諸藩の側用人とは? わかりやすく解説

諸藩の側用人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 02:20 UTC 版)

側用人」の記事における「諸藩の側用人」の解説

側用人御側御用人)と、用人御用人)は、有能藩主信任が厚い者から選任されることが多いが、役目異なる。用人は藩の統治機構属する。側用人は、藩主側衆として、枢機に預かるほか日常お相手役となるが、藩主家政総覧する責任者となるのが原則である。この点、将軍老中との伝奏役である幕府側用人とは異なる点である。また、そもそも側用人用人とは成り立ちが違う場合がある。 しかし、弘前藩どのように側用人用人兼帯させる藩や幕府の例を模範として、側用人藩主との公務上の取次一括して行わせた藩もあった。この場合御側御用取次たる側用人には、その職務内容記述分限帳などに注記されていることが多い。このような藩では、側用人には、家政総覧者たる側用人と、伝奏役たる側用人がいたことになる。 ただしこうした呼称職掌は、すべての藩で普遍的に見られたものではなく長州藩では「側用人」という役職はないが、江戸武鑑において直目付、奥番蔵就任者などを「側用人」として掲載する場合柳河藩米沢藩のように側用人職が江戸武鑑分限帳などの藩政史料両方記載ない場合存在するまた、側用人職がある藩も盛岡藩近習頭のように側近職として側用人より上級職江戸幕府側用人に近い役職存在することがあり、その軽重には大差があった。 幕府では老中より側用人のほうが権勢をもつこともあったが、諸藩ではあまり著名ではない。但し盛岡藩南部利済側近で三奸臣一人とされ、藩内では参政会計総括であった石原汀江戸武鑑上で側用人として扱われているなど少数ながら存在する性質上、側用人には特に家格高くなくても、藩主信頼厚く有能な側近であれば任じられる場合多く重責であることに変わりはなかった。藩によっては側用人御側御用取次という肩書き併せ持っていることもあるが、この場合幕府側用人とほぼ同義となる。 諸藩の側用人は、少なくとも給人上級藩士下位)または奏者取次)以上の上級家臣出自から選ばれるのが一般的だったまた、重臣嫡子教育上の観点から家督相続をする前の部屋住み身分時代小姓側用人として出仕させる例は全国諸藩にあった側用人は、用人より格下役職であることが多いが、水戸藩加賀藩のように格上とされている藩もある。公用人番頭比較した場合は藩によってさまざまである。 また全国諸藩中には統治機構属す用人取次を行わせた藩もあり、用人の中で数名の者だけに、取次であったことを注記した分限帳存在する側用人存在しない柳河藩米沢藩仙台藩においては共通して小姓統括する小姓頭職が存在しており、米沢藩場合一時的に側勤小姓頭御用兼帯存在した

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