飛行中のトラブル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 10:06 UTC 版)
「マーキュリー・アトラス6号」の記事における「飛行中のトラブル」の解説
フレンドシップ7は最低7周以上の地球周回飛行を行う予定であったが、2周目にトラブルが発生した。予備の酸素タンクが12%減少している事が判明。さらに宇宙船着水時の衝撃緩衝用エアバッグシステムのセンサーである「セグメント51」が異常値を示し、それは宇宙船の耐熱シールドが脱落しかかっていることを意味したため、3周目の飛行後に大気圏に再突入することが決定された。 グレンは当初何が起こっているかは分かっていなかったが、管制センターがエアバッグの展開スイッチがOFFであるかどうか何度も訊ねたため、次第に何か問題が起こっているのではないかと疑い始めた。 再突入時に管制センターはエアバッグのスイッチを「自動」にして、ライトが点灯するかどうかを確認するように指示した。ここに至ってグレンは耐熱シールドが脱落しかかっていることにようやく気付いた。しかもライトは点灯せず、装置を作動させたのに何の音もしなかった。
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飛行中のトラブル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/09 09:16 UTC 版)
「マーキュリー・アトラス9号」の記事における「飛行中のトラブル」の解説
打ち上げ後、9周目の地球軌道飛行中にトラブルの兆候が現れ始めた。宇宙船の重力計が0.05g (0.5 m/s²) を指示した。これは宇宙船が減速していずれ大気圏に突入することを示すのだが、計器の故障であることが判明した。20周目には高度計が故障し、21周目には250ボルトのメインインバーターのショートが発生し、自動姿勢制御装置が停電した。 21周目に歩哨船 (Coastal Sentry Quebec) に乗って日本の九州付近を航行中であったジョン・グレンが、無線で逆推進操作用の改訂版チェックリストの準備を手伝った(システムの故障で、手動操作が大量に追加されたため、チェックリストの改訂が必要になった)。当時は通信衛星がなく、無線の中継が出来なかったため、21周目で宇宙船と通信が可能だったのはハワイとザンジバルだけであったが、通信状態は良好であった。 船内と宇宙服の二酸化炭素濃度が上昇する問題も発生し、ザンジバル通過中の交信ではクーパーが「問題が雪だるま式に膨れ上がっている」と報告しているが、これらの山積する問題の中にあっても、クーパーは終始冷静に対応していた。21周目の最後にクーパーは再びグレンと交信し、チェックリストの実行完了を報告した。グレンが逆推進ロケット点火の10秒カウントダウンをし、クーパーは34度の機首下げ姿勢を取りながら逆推進ロケットを点火した。 15分後、第一回収船 (USS Kearsarge) から6kmの地点に着水した。数々の問題があったにもかかわらず、その当時では最も正確に予定地点へ着水することが出来た。 マーキュリー・アトラス9号でトラブルが頻発したため、マーキュリー計画の飛行をもう一度行うかどうかが検討された。アラン・シェパードによるマーキュリー・アトラス10号が1963年10月に打ち上げられ、3日間で地球を48周する予定であったが、NASAはジェミニ計画への移行を決定したため、打ち上げられることはなかった。 マーキュリー計画はここに終了することになった。
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