骨の生理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 03:40 UTC 版)
正常な骨は常に新陳代謝を行い、破骨細胞と骨芽細胞の働きによって活発に吸収と再構築が行われ、一定の量が保たれている。骨折が治癒するのも骨の再生によるものである。骨の再生産、カルシウムの保持または放出は、副甲状腺ホルモン (PTH) 等によって制御される。 また、骨にとって重要なオステオカルシンの転写にはビタミンDが必要である。さらに、オステオカルシンを正常に合成するためには、ビタミンKだけでなく、ビタミンCも必須である。オステオカルシンは構造中にヒドロキシプロリンを含んでおり、ヒドロキシプロリンを合成するためのプロリルヒドロキシラーゼの補因子として、α-ケトグルタル酸だけでなく、ビタミンCも必要だからである。同じく骨のタンパク質として知られるコラーゲンは、広範な翻訳後修飾を受けて初めて正常なコラーゲンになる。そして、コラーゲンもヒドロキシプロリンを構造中に含んでいるため、コラーゲンの合成のためにも、オステオカルシンと同様にビタミンCも欠かせない。
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