まんだらけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/15 13:47 UTC 版)
中野店本店 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒164-0001 東京都中野区中野五丁目52番15号(中野ブロードウェイ内)[1] |
設立 | 1987年(昭和62年)2月20日[1] |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 4011201005139 |
事業内容 | 古書籍店の経営、古書籍の通信販売、書籍・雑誌・おもちゃ類の販売、書籍・雑誌の編集・出版 |
代表者 | 代表取締役社長 辻中雄二郎 |
資本金 | 8億3744万円[1] |
発行済株式総数 | 723万6000株 |
売上高 | 95億83百万円(2017年9月期) |
営業利益 | 7億40百万円(2017年9月期) |
純利益 | 4億10百万円(2017年9月期) |
純資産 |
63億34百万円 (2017年9月30日時点) |
総資産 |
147億32百万円 (2017年9月30日時点) |
従業員数 | 364人[1] |
決算期 | 9月30日 |
主要株主 |
古川 益蔵 31.89% 有限会社カイカイキキ 4.93% 古川 清美 3.98% (2017年9月30日時点) |
関係する人物 | 古川益蔵(創業者、元 代表取締役社長、現 取締役会長) |
外部リンク | https://www.mandarake.co.jp/ |
沿革
漫画雑誌『ガロ』(青林堂)で安部慎一、鈴木翁二と並び「ガロ三羽烏」や「一二三トリオ」と称された漫画家の古川益三が[2]、1980年(昭和55年)(古川益三『まんだらけ風雲録』によると1982年)に東京都中野区にある中野ブロードウェイに漫画専門の古書店「まんだらけ」を開店したのが始まりである。
前身は東京都調布市にあった貸本屋(後に漫画専門古書店)「憂都離夜」(ゆとりや)で山口芳則(水木しげるの元アシスタント)らと創業した。
相場が確立していなかった漫画本に対し、希少価値を考慮した価格設定を行い、古書としての取引相場の基準を作った。また、マニアの間でも現存が疑われていた足塚不二雄の『UTOPIA 最後の世界大戦』を発掘し、100万円という値段(当時は手塚治虫漫画でも高くて20万から25万円程度)を付けた事で話題となった[注 1]。
漫画専門店として有名になった事で、古川は後に『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京)に鑑定士として出演するようになった。しかし、すがやみつるの原稿を石ノ森章太郎の原稿と間違えるなど、鑑定眼に関しては疑問視する声もある。
1987年(昭和62年)には株式会社まんだらけを設立、会社組織として運営されるようになる。初代の社長は古川の父親で、古川は後に二代目社長となった。
中野ブロードウェイ内で店舗を増やし、中野ブロードウェイを日本屈指のおたくビルへと変貌させるきっかけを作った。やがて、漫画だけではなくアニメやゲーム等に関する音楽・映像ソフトや各種おもちゃ、アニメグッズ、同人誌、コスプレ衣装など、幅広いジャンルのマニア・おたく向け商品を扱うようになった。また、通販用に写真目録『まんだらけ漫画目録』(後の『まんだらけ』『まんだらけZENBU』)を制作し、古本漫画取引相場の基準となった。
1994年(平成6年)には都内に渋谷店を開店させ、以後、首都圏以外の政令指定都市を含めて各地に店舗を拡大させた。各店舗には何らかのコスプレをした店員を常時配置させたことでも話題となった。1999年(平成11年)にはアメリカ合衆国ロサンゼルスに進出。これを皮切りに海外各地に店舗を出すまでに至ったが、その後海外店舗は全て閉店している(海外向けにはインターネット通信販売を行っている)。
1995年(平成7年)には出版部を設立、『まんだらけ漫画目録』の発行を始めた。その後、出版部では古川の同人誌や通販目録を兼ねた冊子『まんだらけZENBU』、漫画家の画集、復刻版コミック等を編集・発行している。
2000年(平成12年)7月26日、マザーズに上場。公募価格125万円に対し、93万円で売り気配、取引が成立せず権利落ちとなったが、現在では「萌え関連銘柄」として認知されている。
2001年(平成13年)2月1日にストリーミング配信の研究開発会社であるアクティビジョンと資本提携し、映像配信事業を共同展開する予定だったが、後に資本を引き上げ、自社でインターネットテレビ「Mandaray」を開設した。
2008年(平成20年)4月5日、東京の秋葉原に自社ビル店舗「まんだらけコンプレックス」をオープンした[4]。
2015年(平成27年)2月1日、上場市場が東京証券取引所第二部に変更された。
店舗
中野店を本拠地とし、主に政令指定都市に店舗を広げている。東北地方、北陸地方、中国・四国地方には店舗が存在しない。
北海道地方
- 札幌店(札幌市):2012年(平成24年)3月17日に、ファッションビルCOSMO(現・札幌ナナイロ)5階からノルベサ2階に移転オープンした。これにより、店舗規模・店舗面積ともに以前の3倍となった。[5]
関東地方
東京都内
- 中野店
- 本店
- スペシャル
- マニア館
- LIVE館
- DEEP館
- 変や
- MANDARAY
- などが中野ブロードウェイの2-4階に点在する。
- 渋谷店(渋谷)
- コンプレックス(秋葉原):秋葉原店からの事実上の移転。
- 池袋店:池袋の「乙女ロード」にあり、主に女性向け商品を取り扱う。
上記のほか2019年12月14日、ソフトビニール人形(ソフビ)専門店 「まんだらけCoCoo」を秋葉原のJR高架下「SEEKBASE」内に開業[6]。同月21日、TOY専門店「まんだらけ那由多」を池袋PARCO P'PARCO地下2階にオープンした[7]。「那由他」では超合金、メタルビルドやロボット魂、S.H.フィギュアーツ、figma等のアクションフィギュア、ガンプラ、プライズ、コンバージといった食玩ものなど幅広い玩具を取り扱っている。
東海地方
近畿地方
大阪市
京都市
九州地方
かつて存在した店舗
東京都内
その他
出店予定だった店舗
- 熊本市(熊本店):2005年(平成17年)春、熊本市に進出するとまんだらけ公式サイトやその他広告媒体などで告知され、熊本県初の本格的な同人ショップがオープンすると期待されていた(それ以前は買い取りのみで中古の同人誌だけしか扱わない古本屋しかなかった)。だが諸般の事情により支店を進出させる計画が頓挫し、その4年後にメロンブックス熊本店がオープンすることになり、同店が熊本県初の本格的な同人ショップとなった。
注釈
出典
- ^ a b c d 会社概要 まんだらけ公式サイト(2023年10月19閲覧)
- ^ 『東京人』2014年7月号(NO.341)「ガロとCOMの時代」
- ^ 『漫画の手帖』2号(漫画の手帖事務局、1980年)3ページ
- ^ アキバに「まんだらけコンプレックス」-新築自社ビルに全館展開 アキバ経済新聞(2008年4月8日)2023年10月19日閲覧
- ^ まんだらけ札幌店 3/17新規移転OPEN!!
- ^ 世界一の在庫数! まんだらけのソフビ専門店が新規オープン、場所は高架下の「SEEKBASE」内 AKIBA PC Hotline!(2019年12月15日)2023年10月19日閲覧
- ^ 世界中のコレクターを魅了する「まんだらけ」の新業態「まんだらけ那由多」(TOY専門店)がP’PARCOにオープン! パルコ/PR TIMES(2019年12月19日)2023年10月19日閲覧
- ^ まんだらけ宇都宮店 まんだらけ公式サイト(2023年10月19日閲覧)
- ^ 通販・買取専門 まんだらけSAHRA まんだらけ公式サイト(2023年10月19日閲覧)
- ^ まんだらけ京都店 京都高島屋S.C.公式サイト(2023年10月19日閲覧)
- ^ 「セーラームーン」元の持ち主へ=盗難セル画、古書店に返還命令-東京地裁
- ^ 今一度真剣に考えたい「当日版権」が有する意味(『ワンダーフェスティバル2004夏ガイドブック』)
- ^ 「まんだらけ」行政処分 本人確認が不十分[リンク切れ]朝日新聞(2016年9月3日)
- ^ まんだらけを営業停止処分 本人確認不十分 Archived 2016年9月2日, at the Wayback Machine.[リンク切れ]スポーツニッポン(2016年9月3日)
- ^ 「愛と誠」紛失原画400万円で落札 講談社は「残念」[リンク切れ]朝日新聞(2018年5月11日)
- ^ 「愛と誠」紛失原画が競売サイトに 400万円で落札 講談社が注意喚起 スポーツニッポン(2018年5月10日)2023年10月18日閲覧
- ^ “「まんだらけ」を書類送検 メルカリ仕入れで身分確認しなかった疑い”. 朝日新聞. (2023年12月8日) 2023年12月8日閲覧。
- ^ 警告 8月4日17時頃 まんだらけ中野店4F変やで25万円の野村トーイ製 鉄人28号 No.3 ゼンマイ歩行を盗んだ犯人へ まんだらけ公式サイト(2023年10月18日閲覧)
- ^ 「盗品を返さなかったら顔写真を公開する」 まんだらけの「警告」は問題ないのか? 弁護士ドットコム(2014年8月7日)2023年10月18日閲覧
- ^ “万引犯の顔 公開中止を 警視庁が申し入れも「まんだらけ」は公開の意向”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2014年8月12日). オリジナルの2014年8月12日時点におけるアーカイブ。 2019年3月20日閲覧。
- ^ 「法的リスクは承知のうえ」 まんだらけが「万引き犯」顔写真を13日0時に公開へ 弁護士ドットコム(2014年8月12日)2023年10月18日閲覧
- ^ “警視庁の要請により顔写真の全面公開は中止させて頂きます”. まんだらけ. 2014年8月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月20日閲覧。
- ^ まんだらけ社長独白「あの騒動と会社の今後」東洋経済オンライン(2014年10月5日)2023年10月18日閲覧
- ^ “しょこたん、「まんだらけ」万引き犯に怒り”. RBB TODAY (イード). (2014年8月13日) 2019年3月20日閲覧。
- ^ “まんだらけ:50歳男逮捕…窃盗容疑で 玩具「転売目的」”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2014年8月19日). オリジナルの2014年8月21日時点におけるアーカイブ。 2019年3月20日閲覧。
- ^ “まんだらけ窃盗犯以前にも200万人形万引”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2014年10月18日). オリジナルの2014年10月19日時点におけるアーカイブ。 2019年3月20日閲覧。
- ^ “まんだらけ万引き、被告に有罪判決 鉄人28号玩具盗む”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2014年10月31日). オリジナルの2014年10月31日時点におけるアーカイブ。 2019年3月20日閲覧。
- ^ 「まんだらけ、違法就労訴訟で敗訴!長時間の強制タダ働きの実態が露呈」ビジネスジャーナル 2013年01月29日12時00分
- ^ 禁止区域でアダルト商品販売 中野ブロードウェイの「まんだらけ」を書類送検[リンク切れ]産経ニュース(2021年10月22日)
- ^ なぜか区に抗議? 中野ブロードウェイの乱「まんだらけアダルト店VSファンシーショップ」と、いつもの外野の泥仕合 キャリコネニュース( (2021年9月7日)2023年10月18日閲覧
- ^ 「まんだらけ」を書類送検 禁止区域でアダルトショップ運営した疑い 朝日新聞デジタル(2021年10月22日)2023年10月18日閲覧
- ^ 【犯罪最前線】アダルト商品丸見え「まんだらけ」摘発の舞台裏[リンク切れ]産経ニュース(2021年10月31日)
- ^ “当社「禁書房」に関わる報道について”. 株式会社まんだらけ (2021年10月25日). 2021年11月4日閲覧。
- ^ 「まんだらけ社長ら書類送検 わいせつビニ本販売疑い[リンク切れ]」産経ニュース(2022年5月27日)
- ^ 古書店「まんだらけ」の社長ら書類送検 性的な「ビニ本」販売の疑い,朝日新聞デジタル(2022年5月27日)2023年10月18日閲覧
- ^ ビニ本販売容疑 「まんだらけ」社長ら5人を書類送検 警視庁[リンク切れ]毎日新聞(2022年5月27日)
- ^ 【速報】「まんだらけ」に行政処分 アダルト商品半年間の販売停止へ[リンク切れ]TBS NEWS DIG(2022年11月15日)
- ^ a b 落書き犯を報奨金付き「指名手配」 まんだらけ動画公開の是非[リンク切れ]産経新聞(2022年11月13日)
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