親日家・野球人として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 01:47 UTC 版)
「フィデル・カストロ」の記事における「親日家・野球人として」の解説
フィデルは親日家として知られている。2003年に来日した際には、外国の要人としては珍しく原爆ドームを視察、慰霊碑に献花・黙祷して「人類の一人としてこの場所を訪れて慰霊する責務がある」とのコメントを残している。ちなみに、チェ・ゲバラも1959年に広島を訪れている。1989年の昭和天皇崩御の際には喪に服した。 最晩年の2015年3月には自宅に日本庭園を造営している。キューバ野球連盟の幹部を務める4男のアントニオが2009年に日本を訪れた際、熱海観光で日本庭園の業者の研修所を利用したことがきっかけで、2014年に業者の社長が訪れた際にフィデルに提案し、実現したものである。しかもその業者は、2016年の安倍晋三首相のキューバ訪問の際、安倍の自宅の庭園の造営も手がけていたことが判明し、両者は「このようなことによって両国間の文化交流が深まれば良い」と意気投合したという。 また、野球人として日本の野球に対して敬意を表している。2006年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦、日本と戦うことになったキューバだが、フィデルは試合前、キューバ選手団に「試合に“勝て”とは言っていない。“ベストを尽くせ”と言っている」という名言を残す。そして試合当日、キューバは善戦したが、結局は日本に敗れ、日本が優勝、キューバは準優勝という結果に終わったが、フィデルはキューバ選手団を空港まで出迎え、その後に首都ハバナで開かれた政府主催の式典で「金でも銀でもいいじゃないか!決勝に行けたことが素晴らしいんだ!」と自国選手を称えたうえで、「藤田宗一選手からホームランを打ったことは、素晴らしかった(要約)」「日本人選手の名前の読み方がよく分からない。マスコミに聞いてくれ(要約)」と積極的に日本人選手について発言している。 2009年のWBCでは、3月12日放送のテレビ朝日系列『スーパーJチャンネル』にて、日本チームを批判する発言をしたとも報じられたが、これは番組側の誤訳であり、翌13日の放送で謝罪している。日本が連覇を達成すると、監督の原辰徳の投手起用法を高く評価し、決勝打を放ったイチローを「世界最高の打者」と述べるなど、その偉業を最高の賛辞で讃えた。 また、元日本野球連盟会長の山本英一郎と大変親しく、常々「彼は私の大切な親友だ」と公言していた。山本の死の際には、自ら弔電を打って哀悼の意を表した。
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