障害定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 05:15 UTC 版)
「ICD-10 第5章:精神と行動の障害」の記事における「障害定義」の解説
「精神障害#定義」および「精神障害の診断と統計マニュアル#障害定義」も参照 ICD-10の序論にある「用語上の問題点」では、「疾患(disease)」のような用語は本質的で重大な問題が生じるため、「障害(disorder)」という曖昧な用語を採用するとしている。また、「障害」について、臨床的に有意な症状や行動、個人的な機能不全の両方が存在する状態と定義している。社会的な逸脱や葛藤も、苦痛や個人的な機能不全がなければ精神障害と見なすべきではない。 なお、DSM日本語版ではDSM-IV以降、Mental Disorderの部分は精神疾患の訳であるが、ICD-10日本語版では精神障害の訳である。
※この「障害定義」の解説は、「ICD-10 第5章:精神と行動の障害」の解説の一部です。
「障害定義」を含む「ICD-10 第5章:精神と行動の障害」の記事については、「ICD-10 第5章:精神と行動の障害」の概要を参照ください。
障害定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 17:50 UTC 版)
「精神障害の診断と統計マニュアル」の記事における「障害定義」の解説
「行動科学」、「病理学」、および「#定義・病因」も参照 一般的には「Mental Illness(心の病)」と呼ばれるが、専門的には「Mental Disorder(精神障害)」が使われる。DSMでは、「Mental Disease(精神疾患)」ではなく、「Mental Disorder(精神障害)」という用語を採用している。日本語版ではDSM-IV以降、「Mental Disorder(精神障害)」が「精神疾患」に訳し変えられた。精神医学用語の「疾患」は本項の「disorder(障害)」という概念であり、医学用語の「disease(疾患)」とは異なる概念である。前者は行動科学上の異常を意味し、後者は病理学上の異常を意味している。また、「disorder(障害)」は「disease(疾患)」より軽い失調状態を意味している。精神障害とは苦悩や異常を伴う心理的症候群または行動様式である。 「正常」「精神障害」の境界線が曖昧であることは、「精神障害」が存在しないことを必ずしも意味しない。また、20世紀末における生物学的精神医学の立場は、「すべての精神活動は、脳の活動に由来する。精神疾患を特徴づける行動障害は、その原因が環境起源であっても、脳機能の障害である」とするものであった。実際、近年においては、遺伝子解析、認知機能、脳画像、精神生理学、精神薬理学、動物モデル、血液生化学検査などを組み合わせた統合的なアプローチが行われ、それらから得られた生物学的な所見の診断への応用研究により、病因・病態研究から、新薬の開発と臨床試験も行われていると、富山大学医学部 (2012年当時) の倉知正佳は述べている。 2013年、DSM-IVのアレン・フランセス編纂委員長は、精神障害は本物の病気でも架空の神話でもなく、両者の中間だと説明している。
※この「障害定義」の解説は、「精神障害の診断と統計マニュアル」の解説の一部です。
「障害定義」を含む「精神障害の診断と統計マニュアル」の記事については、「精神障害の診断と統計マニュアル」の概要を参照ください。
- 障害定義のページへのリンク