牛海綿状脳症(BSE)
9月に日本で初めて牛海綿状脳症(以下BSEと表示、俗称狂牛病)にかかった牛が発見されて以来、消費者の方々から、牛肉を食べるとBSEに感染するのではないかとの不安感が出されました。 わが国では、全頭検査などヨーロッパ以上のさまざまな対象がとられ、10月18日、政府によって安全宣言が出されましたが、いまだに不安が拭えないという方もいらっしゃるようです。 牛乳や牛肉は安全だといわれても、どう安全なのか、正しい情報を知らなければ、不安は解消されないかもしれません。 国際的な共通認識として、BSEにかかった牛でも、危険部位(脳や脊髄、目、小腸の最後の部分にあたる回腸遠位部)でない肉は食べても安全ですし、その牛の牛乳も安全性に問題はありません。 BSEが恐れられるのは、それが人間に感染する可能性があるからですが、イギリスでもヒトへの感染率は非常に低く、危険部位でも食べた人が全員かかるわけではありません。 正しい情報を知った上で、おいしく牛乳を飲み、牛肉を召し上がっていただくために、読者の方の不安や疑問に、Q&Aの形でお答えします。 |
<ミルククラブ情報誌2002 WINTER vol.42より> |
牛海綿状脳症(BSE)
牛海綿状脳症(BSE)は、1986年にイギリスで見つかりました。この病気にかかった牛は、脳がまるでスポンジのようにスカスカになってしまい、このため立っていられなくなったり、異常な行動をとったりして死んでしまいます。この病気は、スクレピーと称する病気の羊の内蔵や、骨が飼料として、牛の体内に入り、病原となるタンパク質のプリオンが脳の正常プリオンを異型にかえることから起きるとされています。 牛海綿状脳症(BSE)は、異常なプリオンを多く含む部位である脳、脊髄などを経口摂取することで、ヒトにも感染する可能性があるとされています。したがって、牛海綿状脳症(BSE)発生国におけるウシやヒツジの脳など神経組織の摂食には十分注意が必要と考えられます。 我が国ではヒトへの感染を予防するため、1996年以降、英国からの牛肉、牛肉加工製品の輸入自粛を要請しており、さらに2001年2月には、EU諸国等からの牛肉及び内臓及びこれらを原材料とする食肉製品の輸入禁止措置をとっています。また、EU諸国等においても健康牛の特定危険部位を除いたもののみを日本向けに輸出していたことから、基本的には問題がないとされています。 |
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