっとり」と読まれる。それぞれの漢字に読み方が割り振られているわけではない。「服部」はもともと「機織り(はたおり)」だったという説が有力だ。それが「はっとり」という発音に変わり、漢字をあてはめるとき「機織り」に近い「服」が選ばれた。「部」は「民族・団体」を意味する漢字である。つまり、「服部」とは本来、「機織りをする部族」という意味だった。「服部」の類語・用例・例文
「服部」は苗字なので、特に類語はない。以下、「服部」の例文を挙げていく。「好きな忍者はなんといっても服部半蔵だ。ドラマティックだし、彼の登場する映画や小説も面白かった」
「服部課長に用があるのですが、まだ帰社されていませんか。それでしたら、私が電話したことをお伝えください」
「クラス委員には服部君を推薦します。彼は責任感があります。安心してクラスのことも任せられます」
「私は音楽家の服部克久さんのファンなのだ。あのように見事なオーケストラの編曲は、最近の流行曲からは聴けないよ」
「ねえ服部さん。どうして君はみんなと打ち解けようとしないのですか。もしかしたら、何か悩みがあるのですか」
「服部」の英語用例・例文
「服部」は人名なので、英語でもそのままの発音で「hattori」と表記される。以下、英語における「服部」の例文である。The Chinese players were surprised at the defense of the Japanese players. In particular, Fukunishi and Hattori, who were playing in the midfield, won all the competition.(中国の選手たちは日本人選手の守備力に驚いていた。特に、中盤でプレーしていた、福西と服部はことごとく競り合いに勝利していた)
He became interested in Japan after learning about the legend of Hanzo Hattori. While living his daily life in Alabama, he wanted to go to Japan one day. His dream will come true soon.(服部半蔵の伝説を知り、彼は日本に興味を持った。アラバマ州で日常を送りながらも、いつか日本に行きたいと願うようになったのだ。その夢はもうすぐ叶う)
I'm getting married and changing my last name to Hattori. I really liked my previous last name, so I was reluctant to have the same surname as a married couple.(私は結婚して、苗字を服部に変えます。前の苗字はとても気に入っていたので、夫婦同姓にすることへの抵抗はありました)
Mr.Hattori, I have one request. Will you come to the park the day after tomorrow morning?(服部さん、ひとつだけお願いしたいことがあります。明後日の朝、公園に来てくれませんか)
《服部》の正しい読み方
「服部」の正しい読み方
「服部」は「はっとり」と読む。「はとり」と読む場合もある。日本史の用語としては「はとりべ」と読むこともあるが、現代における人名もしくは地名としての「服部」は、もっぱら「はっとり」(あるいは「はとり」)と読まれる。いわゆる熟字訓(熟字に特殊な訓読みを充てる読み方)であり、「服部」という字面から「はっとり」という読み方を推しはかることは難しい。
「服部」の意味解説
服部(はっとり)は「機織り(はたおり)」を語源とする語彙とされる。布を織る技能を持った職人集団が「機織部(はたおりべ)」と呼ばれ、これが「はとりべ」に変じて、さらに「べ」が欠落して「はとり」「はっとり」で定着した。なお「機織部」の「部」は、上代日本において主君に仕えた職能集団(=部民)に付与された号である。鍛冶を行う部民は「鍛冶部(かじべ)」、祭祀や卜占(うらない)を行う部民は「卜部(うらべ)」といった。山林に関する者は「山部(やまべ)」、海に関する者は「海部(あまべ)」といった。そして衣服の製作に携わっていた部民が「服部=はたおりべ( → はとりべ → はっとり)」だったわけである。
なぜ「服部」と読むのか・理由
「服部」は字面が示す意味から成立した熟字であり、「はっとり」という読み方は「機織り(べ)」に由来する呼称を起源とする語である。これが熟字訓として対応づけられ、「服部(はっとり)」という特殊な読み方が成立した。- 《服部》の正しい読み方のページへのリンク