8両固定編成化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 13:08 UTC 版)
「小田急2600形電車」の記事における「8両固定編成化」の解説
1993年からは近郊区間各停の8両編成化に対応し、NHE車に対しても8両固定編成化が行なわれることになった。当初計画では、6両編成×21編成と、1991年の事故で小田原側の2両を2671×6に供出した2654×6の残り4両をあわせた130両を、組成変更により8両固定編成×14編成とし、不足する電動車は余剰となる付随車をVVVFインバータ制御により電装を行なう計画であった。 8両編成化にあたっては、両端の制御車の間に電動車を4ユニット組み込んだ6M2T編成とされ、デハ2700番台の車両からはパンタグラフを撤去した。また、電動空気圧縮機 (CP) についてはデハ2700番台(6号車)にも増設された。1995年に2651×6と2654×6の電動車3両(デハ2604・デハ2704・デハ2804)を組み合わせて8両固定編成化を行い、デハ2604・デハ2704・デハ2804についてはこのときに車体修理が施工された。他の編成についても順次8両固定編成化が行なわれた。 このときに組成された8両固定編成については巻末の編成表「8両固定編成(1992年-2001年)」を参照されたい。 また、1995年には余剰となる付随車4両に対して2000形と同じ主制御器と主電動機を使用して電装を行ない、新たに8両固定編成を組成することになった。制御装置はIGBT素子3レベル方式のVVVFインバータ制御装置である三菱電機製MAP-178-15V50形をデハ2716(2代)とデハ2736に搭載した。インバータ1基で主電動機4台を制御する (1C4M) ユニットを1群とし、1台の装置の中に2群のインバータを収めている。主電動機は出力175kWのかご形三相誘導電動機である三菱電機製のMB-5061-A形を採用、駆動方式はWNドライブで、歯車比は99:14 (7.07) に設定した。電装にあたっては、もともと装着していたFS360Aは使用されず、東急車輛製造製の軸ばね式空気ばね台車TS-818Aが新製されているが、心皿・空気ばね・ボルスタアンカー・ブレーキシリンダについてはFS360Aから流用した。ブレーキは他のNHE車と同様のHSC-R形である。8両固定編成は他車との連結を行なわないため、先頭車の電気連結器を撤去した。 このときに組成されたVVVF化編成については巻末の編成表「8両固定編成(1995年-2000年・VVVF車)」を参照されたい。 1995年までに、8両固定編成は合計6編成となったが、事業計画の見直しにより8両固定編成化はここで終了となった。余剰となっていたクハ2650形6両とサハ2650形2両のうち、2666×6(初代)のサハ2766(初代)とクハ2866についてはサハ2771(2代)・クハ2871(2代)へ改番を行い、2671×6の小田原側2両のサハ2754とクハ2854を置き換えた。編成から外されていたクハ2854を含むクハ2650形6両とサハ2754を含むサハ2650形2両の計8両は、1994年から1996年にかけて廃車となっている。
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