身体と心
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 02:08 UTC 版)
ロックは、学業教育を行う前に、子供の身体的な「習慣」を注意深く育てることを親に勧めている。多くの学者が述べているように、ロックのように経験豊かな医師が子供の身体的ニーズの議論からいくつかの考えを引き出すのは当然のことであるが、この一見単純で一般的な革新はロックの最も永続的な遺産の一つであることが証明されている。西洋の子育てマニュアルは、依然として食物と睡眠の話題に終始している。ロックは、子どもの両親たちに、なににもまして子どもの健康に留意するよう説得するために、ジュベナルの風刺—「健全な身体に健全な精神が宿る」を引用する。ロックは、子供が若いうちに過酷な条件にさらされて、たとえば、年をとったときの寒さに耐えることができると固く信じていた。「子どもには、冬でも夏でも、ぬくぬくとした格好をさせてはいけません」(ロックの強調)、彼は、「体は最初から慣れているものなら何でも耐えるだろう」と主張している。 さらに、悪寒や風邪を引くから子供を防ぐために、ロックは、子どもの「足を毎日冷たい水で洗わせ、彼の持っている靴を、彼らが水たまりに足を突っ込むと水がしみ込んだり、ほとんど水に使ってしまうくらい薄い靴を履かせるように勧めた」 。ロックは、子供たちが足を濡らすことに慣れていれば、突然のシャワーで足を濡らしても風邪をひかないだろうと考えたのである。そのようなアドバイスは(従うかどうかにかかわらず)非常に人気があった。こうした考え方は、18世紀半ばのジョン・ニューベリーの児童書のいたるところに登場している。これは、イギリスで最初に最も売れた児童書である。 ロックはまた、ベッドリネンからダイエット、睡眠療法に至るまでのトピックに関する具体的なアドバイスを提供している。
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