監査委員 職務権限

監査委員

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 14:09 UTC 版)

職務権限

監査委員は、以下の監査等を行う。

監査委員が必ず行う監査等

定期監査(第199条第1項及び第4項)
監査委員は、普通地方公共団体の財務に関する事務の執行及び普通地方公共団体の経営に係る事業の管理を監査し、これらの監査は、毎会計年度少なくとも1回以上期日を定めてこれをしなければならない。
決算審査(第233条第2項、地方公営企業法第30条第2項)
普通地方公共団体の長は、決算及び証書類その他政令で定める書類を監査委員の審査に付さなければならない。
地方公共団体の長は、地方公営企業の決算及び証書類、当該年度の事業報告書及び政令で定めるその他の書類を監査委員の審査に付さなければならない。
例月出納検査(第235条の2第1項及び第3項)
普通地方公共団体の現金の出納は、毎月例日を定めて監査委員がこれを検査しなければならず、監査委員は、検査の結果に関する報告を普通地方公共団体の議会及び長に提出しなければならない。
基金の運用状況の審査(第241条第5項)
第241条第1項の規定により特定の目的のために定額の資金を運用するための基金を設けた場合においては、普通地方公共団体の長は、毎会計年度、その運用の状況を示す書類を作成し、これを監査委員の審査に付さなければならない。
健全化判断比率の審査(地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項)
地方公共団体の長は、毎年度、前年度の決算の提出を受けた後、速やかに、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率及び将来負担比率(以下「健全化判断比率」という。)並びにその算定の基礎となる事項を記載した書類を監査委員の審査に付し、その意見を付けて当該健全化判断比率を議会に報告するとともに、当該健全化判断比率を公表しなければならない。
資金不足比率の審査(地方公共団体の財政の健全化に関する法律第22条第1項)
公営企業を経営する地方公共団体の長は、毎年度、当該公営企業の前年度の決算の提出を受けた後、速やかに、資金不足比率及びその算定の基礎となる事項を記載した書類を監査委員の審査に付し、その意見を付けて当該資金不足比率を議会に報告し、かつ、当該資金不足比率を公表しなければならない。

監査委員が任意に、又は長等の請求により行う監査等

随時監査(第199条第1項及び第5項)
監査委員は、定期監査を行う場合のほか、必要があると認めるときは、いつでも普通地方公共団体の財務に関する事務の執行及び普通地方公共団体の経営に係る事業の管理をすることができる。
行政監査(第199条第2項)
監査委員は、必要があると認めるときは、普通地方公共団体の事務[6]の執行について監査をすることができる。この場合において、当該監査の実施に関し必要な事項は、政令で定める。
財政援助団体等の監査(第199条第7項)
監査委員は、必要があると認めるとき、又は普通地方公共団体の長の要求があるときは、当該普通地方公共団体が補助金交付金負担金貸付金損失補償、利子補給その他の財政的援助を与えているものの出納その他の事務の執行で当該財政的援助に係るものを監査することができる。
当該普通地方公共団体が出資しているもので政令で定めるもの、当該普通地方公共団体が借入金の元金又は利子の支払を保証しているもの、当該普通地方公共団体が受益権を有する信託で政令で定めるものの受託者及び当該普通地方公共団体が第244条の2第3項の規定に基づき公の施設の管理を行わせているものについても、同様とする。
指定金融機関等の監査(第235条の2第2項、地方公営企業法第27条の2第1項)
監査委員は、必要があると認めるとき、又は普通地方公共団体の長の要求があるときは、第235条の規定により指定された金融機関が取り扱う当該普通地方公共団体の公金の収納又は支払の事務について監査することができる。
監査委員は、必要があると認めるとき、又は管理者の要求があるときは、前条の規定により指定された金融機関が取り扱う地方公営企業の業務に係る公金の収納又は支払の事務について監査することができる。
事務監査請求による監査(第75条第98条第199条第6項)
(住民による請求)選挙権を有する者[7]は、政令で定めるところにより、その総数の50分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、普通地方公共団体の監査委員に対し、当該普通地方公共団体の事務の執行に関し、監査の請求をすることができる。
(議会による請求)議会は、監査委員に対し、当該普通地方公共団体の事務[8]に関する監査を求め、監査の結果に関する報告を請求することができる。この場合において、当該監査の実施に関し必要な事項は、政令で定める。
(長による請求)監査委員は、当該普通地方公共団体の長から当該普通地方公共団体の事務の執行に関し監査の要求があったときは、その要求に係る事項について監査をしなければならない。
住民監査請求による監査(第242条
普通地方公共団体の住民は、当該普通地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員について、違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、管理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務その他の義務の負担がある(当該行為がなされることが相当の確実さをもつて予測される場合を含む。)と認めるとき、又は違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実(以下「怠る事実」という。)があると認めるときは、これらを証する書面を添え、監査委員に対し、監査を求め、当該行為を防止し、若しくは是正し、若しくは当該怠る事実を改め、又は当該行為若しくは怠る事実によって当該普通地方公共団体の被った損害を補塡するために必要な措置を講ずべきことを請求することができる。
職員の賠償責任監査 (第243条の2第3項)
普通地方公共団体の長は、第243条の2第1項の職員が同項に規定する行為により当該普通地方公共団体に損害を与えたと認めるときは、監査委員に対し、その事実があるかどうかを監査し、賠償責任の有無及び賠償額を決定することを求め、その決定に基づき、期限を定めて賠償を命じなければならない。

  1. ^ 人口25万以上の市(地方自治法施行令第140条の2)。
  2. ^ 当該普通地方公共団体の常勤の職員(第196条第4項に規定する監査委員を除くものとし、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律第1項の規定による改正前の地方自治法附則第8条の規定により官吏とされていた職員及び警察法第56条第1項に規定する地方警務官を含む。)及び地方公務員法第28条の5第1項に規定する短時間勤務の職を占める職員(地方自治法施行令第140条の3)。
  3. ^ 人口25万以上の市(地方自治法施行令第140条の4)。
  4. ^ 地方自治法施行令第121条
  5. ^ その総数が40万を超え80万以下の場合にあってはその40万を超える数に6分の1を乗じて得た数と40万に3分の1を乗じて得た数とを合算して得た数、その総数が80万を超える場合にあってはその80万を超える数に8分の1を乗じて得た数と40万に6分の1を乗じて得た数と40万に3分の1を乗じて得た数とを合算して得た数
  6. ^ 自治事務にあっては労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものを除き、法定受託事務にあっては国の安全を害するおそれがあることその他の事由により監査委員の監査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるものを除く。
  7. ^ 方面公安委員会については、当該方面公安委員会の管理する方面本部の管轄区域内において選挙権を有する者
  8. ^ 自治事務にあっては労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものを除き、法定受託事務にあっては国の安全を害するおそれがあることその他の事由により本項の監査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるものを除く。






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