塩化ニッケルとは? わかりやすく解説

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塩化ニッケル

分子式Cl2Ni
その他の名称塩化ニッケル、二塩化ニッケル、Nickel chlorideNickel dichloride、Dichloronickel(II)、Nickel(II) dichloride、塩化ニッケル(II)、Nickel(II) chloride、Nickelous chloride塩化第一ニッケル
体系名:ニッケル(II)ジクロリド、ジクロロニッケル(II)


塩化ニッケル(II)

(塩化ニッケル から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/06 22:09 UTC 版)

塩化ニッケル(II)

六水和物

無水物
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.028.858
EC番号
  • 231-743-0
KEGG
PubChem CID
RTECS number
  • QR6480000
UNII
国連/北米番号 3288 3077
CompTox Dashboard (EPA)
特性
化学式 NiCl2
モル質量 129.5994 g/mol (無水物)
237.69 g/mol (六水和物)
外観 黄褐色の結晶
潮解性 (無水物)
緑色の結晶 (六水和物)
匂い 無臭
密度 3.55 g/cm3 (無水物)
1.92 g/cm3 (六水和物)
融点

1001℃ (無水物)
140℃ (六水和物)

への溶解度 無水物
67.5 g/100 mL (25 °C) [1]
87.6 g/100 mL (100 °C)
六水和物
282.5 g/100 mL (25 °C) [1]
578.5 g/100 mL (100 °C)
溶解度 0.8 g/100 mL (ヒドラジン)
エチレングリコールエタノール水酸化アンモニウムに溶ける
アンモニア硝酸に溶けない。
酸解離定数 pKa 4 (六水和物)
磁化率 +6145.0·10−6 cm3/mol
構造
結晶構造 単斜晶系
配位構造 八面体 (Ni)
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −316 kJ·mol−1[2]
標準モルエントロピー So 107 J·mol−1·K−1[2]
危険性
労働安全衛生 (OHS/OSH):
主な危険性
Very toxic (T+)
Irritant (Xi)
Dangerous for the environment (N)
Carcinogen
GHS表示:
Danger
H301, H315, H317, H331, H334, H341, H350i, H360D, H372, H410
P201, P202, P260, P261, P264, P270, P271, P272, P273, P280, P281, P285, P301+310, P302+352
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
Health 3: Short exposure could cause serious temporary or residual injury. E.g. chlorine gasFlammability 0: Will not burn. E.g. waterInstability 0: Normally stable, even under fire exposure conditions, and is not reactive with water. E.g. liquid nitrogenSpecial hazards (white): no code
3
0
0
引火点 不燃性
致死量または濃度 (LD, LC)
105 mg/kg (ラット, 経口)[3]
安全データシート (SDS) Fischer Scientific
関連する物質
その他の
陰イオン
フッ化ニッケル(II)
臭化ニッケル(II)
ヨウ化ニッケル(II)
その他の
陽イオン
塩化パラジウム(II)
塩化白金(II)
塩化白金(II,IV)
塩化白金(IV)
関連物質 塩化コバルト(II)
塩化銅(II)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩化ニッケル(II)(えんかニッケル(II)、nickel(II) chloride)は塩素ニッケルのイオン性化合物()である。無水物の組成式は NiCl2 で、融点の高い常磁性を持つ黄色の固体である。ニッケル化合物としては最も広く使われており、ニッケルめっきなどに用いられる。1個または6個の水分子が結合した水和物が知られる。

常温では塩化ニッケル(II) 六水和物は緑色の固体である。潮解性があり、アルコールにも容易に溶ける。無水塩の比重は3.55、六水和物は1.92である。他のニッケル塩と同じく発癌性物質である。

合成と製造

同属の元素である銅、塩化銅の製法に類似した方法で生成できる。すなわち金属ニッケルを酸素の存在下で塩酸に溶かすか、酸化ニッケル(II) または炭酸ニッケル(II) を塩酸に溶かすと得られる。最も大規模に行われる塩化ニッケル(II) の製造法の1つは、ニッケル鉱石の製錬で生じたくずを塩酸で溶かして得るものである。

しかしながら塩化ニッケル(II) は廉価であり、劣化もしないため実験室で合成が行われることはまず無い。水和物を塩化チオニルの存在下、または塩化水素の気流中で加熱すると無水物が得られる。単に加熱するだけでは無水物にならない。


塩化ニッケル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 08:00 UTC 版)

電解ニッケルめっき」の記事における「塩化ニッケル」の解説

塩化ニッケルはめっき浴のニッケルイオンの供給源であるが、主目的塩化物イオン供給である。塩化物イオン腐食性により、ニッケル陽極からニッケルイオンとして溶解することを円滑にする効果がある。塩化ニッケルが不足する陽極不動態化印加電圧の上昇が起こる。一方で、塩化ニッケルが過剰となると皮膜硬度上昇し内部応力高くなるので適度に管理する必要がある

※この「塩化ニッケル」の解説は、「電解ニッケルめっき」の解説の一部です。
「塩化ニッケル」を含む「電解ニッケルめっき」の記事については、「電解ニッケルめっき」の概要を参照ください。

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