連続銃撃事件の発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 03:08 UTC 版)
「ミディ=ピレネー連続銃撃事件」の記事における「連続銃撃事件の発生」の解説
2012年3月11日、フランス南西部トゥールーズの住宅街にて、当日は非番で私服姿だったフランス陸軍空挺部隊の30歳男性が至近距離から自動式拳銃で射殺されるという事件が起きる。犯人は黒いバイクウェアとバイザー付きのヘルメットをかぶっており、兵士に向かって「お前は俺の兄弟たちを殺害した。今度は自分がお前を殺してやる」と言い2発の銃弾を発射。殺害後、犯人はオートバイで逃走した。 3月15日にはフランス南西部モントーバンにて、兵舎外にある現金自動預け払い機を使用していた空挺部隊の兵士3人が至近距離から発砲され、このうち2人が死亡し、残る1人も危険な状態となった。11日の事件と同様、犯人は至近距離から発砲し、黒い服を着ており、オートバイに乗って逃走した。犯人は金品等は奪わず、逃走する際には「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだとされている。また現場からは約15発の薬莢が発見されており、犯人が兵士を待ち伏せしていた可能性も指摘された。 両事件で殺害された3人の兵士はいずれも北アフリカ系で、重症を負った兵士は西インド諸島フランス領出身の黒人であった。 この2つの殺人事件を受け、地元警察は対テロ特殊部隊を含めた警察官50人以上を動員し捜査を開始。警察は3月16日に、両事件で使われた拳銃が同一のものであることを発表した。使用された拳銃は45口径のコルトであった。 3月19日午前8時、トゥールーズの閑静な住宅街にあるイスラエル系のユダヤ系学校「オザル・アトラ」の前でヤマハ製のオートバイに乗った男が発砲し、この学校の教師である30歳のラビ1人が死亡。犯人は当初は9ミリ拳銃を使っていたが、途中で弾詰まりを起こしたために45口径に切り替えている。その後学校内に押し入り逃げる子供を相手に発砲を続け、殺された教師の息子である3歳、6歳の児童と、10歳の児童計3人が死亡、1人が重症となった。犠牲となった4人の遺体はエルサレムに移され、21日に埋葬された。 事件を受け、ニコラ・サルコジ大統領は直ちにユダヤ系団体の代表と共に事件の発生した学校を訪問し、翌20日にはフランス全土の学校において教員や生徒が、また省庁で犠牲者に対し1分間の黙祷を捧げた。
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