骨の連結
骨の連結
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 09:19 UTC 版)
ヒトにおいて、他の骨とつながっていない骨は唯一舌骨だけである。その他の全ての骨は、必ず何らかの骨と連結しており、骨格を形成する。連結した複数の骨が完全に接合して動かない部分は、骨結合と言う。これ以外は、互いがつながる部分が可動性を持ち、曲がるためや、回転するための構造を有する。 線維性の連結には、靭帯結合・縫合・.mw-parser-output ruby.large{font-size:250%}.mw-parser-output ruby.large>rt,.mw-parser-output ruby.large>rtc{font-size:.3em}.mw-parser-output ruby>rt,.mw-parser-output ruby>rtc{font-feature-settings:"ruby"1}.mw-parser-output ruby.yomigana>rt{font-feature-settings:"ruby"0}釘植(ていしょく)の3種類が有る。靭帯は幅を持つ繊維による結合で、強靭である。この幅が特に広い場所は骨間膜と言い、脛腓靭帯結合や前腕骨間膜などが相当する。縫合とは頭蓋骨の板状の骨の間に見られる連結であり、多くの膠原繊維束によってつながっており、接合線がギザギザになる場合が多い。釘植は歯根と歯槽骨の間にある連結で、間に結合を行う組織である歯根膜がある。 軟骨による連結には、(通常の)軟骨結合と繊維軟骨結合がある。成長期のほとんどの骨には硝子軟骨による結合(骨端軟骨)がある。胸骨にある柄体軟骨結合は、成長後も残る軟骨結合の1つである。繊維軟骨結合は、恥骨や椎体の結合にあり、繊維質の隙間に軟骨質がある円盤状の構造である。 一般に言われる関節は、滑膜性の連結に当てはまる。2本の骨の間に関節包で囲まれた関節腔が有り、その中に粘度が高い滑液が満ちている。関節包は滑液を生成する滑膜と、それを包む緻密で頑丈な結合組織系の繊維膜が覆う。関節の可動性は、接する骨の面を保護する軟骨と、滑液が生む弾力性と滑りによって、実現している。関節包は関節の動きを制限する物で、股関節などでは一部が厚い構造を持ち靭帯を形成する。また、関節の動きには骨の端部が様々な形を持ち、部位によっては凸凹が合わさった構造も見られる。人体の場合は2つ以上の関節が組み合わさった構造や複雑な形状を持つ部分が複数箇所に見られ、例えば肘の関節は3つ以上の骨が介在する。
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