諸藩の対策と形骸化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 04:23 UTC 版)
このために、諸藩では早い段階で嗣子が不在か末期養子が適用できる年齢に満たない場合は、末期養子の適用が可能な年齢の一族を仮養子や中継ぎに立てることや、当主死亡を幕府に届けるのを遅らせた上で嗣子の年齢詐称を行ったりしている。後者の場合、何らかの理由を付けて認められるのが常であり、形骸化していた。より軽格の旗本御家人などの場合、当主の年齢が17歳に満たないことが明らかであっても当人が17歳と称した場合にそれを認める(勝小吉の勝家相続のケース)など、幕府側が露骨に不正を黙認した例もある。それどころかそういった備えが出来ないまま末期養子の禁に抵触しそうな場合には、藩主のすり替えが、時には幕閣の示唆で行われたことすらあった。
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