選択停車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 01:04 UTC 版)
優等列車を停車するだけの規模を持った駅が近接して続いている場合や、曜日によって利用者数が異なるなどの理由により、その停車駅を固定化せず平準化させることをいう。停車駅を絞ることで各駅の利用客に配慮しながら、列車ごとの所要時間均一化を計る目的がある。別種別を立てるなど、これを制度的に採り入れてダイヤを組んだものが選択停車である[独自研究?]。 停車駅一覧表を一見しただけでは千鳥停車との区別がつきにくいが、千鳥停車と選択停車との決定的な違いは、前者がある特定の同一時間帯に列車種別および行先によって停車駅を分散させると言う方式であるのに対し、後者では運転時間帯に関係なく、ある特定の列車単位およびある特定の列車種別単位、あるいはある特定の駅単位で停車駅を違わせると言う方法を採用している点である[独自研究?]。 現在でもしばしば見られる優等列車の停車駅争奪戦を避ける意図で用いられることも見られ、主に国鉄・JRの列車本数が少ない路線で行われてきた[独自研究?]。この例は現在伯備線の特急「やくも」(生山駅と根雨駅に交互に停車)、瀬戸大橋線快速「マリンライナー」(妹尾駅と早島駅にほぼ交互に停車)などでも見ることができる。同様のケースは東海道新幹線の「ひかり」(日中は名古屋駅以西各駅に停車するタイプと、静岡駅及び周辺の駅に停車するタイプが交互に運転されている)や、山陽新幹線の「のぞみ」(姫路駅、福山駅、徳山駅、新山口駅で「ひかり」・「さくら」を補完するためにおおむね毎時1本の割合で停車)などでも見ることができる。小田急ロマンスカーや近鉄特急、阪神-山陽電気鉄道の直通特急(神戸三宮駅 - 板宿駅間などで実施)や阪神の快速急行(武庫川駅・今津駅・芦屋駅)などでも選択停車が実施されている。 特定の区間において、連続するほとんどすべての駅が特急停車駅とされるケースがあり、このような区間においても隣り合う駅の連続停車をできるだけ少なくするための選択停車が導入されている[独自研究?]。この例は常磐線特急「ひたち・ときわ」(龍ケ崎市駅 - 土浦駅間5駅すべて、及び友部駅 - 日立駅間10駅中8駅が特急停車駅)などが存在する。 つくばエクスプレスの区間快速は三郷中央駅に停車するが六町駅は通過する。ラッシュ時のみ運転される通勤快速は三郷中央駅を通過し六町駅に停車する。山陽電気鉄道本線・阪神神戸高速線でラッシュ時のみ運行されるS特急は西元町駅・舞子公園駅を通過し西代駅に停車しているが、直通特急は舞子公園に停車する(西元町・西代に停車する直通特急もある)。近鉄観光特急しまかぜは、甲特急以下の種別の全列車が停車する津駅と志摩磯部駅を通過する一方、観光特急は全甲特急列車が通過する近鉄四日市駅と甲特急は一部の列車のみが停車する大和八木駅に停車している。阪急電鉄京都本線では最上位種別の特急が淡路駅に停車し西院駅・大宮駅を通過するが、それより下位種別の通勤特急は淡路を通過して西院・大宮には停車する。国鉄時代の東海道・山陽線では、大阪駅発着の外側快速が垂水・須磨・六甲道を停車する代わりに西ノ宮駅に通過していたが、現在は六甲道・西宮(西ノ宮より改称)駅にはすべての快速が停車している。また、阪神の御影駅の場合、乗り入れする近鉄車がホームの有効長などの事情により停車できないことから、快速急行は阪神車を含め通過する(特急は御影には停車するが、今津と武庫川は通過する)。
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