ICカード導入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 09:26 UTC 版)
「富山地方鉄道富山軌道線」の記事における「ICカード導入」の解説
市内線内では従来、磁気カード回数券「トラムカード」(販売額2000円で2300円分利用できるカードと販売額1900円で2200円分利用できるカードがあった)を発売していたが、市内のバス路線や2006年(平成18年)に開業した軌道線富山ライトレール線とは互換性がなかった。市内公共交通の共通乗車システムの構築を模索していた富山市は、環状線復活事業とあわせて全市内線をICカード対応化することを決定、システム整備支援費を2009年(平成21年)度予算案に計上した。 2010年(平成22年)2月、カードの名称が「ecomyca(えこまいか)」に決定、17両の軌道線車両および3編成の環状線用車両の全車両にカードリーダが導入された。同年3月14日の始発から軌道線全線で利用が開始された。ecomycaは富山ライトレール線で先行導入されていたICカード 「passca(パスカ)」と相互利用が可能で、環状線(セントラム)と他の系統を乗り換える際の乗継割引も自動で適用される。ICカードの利用開始に伴い従来の磁気式の「トラムカード」は販売終了し、トラムカードにあったプレミア分は、ecomyca利用時に運賃が170円に割り引かれるという形で引き継がれた。 2011年(平成23年)3月5日よりバス路線にも拡大導入され、2012年(平成24年)3月17日には、富山地方鉄道の鉄道線でも利用可能となった。これにより、富山市内のJR線以外のほぼ全ての公共交通が一枚のカードで利用可能となった。2021年(令和3年)10月10日よりICOCAを始めとする全国相互利用交通系ICカードも利用可能になった。ただしICOCAなどの全国相互利用交通系ICカードでは運賃割引はない。 富山市内の交通系ICカード(えこまいか、パスカ)の特徴としては、公共交通の利用促進策として、軌道系交通(市内電車・富山ライトレール)を一日4回以上利用すると4回目以降が自動的に無料となる「オート1dayサービス」のほか、市街地との相互発展を支援する機能として、ICカードを利用して公共交通で市街地の加盟店(約100店舗)を訪れて買い物をし、ICカードのチャージ分で支払いをすると、その金額に応じてICカードにチャージ可能なポイント券が付与されるというキャッシュバックサービスが付加されている。
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