資料の収集・保存
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 08:27 UTC 版)
「大阪府立国際児童文学館」の記事における「資料の収集・保存」の解説
1984年に開館して以降、新刊を中心に年間約2万点の資料を出版社から無償で寄贈されていた。国立国会図書館法における納本制度のような義務に基づかない民間の自発的な協力による資料寄贈としては日本国内で最大の規模であった。また、出版社のみならず一般の利用者からも資料の寄贈を受け付けていた。 収集していた資料は児童文学を中心にライトノベル・絵本・紙芝居・漫画単行本(但し、中学生以下を主たる読者対象としているものに限る)・児童誌・漫画雑誌(単行本と同様)、またそれらに関連する同人誌や研究書等である。 貴重書としては「赤い鳥」「コドモノクニ」等の大正・昭和初期の児童誌や日本における児童文学の嚆矢とされる「こがね丸」を始めとする巖谷小波の著作、立川文庫初版本の全巻揃等が有る。この他、通常の書籍流通ルートに乗らず玩具として流通したものや「ぐりこえほん」のような菓子のおまけ等も存在する。 資料の保存に際しては「可能な限り刊行時の状態のまま保管する」ことを最優先とし、一般の図書館で広く実施されているフィルム装着式の補強や蔵書管理用のバーコード貼付、雑誌の複数号をまとめて製本する等の作業は行わない。散逸しやすい雑誌付録や通常は廃棄されることが多い表紙や帯・函・挟み込みのしおり・新刊案内・アンケート葉書等も可能な限り保存しており、岩波少年文庫のように刊行時期により装丁が異なるレーベルについても同一タイトルを装丁の種類別に収集している。単行本に関してはポリプロピレン製の透明カバーで保護している場合もあるが、これも表紙を外した状態を確認する際の支障とならないよう取り外しが可能になっている。
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