スターリング‐エンジン【Stirling engine】
スターリングエンジン
スターリングサイクルを作動原理とする往復動式外燃機関で、再生器(蓄熱器)を介して連結された2つの作動室内の作動媒体(水素やヘリウムなどの熱伝達のいいガス)を、一方で加熱器により加熱、他方で冷却器により放熱する作動を繰り返すことにより動力を得るエンジンで、菱形駆動機構による方式と復動機関式がある。1816年にスコットランドのロバート・スターリング(1770~1878年)によって考案されたが、構造が複雑で価格や耐久性・信頼性などに課題がある。ほかのエンジンに比べて熱効率が高く、多種多様な燃料・熱源に対応でき、排気や騒音などの公害が少ないなどの利点があり、今後の開発が期待されている。
スターリング・エンジン
【英】: stirling engine
シリンダーとピストンで形成される空間内に、水素、ヘリウムなどの作動ガスを密封し、外部燃焼による作動ガスの加熱膨張、外部冷却による作動ガスの減圧減容によりピストンを動かす動作を繰り返し連続的に行って動力を得るという外燃機関である。理想的に作動すれば、理論的には、最高の熱効率を達成しうる熱機関サイクルであり、実際のエンジンにおいても 40 %前後の高い熱効率を得ることができ、さらにガソリン・エンジンなどの内燃機関に見られる爆発工程がないため、エンジン自体の振動、騒音レベルがかなり低い。また外燃機関であるため、石油、天然ガスを始め、石炭、まきなどの固体燃料、工場廃熱、太陽熱などの利用も可能であり、燃焼制御も容易であるので排気の清浄化を図ることができる。しかし一方、作動ガスは密封されているので、排気することによって排熱する内燃機関に比べて多くの熱をクーラーで排熱しなければならないために、大きなラジエータが必要であるなどの点もあり、欧米で試作機の実績はあるものの、まだ大規模な実用には至っていない。 |

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