イグノーベル賞
別名:イグノーベルプライズ
英語:IgNobel Prize
世の人を笑わせ、そして考えさせるユニークな研究に対して贈られる賞。イグノーブル(ignoble)の意味をかけたノーベル賞のパロディーである。
イグノーベル賞は世界の科学研究や産業などを主な対象としており、ユーモアや皮肉の観点から選考されている。ジャンルは物理学、医学、経済学をはじめ、多種多様である。カラオケや「たまごっち」「バウリンガル」など、商品の発明に対して賞が贈られる場合もある。
日本人のイグノーベル賞受賞者は比較的多く、2002年から2012年現在までの10年間では、2006年を除くすべての年において1つ以上の賞を受賞している。
2014年にはバナナの皮の摩擦係数を測定して「バナナの皮はスベりやすい」ことを証明した、馬渕清資・北里大学教授ら研究チームがイグノーベル賞(物理学賞)を受賞した。なお同研究結果は人工関節の研究の副産物である。
関連サイト:
Improbable Research
イグノーベル‐しょう〔‐シヤウ〕【イグノーベル賞】
イグ・ノーベル賞(いぐ・のーべるしょう)(Ig Nobel Prize)
ノーベル賞のパロディー版として、ユーモアと独創性を兼ね備えた研究または開発に毎年贈られる世界的な科学賞。「愚かなノーベル賞」という意味がある。
アメリカのハーバード大学系列のパロディー科学誌「奇想天外な科学年報」が主催している。本物のノーベル賞とは一味変わっていて、「最初に人々を笑わせ、その後で考えさせた」研究者に授与するものとされる。つまり、ユニークな発明や発見などを行った人に与えるわけだ。
平和賞や化学賞などいくつかの部門で「科学およびノーベル賞をおだやかにパロって、再現されず、再現されるべきでもない業績」に対して賞を授与する。1991年に創設されたイグ・ノーベル賞には、このようにインパクトのある斬新な方法によって、一般の人々に科学の面白さを伝えたいといった狙いがある。
2003年は、ハトやカラスなどを撃退する合金を開発した金沢大学の広瀬幸雄教授が“化学賞”に輝いた。授賞理由は「ハトを寄せ付けない銅像の化学的研究」。金沢・兼六園の「日本武尊」の銅像にハトやカラスが寄りつかないことをヒントに、この銅像の物質と同じ組成で、鳥を寄せ付けない銅合金を開発することに成功したという。
ちなみに、2002年の平和賞は、「動物と人間の共存のために貢献した」という理由で、犬の言葉を翻訳する玩具「バウリンガル」の開発に対して贈られている。
(2003.10.06更新)
イグノーベル賞
(Ig Nobel Prize から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/28 08:08 UTC 版)
イグノーベル賞(イグノーベルしょう、英: Ig Nobel Prize)とは「人々を笑わせ考えさせた研究[1][2][3]」に与えられる賞。ノーベル賞のパロディーとしてマーク・エイブラハムズが1991年に創設した。
- ^ 「ワニもヘリウムガスを吸うと声が変化」にイグ・ノーベル賞…受賞した日本人に“実験方法”を聞いた FNNニュース 2020年9月18日
- ^ 世界が笑って考えさせられる、イグ・ノーベル賞受賞者の研究! tenki.jp 日本気象協会 2018年09月30日
- ^ 笑う科学 イグ・ノーベル賞 志村幸雄著 PHP研究所
- ^ a b c d e 田口文章 第67話 イグ・ノーベル賞とはなんだろう
- ^ a b タマネギ研究でのイグノーベル賞受賞について
- ^ 8歳少女「もうやめて」おかしな?イグ・ノーベル賞授賞式 dot.(ドット)2013年10月02日
- ^ “トランプ氏らにイグ・ノーベル賞 「コロナで生死に影響」と皮肉”. 時事通信 (2020年9月18日). 2021年3月11日閲覧。
- ^ “Ig Nobel Prize winner Trump teaches a new lesson” (英語). Ig Nobel Prize (2020年12月11日). 2021年3月11日閲覧。
- ^ a b 【速報】日本人9年連続受賞!2015年イグノーベル賞
- ^ a b イグノーベル賞という変わった賞 学長 熊谷英彦 - pdf
- ^ 琵琶湖病院・びわこクリニック 聴覚障害外来通信「ささやき」67号-2012年度の受賞者、村上純一によるコラム
- ^ Ig Nobel prize 'honors' research on kissing, bee stings - Deutsche Welle・2015年9月18日
- ^ “イグ・ノーベル賞 日本人が15年連続で受賞”. 日本テレビ放送網. (2021年9月10日) 2021年11月14日閲覧。
- ^ “ワニの発声原理を解明しイグノーベル賞!~遊び心と人のつながりが新発見に~”. 科学技術振興機構. (2021年1月14日) 2022年11月19日閲覧。
- ^ “2021年イグ・ノーベル賞の謎 受賞者が考える、動力学賞と物理学賞の「なぜ?」”. 東京大学先端科学技術研究センター. (2022年2月7日) 2022年11月19日閲覧。
- ^ a b “Here come the prize idiots” (英語). ガーディアン (1999年9月30日). 2022年4月30日閲覧。
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