電荷移動吸収帯の特定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/27 02:14 UTC 版)
「電荷移動錯体」の記事における「電荷移動吸収帯の特定」の解説
電荷移動錯体は以下のように特徴付けられる。 色 電荷移動錯体の色は供与体から受容体への電荷移動によって生じるエネルギー差を反映している ソルバトクロミズム 溶液では遷移エネルギーや錯体の色が溶液の比誘電率によって変化し、電荷遷移にバリエーションが生まれる。これは配位子のπ→π*遷移とは区別される。 吸収の強さ 電荷遷移吸収帯は紫外可視領域にあることが多い。無機錯体では、モル吸光係数εが約50000 L mol−1 cm−1にもなり、一般的なdd遷移(t2g軌道からeg軌道への遷移)のモル吸光係数(ε=20 L mol−1 cm−1以下)の千倍以上にもなる。これは電荷移動遷移がスピン許容かつラポルテ許容だからである。一方d-d遷移はスピン許容である場合があるが、常にラポルテ禁制である。
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