塩化コバルト(II)とは? わかりやすく解説

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ジクロロコバルト(II)

分子式Cl2Co
その他の名称塩化コバルト(II)、塩化第一コバルトCobalt dichloride、二塩化コバルトCobalt(II) chloride、Cobaltous chlorideCobalt(II) dichloride、Dichlorocobalt(II)
体系名:コバルト(II)ジクロリド、ジクロロコバルト(II)


塩化コバルト(II)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/25 15:54 UTC 版)

塩化コバルト(II)

六水和物

無水物
識別情報
CAS登録番号 7646-79-9 , 16544-92-6 (二水和物) , 7791-13-1 (六水和物) 
PubChem 3032536
ChemSpider 22708 
UNII EVS87XF13W , 17AVG63ZBC (六水和物) 
EC番号 231-589-4
国連/北米番号 3288
ChEBI
RTECS番号 GF9800000
特性
化学式 CoCl2
モル質量 129.839 g/mol (無水物)
165.87 g/mol (二水和物)
237.93 g/mol (六水和物)
外観 青色の結晶 (無水物)
青紫色の結晶 (二水和物)
ローズレッドの結晶 (六水和物)
密度 3.356 g/cm3 (無水物)
2.477 g/cm3 (二水和物)
1.924 g/cm3 (六水和物)
融点

726 °C, 999 K, 1339 °F (±2 (無水物)[2]
140 °C (一水和物)
100 °C (二水和物)
86 °C (六水和物))

沸点

1049 °C, 1322 K, 1920 °F

への溶解度 43.6 g/100 mL (0 °C)
45 g/100 mL (7 °C)
52.9 g/100 mL (20 °C)
105 g/100 mL (96 °C)
溶解度 38.5 g/100 mL (メタノール)
8.6 g/100 mL (アセトン)
エタノール、ピリジン、グリセロールに溶ける
磁化率 +12,660·10−6 cm3/mol
構造
結晶構造 CdCl2構造
配位構造 六角形 (無水物)
単斜晶系(二水和物)
八面体 (六水和物)
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 0783
GHSピクトグラム
NFPA 704
0
3
0
引火点 不燃性
半数致死量 LD50 80 mg/kg (ラット, 経口)
関連する物質
その他の陰イオン フッ化コバルト(II)
臭化コバルト(II)
ヨウ化コバルト(II)
その他の陽イオン 塩化ロジウム(III)
塩化イリジウム(III)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩化コバルト(II)(えんかこばると に、Cobalt(II) chloride)は、+2価のコバルトの塩化物で、化学式 CoCl2 で表される。無水物(青色)をはじめ、1.5水和物(暗青紫色)、二水和物(赤紫色)、四水和物(桃赤色)、六水和物(赤色)などの水和物が知られている。無水物は潮解性の青色三方晶で、安定な水和物である六水和物は淡赤色単斜晶である。(赤色溶液)、メタノール(青色溶液)、エタノール(青色溶液)、アセトン(青色溶液)などに溶ける。

合成

CoCO3Co(OH)2など2価のコバルト塩を濃塩酸に溶かして、溶媒を蒸発させて製造する。

CoCO
3
+ 2HCl → CoCl
2
+ H
2
O + CO
2
Co(OH)
2
+ 2HCl → CoCl
2
+ 2H
2
O

金属コバルト塩素の反応でも生成する。

Co + Cl
2
→ CoCl
2

性質

無水物から水和物へと吸湿して変化してゆくにつれて青から赤へと色調が変わり、水を失う場合は可逆的で色調が変化するので、シリカゲルなどに水分の指示薬として添加される。他にも示温顔料、ガラス、陶器の着色、ビールの泡の安定剤、植物が取り込む物質を調べる時、ビタミンB12の原料などにも利用される。

出典

  1. ^ Cobalt muriate, CAS Number: 7646-79-9”. www.chemindustry.com. 2019年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月19日閲覧。
  2. ^ Wojakowska, A.; Krzyżak, E.; Plińska, S. (2007). “Melting and high-temperature solid state transitions in cobalt(II) halides”. Journal of Thermal Analysis and Calorimetry 88 (2): 525–530. doi:10.1007/s10973-006-8000-9. 

関連項目

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