飛鳥高とは? わかりやすく解説

あすか‐たかし【飛鳥高】

読み方:あすかたかし

19212021推理作家山口生まれ本名、烏田専右(からすだせんすけ)。建設会社研究所勤務するかたわら犯罪の場」で作家デビュー。「細い赤い糸」で日本探偵作家クラブ賞(現、日本推理作家協会賞受賞。他に「疑惑の夜」「青いリボンの誘惑」など。


飛鳥高

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/13 04:53 UTC 版)

飛鳥 高 あすか たかし
ペンネーム 飛鳥 高(あすか たかし)
誕生 烏田 専右(からすだ せんすけ)
(2021-02-05) 2021年2月5日(99歳没)
日本山口県
職業 小説家推理作家
言語 日本語
国籍 日本
最終学歴 東京帝国大学工学部卒業
活動期間 1946年 - 1990年
ジャンル 推理小説
代表作 『細い赤い糸』(1961年)
主な受賞歴 日本探偵作家クラブ賞(1962年)
デビュー作 「犯罪の場」(1946年)
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(あすか たかし、1921年2月12日 -2021年2月5日[1])は、日本小説家推理作家

人物

本名は烏田専右(からすだ せんすけ)。 山口県出身。旧制山口高等学校東京帝国大学工学部卒業。 ポリテクニックコンサルタンツ社長、清水建設常務取締役などを歴任。コンクリート工学の論文も執筆している。

資格等

工学博士(東京大学、1968年)[2]一級建築士

経歴

  • 1946年 「犯罪の場」が探偵小説雑誌『宝石』(岩谷書店)の第1回懸賞募集に入選。
  • 1957年 『背徳の街』(後に『疑惑の夜』と改題)が第3回江戸川乱歩賞の最終候補作となる。
  • 1959年 『疑惑の夜』が、東映により監督:小林恒夫、主演:高倉健で映画化される(映画のタイトルは『疑惑の夜』)。
  • 1961年 『死を運ぶトラック』が、東宝により監督:福田純、主演:佐藤允で映画化される(映画のタイトルは『情無用の罠』)。
  • 1962年 『細い赤い糸』で第15回日本探偵作家クラブ賞を受賞。

著作

長編

  • 『疑惑の夜』(1958年 講談社 / 2016年 論創社
  • 『死を運ぶトラック』(1959年 和同出版社 / 2016年 論創社)
  • 『甦える疑惑』(1959年 大和出版)
    • 改題『灰色の川』(1961年 雄山閣
  • 『死にぞこない』(1960年 光風社 / 1961年 東都書房)
  • 『崖下の道』(1961年 東都書房
  • 『細い赤い糸』(1961年 光風社 / 1963年 光風社 / 1977年12月 講談社文庫 / 1995年5月 双葉文庫 / 2020年 論創社)
  • 『虚ろな車』(1962年 東都書房)
  • 『顔の中の落日』(1963年 東都書房)
  • 『死刑台へどうぞ』(1963年 ポケット文春 / 2017年 論創社)
  • 『ガラスの檻』(1964年4月 学研 / 2020年 論創社)
  • 『青いリボンの誘惑』(1990年6月 新芸術社 / 2018年 創社)

短編集

  • 『犯罪の場』(1959年 光書房)
  • 『黒い眠り』(1960年 小説刊行社)
  • 『飛鳥高名作選 犯罪の場―本格ミステリコレクション〈1〉』(2001年9月 河出文庫
    • 収録作品:逃げる者 / 二粒の真珠 / 犠牲者 / 金魚の裏切り / 犯罪の場 / 暗い坂 / 安らかな眠り / こわい眠り / 疲れた眠り / 満足せる社長 / 古傷 / 悪魔だけしか知らぬこと / みずうみ / 七十二時間前 / 加多英二の死 / ある墜落死 / 細すぎた脚 / 月を掴む手
  • 『飛鳥高探偵小説選Ⅰ』(2016年 論創社)長編『疑惑の夜』と短編8作
  • 『飛鳥高探偵小説選Ⅱ』(2016年 論創社)長編『死を運ぶトラック』と短編10作
  • 『飛鳥高探偵小説選Ⅲ』(2017年 論創社)長編『死刑台へどうぞ』と短編10作
  • 『飛鳥高探偵小説選Ⅳ』(2018年 論創社)長編『青いリボンの誘惑』と短編9作
  • 『飛鳥高探偵小説選Ⅴ』(2020年 論創社)長編『ガラスの檻』と短編15作
  • 『飛鳥高探偵小説選Ⅵ』(2022年 論創社)未収録短編10作・エッセイ八篇ほか長女・吉本光歩の回想「父 飛鳥高」

アンソロジー

「」内が飛鳥高の作品

  • 現代の推理小説〈第2巻〉本格派の系譜(1970年 立風書房)「金魚の裏切り」
  • 現代推理小説大系〈8〉短編名作集(1973年 講談社)「犯罪の場」
  • 宝石推理小説傑作選〈1〉(1974年 いんなあとりっぷ社)「犯罪の場」
  • 13の密室―推理ベスト・コレクション(1975年 講談社 / 1979年10月 講談社文庫)「犯罪の場」
  • えっ、あの人が殺人者―日本代表ミステリー選集〈11〉(1976年3月 角川文庫)「犯罪の場」
  • 鮎川哲也の密室探求(1977年10月 講談社)「二粒の真珠」
    • 【改題】密室探求 第一集(1983年8月 講談社文庫)
  • ショート・ミステリー傑作選(1978年2月 講談社)「埋める」
  • 「宝石」傑作選集〈5 ハードボイルド・SF編〉天球を翔ける(1979年8月 角川文庫)「加多英二の死」
  • ホシは誰だ?―犯人あて推理アンソロジー(1980年5月 文藝春秋 / 1984年3月 文春文庫)「分け前」
  • 殺人設計図―幻の本格推理小説集(1980年10月 双葉新書)「孤独」
  • 幻のテン・カウント―本格推理名作リバイバル(1986年11月 講談社文庫)「犠牲者」
  • 殺しのルート13―ミステリー傑作選〈特別編2〉(1990年7月 講談社文庫)「大人の城」
  • 密室遊戯―ミステリーの愉しみ〈2〉(1992年2月 立風書房)「犯罪の場」
  • 密室の奇術師(1995年8月 青樹社文庫)「暗い坂」
  • 探偵くらぶ〈中)本格編―探偵小説傑作選1946-1958(1997年10月 カッパ・ノベルス)「犯罪の場」
  • 「宝石」傑作選―甦る推理雑誌〈10〉(2004年1月 光文社文庫)「孤独」
  • 江戸川乱歩と13の宝石(2007年5月 光文社文庫)「鼠はにっこりこ」
  • 江戸川乱歩の推理教室(2008年9月 光文社文庫)「飯場の殺人」
  • 江戸川乱歩の推理試験(2009年1月 光文社文庫)「車中の人」
  • THE 密室(2014年8月 有楽出版社)「犯罪の場」
  • 甦る名探偵―探偵小説アンソロジー(2014年10月 光文社文庫)「犠牲者」

小説以外の著作

  • ポンプクリート(1970年 技術書院) - 烏田 専右名義

映像化作品

映画

テレビドラマ

NHK
  • 灰色のシリーズ
TBS
テレビ朝日
テレビ東京BSジャパン

脚注

  1. ^ 『文藝家協会ニュース』3月号
  2. ^ 烏田専右『レデーミクストコンクリートの運搬時間がコンクリートにおよぼす影響とその対策に関する研究 : 主として建築工事について』(工学博士論文)東京大学、1968年9月19日。 NAID 500000405400。学位授与番号: 乙第1581号。 

関連項目




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