欽定訳聖書とは? わかりやすく解説

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きんていやくせいしょ【欽定訳聖書】


欽定訳聖書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/23 01:20 UTC 版)

欽定訳聖書(きんていやくせいしょ)は、国王の命令によって翻訳された聖書である。複数あるが、単に「欽定訳」と言った場合は、とくに「ジェイムズ王訳」(King James VersionあるいはAuthorized Version)として名高い、1611年刊行の英訳聖書を指す。






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欽定訳聖書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 06:17 UTC 版)

英語訳聖書」の記事における「欽定訳聖書」の解説

欽定訳聖書(The King James Version : KJV, かつては Authorized VersionAVとも)はジェームズ1世の命を受けてイングランド国教会翻訳した英語聖書であり、1611年出版されこの後に続く英語翻訳に深い影響与えたばかりか英文学にも影響与えた知られているところでは、国王が自ら召集した1604年教会会議において、清教徒ピューリタン)の参加者から教会用いるための新し聖書翻訳欲しいと要請出たことが発端だったと言われている。清教徒ジュネーブ聖書普段使っていたが、それは認可訳ではないので教会では使えなかったのである。これに応える形でオクスフォード大学ケンブリッジ大学学者たち(とウェストミンスター学者)が招集され50人もの翻訳者グループ組織された。 このときの国王指示中には欄外いかなる註もつけてはならないというものがある。ジュネーブ聖書につけられていた欄外注釈ジェームズ王が気に入らないものがあったという説もあるが、諸教派共有できる聖書目指したためにティンダル聖書以来トラブル元になってきた欄外注釈を外すのは穏当な処置であった。そして、これは後世聖書協会聖書などにもその伝統が引き継がれることになったまた、国王指示は「司教たちの聖書」を基にして改訳せよというものであったので、欽定訳事実上ティンダル聖書」と「ジュネーブ聖書」を基本としていると言われている。 欽定訳聖書はイギリス国内で最も権威ある聖書となり、近代初期英語翻訳中でもっとも使用され聖書となった幾つかの伝統行事の中では今に至るまで用いられている。現代聖書学はその翻訳いろいろな問題点指摘しているが、それでもティンダル聖書強く頼っているその文体言葉の使い方については広く賞賛された。この聖書権威2世紀半の期間、19世紀末まで続き20世紀になって使われ続けた

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欽定訳聖書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/16 02:00 UTC 版)

聖書の誤記」の記事における「欽定訳聖書」の解説

欽定訳聖書は様々なところから出版されており、誤植多様に存在する有名な例には特有の通称付けられている。 The Blasphemous Comma冒涜的なコンマ複数の版において見られるルカによる福音書23章32節(Luke 23:32)、"And there were also two others, malefactors, led with him to be put to death."(さて、イエスと共に刑を受けるために、)ほかにふたりの犯罪人引かれていった。)という文において、"others,"のsとコンマ脱落し、"... two other malefactors, ..."となる部分現れた。 "two other malefactors"という表現は、ふたりの他にも別の犯罪人がいることを示唆している。文脈上、イエスがその「別の犯罪人」であるとも解釈できてしまう。 "Printers Bible"印刷屋の聖書1612年いくつかの聖書では詩篇119篇第161節(Psalm 119:161)「もろもろの君(Princes)はゆえなくわたしをしえたげます。しかしわが心はみ言葉をおそれます。」という文が、「もろもろ印刷屋(Printers)は……。」と誤植されている。 "Judas Bible"ユダ聖書1613年マタイによる福音書26章第36節(Matthew 26:32)において、本来はイエス(Jesus)が弟子たち語りかける場面だが、発言者の名前がユダ(Judas)と誤植されている。 "Wicked Bible"邪悪聖書1631年、ロバート・バーカーとマーティン・ルーカスにより刊行。"Adulterous Bible"(姦淫聖書)、"Sinner's Bible"(罪人聖書)とも称される出エジプト記20章14節(Exodus 20:14)において、欠けてならない"not"が欠落し第七戒が"Thou shalt commit adultery."(汝姦淫すべし)となった"More Sea Bible" 1641年ヨハネの黙示録21章第1節(Revelation 21:1)、"...the first heaven and the first earth were passed away and there was no more sea."、「わたしはまた、新しい天と新しい地とを見た先の天と地と消え去り、海もなくなってしまった。」とするべき文から"no"が欠落した"Unrighteous Bible"不義聖書1653年、ケンブリッジ・プレス。"Wicked Bible"邪悪聖書)とも称されるコリントの信徒への手紙一6章第9節(1 Corinthians 6:9)"から、"inherit"の前の"not"が除かれ、"Know ye not that the unrighteous shall inherit the kingdom of God?"(正しくない者が神の国をつぐのを、知らないのか。)という文になった加えてローマの信徒への手紙6章13節(Romans 6:13)、"Neither yield ye your members as instruments of righteousness into sin..." (また、あなたがた肢体正義武器として罪にささげてならない。)という文中の"righteousness"(正義)とされている部分は、正しくは"unrighteousness"(不義)である。 "Sin On Bible" 1716年エレミヤ書31章第34節(Jeremiah 31:34)に"I will remember their sin on more" と読める部分があるが、正しくは"sin no more"(もはやその罪を思わない)である。 "Vinegar Bible" (酢の聖書1717年クラレンドン・プレスのJ・バスケット出版ルカによる福音書20章表題"The Parable of the Vineyard"(葡萄畑寓話)が"The parable of the Vinegar"(酢の寓話)と誤植された。この聖書は他にも全体通して誤植の例に事欠かなかったために、出版者の名とかけて「バスケット一杯誤植」と評された。2008年1部が5,000ドル販売された。 "The Fools Bible"馬鹿者聖書1763年詩篇14第1節(Psalm 14:1)、"the fool hath said in his heart there is no God"(愚かな者は心のうちに「神はない」と言う)とすべきところを誤って"there is a God"(神はある)とした。印刷者は3,000ポンド罰金科せられ、問題聖書全て処分させられた。 "Denial Bible"否認聖書1792年ルカによる福音書22章34節(Luke 22:34)において、イエス知らないという(deny)使徒の名前が、ペテロ(Peter)ではなくフィリポ(Phillip)になっている"Murderer's Bible"人殺し聖書1801年ユダの手紙16節(Jude 1:16)中の"murmures"(不平を並べる者)が"murderers"(人を殺す者)と誤植された。結果、"These are murderers, complainers, walking after their own lusts; and their mouth speaketh great swelling words, having men's persons in admiration because of advantage."(彼らは人を殺し、不満を鳴らす者であり、自分の欲のままに生活し、その口は大言吐き、利のために人にへつらう者である。)という文になった"Lions Bible"獅子聖書1804年列王記上第8章第19節(1 Kings 8:19)に見られる"thy son that shall come forth out of thy lions"(あなたの獅子から出るあなたの子)という語句は、正しくは"loins"(身)とするべきものである。 この版にはまた別に民数記35章第18節(Numbers 35:18)にも"The murderer shall surely be put together"(故殺人は必ずまとめられなければならない)という誤文が存在するが、これは"... put to death"(……殺されなければならない)が正しい。 "To-remain Bible" (残すべき聖書1805年ガラテヤの信徒への手紙第4章29節(Garatians 4:29)において"the Spirit"の後のコンマ削除すべきか否かについて尋ねられたため、校正者余白部に"to remain"(残すべき)と書き込んだ。この付注文中組み込まれ、またコンマ削除された。結果、"But as then he that was born after the flesh persecuted him that was born after the Spirit to remain even so it is now."(しかし、その当時、肉によって生れた者が、残すべき霊によって生れた者を迫害したように今でも同様である。)という文となった"Discharge Bible"解放聖書1806年テモテへの手紙一第5章21節(1 Timothy 5:21)の"charge"(おごそかに命じる)が"discharge"(解放する)に入れ替わり次のような文となった。"I discharge thee before God, and the Lord Jesus Christ, and the elect angels, that thou observe these things without preferring one before another, doing nothing by partiality."、(わたしは、神とキリスト・イエス選ばれた御使たちとの前で、あなたを解放する。これらのことを偏見なしに守り何事についても、不公平な仕方をしてはならない。) "Standing Fishes Bible" (立つ聖書1806年エゼキエル書47章第10節(Ezekiel 47:10)の"fishers"(すなどる者、漁師)が"fishes"()と誤植されたため、次のような文となった。"And it shall come to pass, that the fishes shall stand upon it from Engedi even unto Eneglaim; they shall be a place to spread forth nets; their fish shall be according to their kinds, as the fish of the great sea, exceeding many."(が、海のかたわらに立ち、エンゲデからエン・エグライムまで、網を張る所となる。そのは、大海のように、その種類はなはだ多い。) "Idle Shepherd"怠け者牧者1809年ゼカリヤ書第11章17節(Zechariah 11:17)に"the idle shepherd" (怠け者牧者)という語句見られるが、正しくは"idol shepherd"(愚かな牧者)である。 "Ears To Ear Bible" 1810年マタイによる福音書第13章第43節(Matthew 13:43)、"...Who has ears to ear, let him hear."(耳のある者は聞くがよい。)と読める箇所がある。正しい語句は"ears to hear"(聞く耳)。 同聖書中ヘブライ人への手紙第9章14節(Hebrews 9:14)は"How much more shall the blood of Christ ... purge your conscience from good works to serve the living God." (……キリストの血は、なおさらわたしたち良心をきよめて良いわざを取り除き生ける神に仕える者としないであろうか。)とあるが、正しくは"dead work"(死んだわざ)である。 "Wife-hater Bible" (妻嫌いの聖書1810年ルカによる福音書第14章26節(Luke 14:26)において"life"(命)が"wife"(妻)に置き換わった結果、"If any man come to me, and hate not his father, and mother, and wife, and children, and brethren, and sisters, yea, and his own wife also, he cannot be my disciple."(だれでも、父、母、妻、子、兄弟姉妹、さらに自分の妻までも捨てて、わたしのもとに来るのでなければ、わたしの弟子となることはできない。)となり、文中に妻が二度現れることになった"The Large Family Bible"大家族聖書1820年イザヤ書66章第9節(Isaiah 66:9)が"Shall I bring to birth and not cease to bring forth?"(わたしが出産に臨ませて産ませることがあろうか)となっているが、正しくは "Shall I bring to birth and not cause to bring forth?"(わたしが出産に臨ませて産ませないことがあろうか)である。 "Rebecca's Camels Bible"リベカのらくだの聖書1823年創世記24章61節(Genesis 24:61)において"damsels"(侍女たち)が"camels"(らくだたち)に置き換わり、"And Rebecca arose, and her camels, and they rode upon the camels, and followed the man: and the servant took Rebecca and went his way."(リベカ立ってらくだたちと共にらくだに乗りその人に従って行った。しもべはリベカ連れて立ち去った。)という文になった"Owl Bible"フクロウ聖書1944年ペトロの手紙一第3章第5節(1 Peter 3:5)において"own"が"owl"に置き換わり、"For after this manner in the old time the holy women also, who trusted God, adorned themselves, being in subjection to their owl husbands."(むかし、神を仰ぎ望んでいた聖なる女たちも、このように身を飾って、そのフクロウの夫に仕えたのである。)という文が生じた。この誤植印刷版の"n"の文字損傷していたために起きたのである"the darkness overcomes it" 1970年刊行King James II New TestamentJay P. Greenによる欽定訳聖書の改訳版。題にKing James IIとあるが、ジェームズ2世とは無関係)において、ヨハネによる福音書第1章第5節(John 1:5)は"And the light shines in the darkness, and the darkness overcomes it."(光はやみの中に輝いている。そして、やみはこれに勝った。)となっている。翌年発行第2版では"the darkness does not overcome it"(やみはこれに勝たなかった。)と訂正された。

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