食材、食品加工、薬品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 09:03 UTC 版)
人間は古くからキノコを食品として利用してきた。世界に存在する約10000種のキノコのうち、食用となるものは約1000種あるとされ、日本では80種から100種が食用とされている。全世界の食用キノコのうち30種はシイタケ、エリンギのように大々的に栽培されているものの、残りの食用キノコはトリュフ、マツタケのように栽培されていないものが大半を占め、一部は高級食材として扱われているものもある。 各種の発酵産業において、カビと酵母は細菌とともに最も重要な地位を占めている。酵母はブドウ糖、ショ糖をエタノールに発酵する。この能力はビール、ワイン、日本酒といったアルコール飲料の醸造に用いられている。日本酒、焼酎、醤油、味噌など、日本古来の発酵食品では、コウジカビを穀物に培養し、繁殖させた麹(こうじ)を用いて醸造を行う。 パンには無発酵のものも存在するが、酵母(イースト)を用いて発酵させると柔らかさや香気が大きく向上し美味となるため、一般的なパンのほとんどは酵母による発酵を経たものである。また、カビや酵母はチーズを作るために重要な役割を果しており、ブルーチーズや白かびチーズなどが知られている。鰹節は食材を冷暗所に保管し、表面にカビを生やせて熟成させる 食品も多く、金華ハムもそのうちの一つである。 そのほか、貴腐ワインの生産には果実につくハイイロカビが必要であるなど、カビが関わる食品は様々である。 菌類には様々な有機化合物を生産するものがいる。例えば、アオカビの一種は抗生物質のペニシリンを生産する。また他にもシクロスポリン、クレスチン などが菌類に由来する薬品として用いられてきた。 ベニテングタケは猛毒のアルカロイド、アミノ酸を含んでいる。マジックマッシュルームのように動物の中枢神経に作用し、幻覚症状を引き起こす成分を含んでいる菌類もある。
※この「食材、食品加工、薬品」の解説は、「菌類」の解説の一部です。
「食材、食品加工、薬品」を含む「菌類」の記事については、「菌類」の概要を参照ください。
- 食材、食品加工、薬品のページへのリンク