ソルバトクロミズムとは? わかりやすく解説

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ソルバトクロミズム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/13 01:08 UTC 版)

ソルバトクロミズム(Solvatochromism)は、溶媒極性の変化によってその化学物質の色調が変化する現象のことである[1][2]。溶媒の極性の増加によって、負の溶媒和発色は浅色シフト英語版(青色シフト) し、正の溶媒和発色は深色シフト英語版(赤色シフト)する。ソルバトクロミズムの兆候は基底状態励起状態間の染料分子の双極子モーメントの違いに依存する。




  1. ^ Marini, Alberto; Muñoz-Losa, Aurora; Biancardi, Alessandro; Mennucci, Benedetta (2010年). “What is Solvatochromism?”. J. Phys. Chem. B 114 (51): 17128–17135. doi:10.1021/jp1097487. 
  2. ^ Reichardt, Christian; Welton, Thomas (2010). Solvents and solvent effects in organic chemistry (4th, updated and enl. ed.). Weinheim, Germany: Wiley-VCH. pp. 360. ISBN 9783527324736. 
  3. ^ Heller, Daniel A.; Pratt, George W.; Zhang, Jingqing; Nair, Nitish; Hansborough, Adam J.; Boghossian, Ardemis A.; Reuel, Nigel F.; Barone, Paul W. et al. (2011年). “Peptide secondary structure modulates single-walled carbon nanotube fluorescence as a chaperone sensor for nitroaromatics”. PNAS 108 (21): 8544-8549. doi:10.1073/pnas.1005512108. 


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ソルバトクロミズム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/27 02:14 UTC 版)

電荷移動錯体」の記事における「ソルバトクロミズム」の解説

溶液では遷移エネルギー錯体の色が溶液比誘電率によって変化し電荷遷移バリエーション生まれる。これは配位子のπ→π*遷移とは区別される

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ソルバトクロミズム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/21 13:57 UTC 版)

クロミズム」の記事における「ソルバトクロミズム」の解説

ソルバトクロミズム (solvatochromism) は、色素、あるいは金属錯体溶液について、溶媒 (solvent) の種類によりその色が変わるクロミズムのことである。この現象は、溶質分子電子軌道エネルギー準位が、溶媒分子極性屈折率水素結合などの分子間相互作用強弱により影響受けて安定化もしくは不安定化し、吸収される光の波長が変わることであらわれる。金属錯体のソルバトクロミズムでは、溶媒和溶媒分子金属配位すること)の有無電子スピン状態の変化、それらにともなう配位場の変化によることも多い。 また、ソルバトクロミズムが特に顕著な色素を、ソルバトクロミック色素と呼ぶ。代表例一つとして1960年代に Reichardt らにより詳しく調べられた Reichardt's dye (2,6-diphenyl-4-(2,4,6-tripheynylpyidinio)phenolate) が挙げられるベタイン構造を持つこの分子は、以下のようなソルバトクロミズム特性を示す。この色素は、溶媒性質調べ目的でも用いられる。 Reichardt's dye の色変化溶媒25 %エタノール水溶液 メタノールエタノールアセトンジクロロメタン 青緑 ベンゼン 黄緑 ソルバトクロミズムを示す金属錯体としては、ニッケル錯体一種である [Ni(acac)(tmen)]BPh4 が挙げられるacac = アセチルアセトナートアセチルアセトン共役塩基)、tmen = テトラメチルエチレンジアミン)。この化合物は、アセトン中では褐色ジクロロメタン中では赤色メタノール中では青色呈する室温)。この色変化は、溶媒分子配位による錯体の構造変化由来する身近なソルバトクロミック物質としては、脱水剤などに含まれている塩化コバルト(II) がある。塩化コバルト(II) は無水状態あるいは有機溶媒中では青いが、存在する赤くなるため、湿度を知る目安として広く利用されている。 これら 2種金属錯体は、ともに有機溶媒中においてサーモクロミズム特性をも示す。

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