航空に関する年表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 08:08 UTC 版)
17世紀以前
- 紀元前4ないし5世紀
- 3世紀
- 875年
- 後ウマイヤ朝の学者アッバース・イブン・フィルナスが原始的なハンググライダーで飛ぼうとし、負傷。
- 11世紀序盤
- イギリスの修道士マルムズベリーのエイルマー、手足に翼を取り付けて塔から飛ぼうとし、負傷。
- 1232年
- 中国の開封の戦いにおいで城を守っていた金軍は火箭を使用してモンゴル軍を一時撃退した。この火箭(かせん)は宋から金が学んだものであるが、火の燃焼の反作用を利用したロケットの一種とされる。
- 1490年ころ
- レオナルド・ダ・ヴィンチがヘリコプターのような航空機のスケッチを残す。ダ・ヴィンチは他にもパラシュートやオーニソプターの研究もしている。
- 1630年ごろ
- オスマン帝国のヘザルフェン・アフメト・チェレビ、人工の翼を用いて塔から3,000m滑空したと伝えられる。
- その兄弟、ラガリ・ハサン・チェレビが火薬ロケットで離陸して海面に軟着水したと伝えられる。
- 1670年
- イタリアのイエズス会士フランチェスコ・ラナ・デ・テルツィ、「真空飛行船」の可能性を提唱。軽航空機の概念を初めて示した。
18世紀
- 1709年
- ポルトガル人バルトロメウ・デ・グスマン、空中船「パッサローラ」の特許を取得。同年、熱気球の模型実験に成功?
- 1763年
- ドイツ人メルヒオール・バウアー、「空中車」を考案。
- 1781年
- バーデン大公国の建築家カール・フリードリヒ・メールヴァインが人力オーニソプターで飛行を試みる。
- 1783年
- 11月21日: モンゴルフィエ兄弟の熱気球に、ピラトール・ド・ロジェとフランソワ・ダルランド侯爵が搭乗して初の有人飛行に成功。
- 12月1日: ジャック・シャルルと助手のロベールが水素気球で有人飛行に成功。
- 1785年頃
- 1月: ジャン=ピエール・ブランシャールが水素気球により、初のドーヴァー海峡横断飛行。
- 浮田幸吉が滑空飛行に成功したとされる。
- 1787年?
- 1793年
- 5月15日スペインの農夫ディエゴ・マリン・アギレラがグライダーで滑空したとされる。
- 1799年
19世紀
- 1811年・12年
- 「ウルムの仕立て屋」アルブレヒト・ベルプリンガー、ハンググライダー(またはオーニソプター)を作るが公開飛行に失敗。
- 1842年
- ウィリアム・ヘンソンが航空機の特許を取得。ほぼ今日の飛行機の機能を備える。
- 1848年
- ヘンソンとジョン・ストリングフェローが蒸気機関を搭載した模型飛行機を製作、下り勾配の付いた台からの離陸に成功(ただし離陸地点以上には上昇できず)。
- 1849年 - 1853年
- 1852年
- 1855年
- ジャン=マリー・ルブリ、グライダーによる有人滑空実験。操縦装置が付いていた。
- 1866年
- ポーランドのヤン・ヴネンク、グライダー(ないしオーニソプター)で1800mの公開飛行。
- 1871年
- アルフォンス・ペノー、ゴム動力の模型飛行機「プラノフォア」の飛行実験に成功。
- 1874年
- デュ・タンプル、蒸気機関(熱機関とも)エンジンの有人飛行機を下り勾配からジャンプ飛行させる。
- 1875年
- トマス・モイ、蒸気機関を積んだ大型の模型飛行機を浮揚させることに成功。
- 1876年
- アルフォンス・ペノー、飛行機の特許を取得。引込脚などの先進的装置をすでに備えていた。
- 1879年
- ヴィクトル・タタン、圧縮空気エンジン付きの模型飛行機を飛ばす。
- 1882年
- アレクサンドル・モジャイスキー、固定翼の蒸気飛行機で滑走浮揚。正式な飛行と認められず。
- 1890年代
- オットー・リリエンタールがグライダーによる飛行試験を行う。最終的に墜死(1896年)。
- 1891年
- 二宮忠八がゴム動力の模型飛行機を飛ばす。
- 1894年
- 1897年
- 1899年
- イギリスのパーシー・ピルチャー、4馬力の三葉機を作るが試験するに至らず。グライダーで墜死。
1900年代
- 1900年
- 7月2日: フェルディナント・フォン・ツェッペリン伯爵が、初の硬式飛行船ツェッペリン LZ-1を初飛行させる。
- ライト兄弟が「グライダー No.1」を初めは凧として、後にはグライダーとして飛ばす。
- 二宮忠八、玉虫型飛行器の製作を開始(1909年頃にライト兄弟の飛行機の存在を知り、エンジン製作を前にして研究を断念)。
- 1901年
- 王立航空クラブ(Royal Aero Club)が創設される。
- 7月31日: ドイツ人の地理学者ベルソンとシュリンクが気球で高度10,800 mに到達する。
- 8月14日: ドイツ系アメリカ人グスターヴ・ホワイトヘッドが米国コネチカット州ブリッジポートで『ナンバー21』により800mの安定した動力飛行に成功したと言われる。目撃者はいたが写真などの物的証拠はない。
- 10月19日: ブラジル人、アルベルト・サントス・デュモンが半硬式飛行船"Nr. 6"で制限時間以内にエッフェル塔を周回し、この飛行にかけられた懸賞のドゥーチ賞と賞金100,000フランを獲得する。
- 10月: オーストリアで、ヴィルヘルム・クレスの水上機が離水に失敗して大破。
- アメリカで、ラングレイ教授によって、内燃機関を搭載した模型飛行機による初の飛行が行われる。
- ライト兄弟が風洞実験により翼の設計を改善する。
- 矢頭良一、「飛学原理」の論文を独自に著し、森鷗外に飛行機製作の構想を明らかにする。その後1907年頃まで飛行機の研究を行う。
- 1902年
- 1903年
- 3月31日: ニュージーランド人、リチャード・ピアースが動力飛行機による飛行を試みる。操縦不能であり、非公式なものだった。初の不時着となった。
- 8月18日: ドイツにて、カール・ヤトーが4人の前で動力飛行機による飛行(もしくは浮揚)を行う。飛行距離は20mで、操縦不能なものだった。
- 10月7日: ラングレイ教授の製作した有人機「エアロドローム」の飛行実験がニューヨークのポトマック川で行われるが失敗。12月8日に再度実施されたがやはり失敗した。
- 12月17日: ライト兄弟による動力飛行(固定翼機による世界初の動力飛行)ライトフライヤー号。[1]
- コンスタンチン・ツィオルコフスキーが著書『反動装置による宇宙探検』で液体燃料ロケットの概念を発表。
- 1904年
- ライト兄弟が、ドイツとフランスに対して、飛行機の特許を請求。
- 9月20日: ライト フライヤー2号が、飛行機による初の円形旋回飛行を行う。カタパルトによる補助と向かい風なしでの離陸も行われた。
- 1905年
- 1906年
- 1907年
- 1908年
- 5月: ウィルバー・ライトがCharles W. Furnas を乗せて最初の同乗飛行を行う。ライト モデル Bで、飛行距離は4 kmだった。
- 6月: デンマーク人ヤコブ・エレハマーが、キールで動力飛行に成功。ドイツにおける初の動力飛行とされる。
- アメリカ陸軍が飛行機械を購入する予定であると公表。
- 9月: トーマス・セルフリッジ中尉が、初の動力飛行機事故による死者かつ軍用航空機による死者となる。米国ヴァージニア州フォート マイヤーでの、ウィルバー・ライトによる、2人の乗客を乗せての飛行試験でのできごと。
- 9月9日: オーヴィル・ライトが1時間3分15秒の飛行を行う。
- 10月5日: Echterdingenでツェペリン飛行船 LZ IVが炎上する。
- 10月14日: アンリ・ファルマンが動力飛行機による初のクロスカントリーフライトを行う。ブイからランスへの27 kmを 20分で飛んだ。
- 10月18日: ウィルバー・ライトがAuvoursで高度115 mまで上昇する。
- 12月31日: ウィルバー・ライトがAuvoursで2時間20分の飛行を行う。
- 1909年
- ジョン・A・マッカーディがシルバーダートの飛行に成功。カナダと大英帝国で初の、制御された動力飛行だった。
- 7月25日: ルイ・ブレリオがブレリオ XIを操縦してドーバー海峡横断飛行に成功。
- 7月 - 10月: ドイツで国際航空博覧会が開かれる。
- 8月: フランス ランス国際飛行大会(優勝者: 航続距離-ファルマン複葉機180km、速度-カーチス複葉90km/h、高度-アントワネット機150m)
- 11月16日: 世界初の航空輸送会社として、DELAG(ドイツ航空会社)が設立される。
- 12月9日: フランス海軍士官ル・プリウールが上野の不忍池畔で田中館愛橘らの協力を得て製作したグライダーによる滑空飛行に成功。無動力ではあるが日本で最初の近代的航空機による飛行(12月5日には子供を乗せて飛行に成功、また9日には日本海軍の相原四郎大尉も搭乗したが池に墜落した)。
- ^ “Telegram from Orville Wright in Kitty Hawk, North Carolina, to His Father Announcing Four Successful Flights, 1903 December 17”. World Digital Library (1903年12月17日). 2013年7月21日閲覧。
- ^ a b 秘話探訪ふるさと報知随想 全校児童が石拾い 日本最初の民間飛行場滋賀報知新聞、2014.4.12
- ^ D.ティトラー(南郷洋一訳)「レッド・バロン」フジ出版
- ^ 空中文明博覧会写真帖渡部一英編. 帝国飛行発行所. 大正7年
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