評論家の出自
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 06:54 UTC 版)
フリーランスジャーナリストなどのライターがこのように自称する場合が多い(たとえば小林よしのりは漫画家、水間政憲は芸術家出身。全く畑違いの日本近代史を論じている)。多くはその分野の真の意味での専門家(プロフェッショナル、以下「プロ」)ではない。 本当のプロ、あるいはプロとして一定の業績を挙げてリタイヤした人物であれば相応の肩書きがあり、「評論家」を自称する必要がない。たとえば中曽根康弘や塩川正十郎の衆議院議員引退後の活動は政治評論そのものだが、彼らが政治評論家と自称することはないし、その必要もない。プロ野球分野における野村克也の楽天監督退任後のマスコミにおける活動もまた同様である。評論家は、普段は大学教授であったり作家であったり、その分野に詳しい人が兼務していることが多い。 評論家の出自には以下のようなものが多い。 ある分野での真の専門家となることを目指し専門的知識を習得したものの、なんらかの事情で専門家になることができず、転じて当該分野の評論家となって、その分野との関係を保っている者。たとえば、画家を目指したことがある美術評論家など。 ある分野における専門家やプロ・日本代表クラスの選手・指導者であったが、年齢による体力の衰えや契約・任期の終了など各々の要因で競技生活の一線を退き、現在は当該の分野で実活動を行っていない者。たとえば各種スポーツにおけるプロの元選手・元監督などという出自を持つ評論家。 マスコミにおいてその分野の報道や番組・記事などのコンテンツ制作に携わったことがきっかけで専門的知識を得て、その文筆・弁舌の能力をもって評論活動を行っている者。大相撲中継や大相撲ダイジェスト番組アナウンサー出身の相撲評論家や、プロレス雑誌記者出身のプロレス評論家、アニメ雑誌の契約ライター出身のアニメ評論家、放送作家出身のお笑いもしくはアイドル評論家、ギャルママ評論家など。 『評論家になろう』で紹介されている14人の評論家の出自は、出版編集関係6人、テレビ・ラジオ関係5人であり、元々なんらかの形でマスメディアに関与していた・関与しようとしていた者が多い。特に元専門家・プロという出自の評論家については、マスメディアからの仕事を請けたことで、マスメディアによって「評論家」という肩書きをつけられた者が少なからず見られる。
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