AFC北地区とは? わかりやすく解説

AFC北地区

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/12 09:45 UTC 版)

レイブンズ
ベンガルズ
ブラウンズ
スティーラーズ
AFC北地区所属チームの位置

AFC北地区(えいえふしーきたちく)はNFLAFCの地区の1つ。2001年まで存在したAFC中地区の所属チームが多く所属する地区であるので、本記事ではAFC中地区をAFC北地区の前身地区として記述する。

歴史

1967年、AFLと統合直前のNFLは2カンファレンス2地区制に移行し、4つの地区名はいずれも「C」で始まる7文字となった。NFL東カンファレンスには、「Capitol(首都)」と「Century(世紀)」の2つの地区が誕生し、世紀地区がAFC北地区の前身にあたる。設立時の所属チームはブラウンズスティーラーズジャイアンツカージナルスであった。

1968年、一旦、セインツが東カンファレンス・首都地区(Capitol Division)より編入し、ジャイアンツが首都地区へ移動となったが、翌1969年に再び両チームが入れ替わり、当初の形に戻った。

1970年、NFLとAFLの統合により、NFLセンチュリー地区に所属していたベンガルズとブラウンズがAFCへの参入に合意し、AFL東地区よりベンガルズAFL西地区よりオイラーズが編入して、AFC中地区はブラウンズ、スティーラーズ、ベンガルズ、オイラーズの4チームとなった。当時AFLはNFLより格下と見られており、NFLからAFCへの編入に同意するチームを確保することが難航すると思われていたが、ブラウンズ・オーナーのアート・モデルが1962年に、ブラウンズの名前の由来となったベンガルズのオーナー兼ヘッドコーチのポール・ブラウンを解雇した確執があった関係からブラウンズがベンガルズとの同地区を希望し、同州内のライバル関係を維持したかったスティーラーズがブラウンズを追うようにAFCへの編入を希望し、この編成になった。

1995年、リーグ拡張によりジャクソンビル・ジャガーズが誕生し、本地区に編入され5チームとなり、翌1996年、ブラウンズ・オーナーのアート・モデルがブラウンズをボルチモアへ移転させることを表明したが、クリーブランドで反対運動が起こり、クリーブランドにチームの愛称・歴史等のロイヤリティを残したまま、ボルチモアに移転し、ボルチモア・レイブンズが誕生した。

1999年、クリーブランドに残ったブラウンズのロイヤリティを引き継ぐ形で再びAFC中地区にブラウンズが復活新設されたため、AFC中地区は6チーム構成になった。

2002年、3地区制(東中西)から4地区制(東西南北)に移行する際にAFC中地区が消滅し、本地区とAFC南地区が誕生した。AFC中地区所属の6チームの内、AFC南地区に編入となったタイタンズ、ジャガーズを除く4チーム(レイブンズ、ベンガルズ、ブラウンズ、スティーラーズ)で設立され、現在もこの構成である。

前述のように現在構成されているチームは、ブラウンズの同州内ライバル(スティーラーズ)、ブラウンズを解雇されたポール・ブラウンが設立したチーム(ベンガルズ)、ブラウンズが移転する形で新設されたチーム(レイブンズ)とブラウンズを巡る因縁関係のあるチームとなっている。

順位変動

AFC北地区 2024
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 SOS SOV
(3)ボルチモア・レイブンズ 12 5 0 .706 4-2 8-4 518 316 30.5 18.6 .529 .525
(6)ピッツバーグ・スティーラーズ 10 7 0 .588 3-3 7-5 380 347 22.4 20.4 .502 .453
シンシナティ・ベンガルズ 9 8 0 .529 3–3 6-6 472 434 27.8 25.5 .478 .314
クリーブランド・ブラウンズ 3 14 0 .176 2–4 3-9 258 435 15.2 25.6 .536 .510

4地区制(2002年-現在)

地区優勝 2位 3位 4位
チーム チーム チーム チーム
2024 BAL(3d) 12 5 0 PIT(6w) 10 7 0 CIN 9 8 0 CLE 3 14 0
2023 BAL(1c) 13 4 0 CLE(5w) 11 6 0 PIT(7w) 10 7 0 CIN 9 8 0
2022 CIN(3c) 12 4 0 BAL(6w) 10 7 0 PIT 9 8 0 CLE 7 10 0
2021 CIN(4s) 10 7 0 PIT(7w) 9 7 1 CLE 8 9 0 BAL 8 9 0
2020 PIT(3w) 12 4 0 BAL(5d) 11 5 0 CLE(6d) 11 5 0 CIN 4 11 1
2019 BAL(1d) 14 2 0 PIT 8 8 0 CLE 6 10 0 CIN 2 14 0
2018 BAL(4w) 10 6 0 PIT 9 6 1 CLE 7 8 1 CIN 6 10 0
2017 PIT(2d) 13 3 0 BAL 9 7 0 CIN 7 9 0 CLE 0 16 0
2016 PIT(3c) 11 5 0 BAL 8 8 0 CIN 6 9 1 CLE 1 15 0
2015 CIN(3w) 12 4 0 PIT(6d) 10 6 0 BAL 5 11 0 CLE 3 13 0
2014 PIT(3w) 11 5 0 CIN(5w) 10 5 1 BAL(6d) 10 6 0 CLE 7 9 0
2013 CIN(3w) 11 5 0 PIT 8 8 0 BAL 8 8 0 CLE 4 12 0
2012 BAL(4v) 10 6 0 CIN(6w) 10 6 0 PIT 8 8 0 CLE 5 11 0
2011 BAL(2c) 12 4 0 PIT(5w) 12 4 0 CIN(6w) 9 7 0 CLE 4 12 0
2010 PIT(2s) 12 4 0 BAL(5d) 12 4 0 CLE 5 11 0 CIN 4 12 0
2009 CIN(4w) 10 6 0 BAL(6d) 9 7 0 PIT 9 7 0 CLE 5 11 0
2008 PIT(2v) 12 4 0 BAL(6c) 11 5 0 CIN 4 11 1 CLE 4 12 0
2007 PIT(4w) 10 6 0 CLE 10 6 0 CIN 7 9 0 BAL 5 11 0
2006 BAL(2d) 13 3 0 CIN 8 8 0 PIT 8 8 0 CLE 4 12 0
2005 CIN(3w) 11 5 0 PIT(6v) 11 5 0 BAL 6 10 0 CLE 6 10 0
2004 PIT(1c) 15 1 0 BAL 9 7 0 CIN 8 8 0 CLE 4 12 0
2003 BAL(4w) 10 6 0 CIN 8 8 0 PIT 6 10 0 CLE 5 11 0
2002 PIT(3d) 10 5 1 CLE(6w) 9 7 0 BAL 7 9 0 CIN 2 14 0

3地区制(1970年-2001年)

年度 地区優勝 2位 3位 4位 5位 6位
チーム チーム チーム チーム チーム チーム
2001 PIT(1c) 13 3 0 BAL(5d) 10 6 0 CLE 7 9 0 TEN 7 9 0 JAX 6 10 0 CIN 6 10 0
2000 TEN(1d) 13 3 0 BAL(4v) 12 4 0 PIT 9 7 0 JAX 7 9 0 CIN 4 12 0 CLE 3 13 0
1999 JAX(1c) 14 2 0 TEN(4s) 13 3 0 BAL 8 8 0 PIT 6 10 0 CIN 4 12 0 CLE 2 14 0
1998 JAX(3d) 11 5 0 TEN 8 8 0 PIT 7 9 0 BAL 6 10 0 CIN 3 13 0
1997 PIT(2c) 11 5 0 JAX(5w) 11 5 0 TEN 8 8 0 CIN 7 9 0 BAL 6 9 1
1996 PIT(3d) 10 6 0 JAX(5c) 9 7 0 CIN 8 8 0 HOU 8 8 0 BAL 4 12 0
1995 PIT(2s) 11 5 0 CIN 7 9 0 HOU 7 9 0 CLE 5 11 0 JAX 4 12 0
1994 PIT(1c) 12 4 0 CLE(4d) 11 5 0 CIN 3 13 0 HOU 2 14 0
1993 HOU(2d) 12 4 0 PIT(6w) 9 7 0 CLE 7 9 0 CIN 3 13 0
1992 PIT(1d) 11 5 0 HOU(5w) 10 6 0 CLE 7 9 0 CIN 5 11 0
1991 HOU(3d) 11 5 0 PIT 7 9 0 CLE 6 10 0 CIN 3 13 0
1990 CIN(3d) 9 7 0 HOU(6w) 9 7 0 PIT 9 7 0 CLE 3 13 0
1989 CLE(2c) 9 6 1 HOU(4w) 9 7 0 PIT(5d) 9 7 0 CIN 8 8 0
1988 CIN(1s) 12 4 0 CLE(4w) 10 6 0 HOU(5d) 10 6 0 PIT 5 11 0
1987 CLE(2c) 10 5 0 HOU(4d) 9 6 0 PIT 8 7 0 CIN 4 11 0
1986 CLE(1c) 12 4 0 CIN 10 6 0 PIT 6 10 0 HOU 5 11 0
1985 CLE(3d) 8 8 0 CIN 7 9 0 PIT 7 9 0 HOU 5 11 0
1984 PIT(3c) 9 7 0 CIN 8 8 0 CLE 5 11 0 HOU 3 13 0
1983 PIT(3d) 10 6 0 CLE 9 7 0 CIN 7 9 0 HOU 2 14 0
1982 CIN(3w) 7 2 0 PIT(4w) 6 3 0 CLE(8w) 4 5 0 HOU 1 8 0
1981 CIN(1s) 12 4 0 PIT 8 8 0 HOU 7 9 0 CLE 5 11 0
1980 CLE(2d) 11 5 0 HOU(5w) 11 5 0 PIT 9 7 0 CIN 6 10 0
1979 PIT(2v) 12 4 0 HOU(4c) 11 5 0 CLE 9 7 0 CIN 4 12 0
1978 PIT(1v) 14 2 0 HOU(5c) 10 6 0 CLE 8 8 0 CIN 4 12 0
1977 PIT(3d) 9 5 0 CIN 8 6 0 HOU 8 6 0 CLE 6 8 0
1976 PIT(3c) 10 4 0 CIN 10 4 0 CLE 9 5 0 HOU 5 9 0
1975 PIT(1v) 12 2 0 CIN(4d) 11 3 0 HOU 10 4 0 CLE 3 11 0
1974 PIT(v) 10 3 1 HOU 7 7 0 CIN 7 7 0 CLE 4 10 0
1973 CIN(d) 10 4 0 PIT(d) 10 4 0 CLE 7 5 2 HOU 1 13 0
1972 PIT(c) 11 3 0 CLE(d) 10 4 0 CIN 8 6 0 HOU 1 13 0
1971 CLE(d) 9 5 0 PIT 6 8 0 HOU 4 9 1 CIN 4 10 0
1970 CIN(d) 8 6 0 CLE 7 7 0 PIT 5 9 0 HOU 3 10 1

NFL東カンファレンス・センチュリー地区(1967年-1969年)

地区優勝 2位 3位 4位
チーム チーム チーム チーム
1969 CLE(n) 10 3 1 NY 6 8 0 StL 4 9 1 PIT 1 13 0
1968 CLE(n) 10 4 0 StL 9 4 1 NO 4 9 1 PIT 2 11 1
1967 CLE(c) 9 5 0 NY 7 7 0 StL 6 7 1 PIT 4 9 1

スーパーボウル出場

ピッツバーグ・スティーラーズがNFL最多のスーパーボウル6回制覇を果たしている。

第23回スーパーボウルで、シンシナティ・ベンガルズが名QBジョー・モンタナ率いるサンフランシスコ・49ERSに3点ビハインドの第4Q残り3分10秒、自陣8ヤードから大逆転を許し、スーパーボウル制覇は果たせなかった。

第34回スーパーボウルでは試合時間残り6秒から同点を狙ったテネシー・タイタンズのパスがエンドゾーンまであと1ヤード届かず、セントルイス・ラムズに敗れた。

シーズン AFCチャンピオン 得点 NFCチャンピオン
LVI(56) 2021-22 シンシナティ・ベンガルズ 20 - 23 ロサンゼルス・ラムズ
XLVII(47) 2012-13 ボルチモア・レイブンズ 34 - 31 サンフランシスコ・49ERS
XLV(45) 2010-11 ピッツバーグ・スティーラーズ 25 - 31 グリーンベイ・パッカーズ
XLIII(43) 2008-09 ピッツバーグ・スティーラーズ 27 - 23 アリゾナ・カージナルス
XL(40) 2005-06 ピッツバーグ・スティーラーズ 21 - 10 シアトル・シーホークス
XXXV(35) 2000-01 ボルチモア・レイブンズ 34 - 7 ニューヨーク・ジャイアンツ
XXXIV(34) 1999-00 テネシー・タイタンズ 16 - 23 セントルイス・ラムズ
XXXVII(37) 1995-96 ピッツバーグ・スティーラーズ 17 - 27 ダラス・カウボーイズ
XXIII(23) 1988-89 シンシナティ・ベンガルズ 16 - 20 サンフランシスコ・49ERS
XVI(16) 1981-82 シンシナティ・ベンガルズ 21 - 26 サンフランシスコ・49ERS
XIV(14) 1979-80 ピッツバーグ・スティーラーズ 31 - 19 ロサンゼルス・ラムズ
XIII(13) 1978-79 ピッツバーグ・スティーラーズ 35 - 31 ダラス・カウボーイズ
X(10) 1975-76 ピッツバーグ・スティーラーズ 21 - 17 ダラス・カウボーイズ
IX(9) 1974-75 ピッツバーグ・スティーラーズ 16 - 6 ミネソタ・バイキングス

脚注


AFC北地区

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 06:25 UTC 版)

アメリカン・フットボール・カンファレンス」の記事における「AFC北地区」の解説

ボルチモア・レイブンズ BALクリーブランド・ブラウンズコルツインディアナポリス移転後1996年ボルチモア誘致受けて移転表明したが、「ブラウンズ」の愛称クリーブランド市が法的に確保していたため、ボルチモア縁の作家エドガー・アラン・ポーの詩「大鴉The Raven)」にちなみチーム名変更 シンシナティ・ベンガルズ CINBengal」はベンガルトラにちなむ。命名創設者初代監督ポール・ブラウン クリーブランド・ブラウンズ CLEブラウンズボルチモア移転現在のレイブンズ)後の2000年リーグエクスパンション拡張方針により誕生した全くの新チーム選手構成は全くの新チームであるが、市が使用権獲得していた「ブラウンズ」の名を引き継ぎ記録歴史新チーム引き継いだブラウンズは色ではなく初代監督務めたポール・ブラウンにちなむ ピッツバーグ・スティーラーズ PIT ピッツバーグが「Steel鉄鋼)」の町として知られたことから。Steal窃盗)ではない

※この「AFC北地区」の解説は、「アメリカン・フットボール・カンファレンス」の解説の一部です。
「AFC北地区」を含む「アメリカン・フットボール・カンファレンス」の記事については、「アメリカン・フットボール・カンファレンス」の概要を参照ください。

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