荷重
か‐じゅう〔‐ヂユウ〕【荷重】
に‐おも【荷重】
荷重
荷重
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/29 15:38 UTC 版)
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荷重(かじゅう、英語:load)とは、力学において、物体の2点間に触れるところで発生する力のこと。
作用方法による分類
- 静荷重(static load)
- 動荷重(dynamic load)
-
活荷重(live load)とも呼ばれる。物体に働く力の大きさや向きが変動する荷重のこと[2]。内燃機関のクランクシャフトや車両用ばね、鋳造機械のハンマーなどのような機械部品は動荷重を繰り返し受けているものが多い[2]。
- 交番荷重(alternating load)
- 大きさとともに荷重の方向が繰り返しかわる荷重。
- 繰返し荷重(repeated load)
- 一定の方向で、大きさが周期的に変化する荷重[1]。
- 移動荷重
- 衝撃荷重(impact load)
- きわめて短時間に瞬間的に急激に働く荷重[1]。
物体の変形状態による分類



- 軸荷重
-
物体の軸線方向(右図では物体の長手方向)に作用する荷重で、荷重の作用線が一致する[4]。
- 引張荷重(tensile load)
- 圧縮荷重(compression load)
- 軸荷重のうち、物体を押し縮める方向に作用する荷重[5]。
- せん断荷重(shear load)
- 物体の表面に対して接線方向に力が生じると物体の形に変化(せん断変形)が生じるが、この時の荷重をせん断荷重と言う[5]。ある水平面を考えたとき、面の上方と下方で、その面に沿って交互に反対向きに作用する荷重。軸荷重と垂直に作用する[6]。せん断荷重による作用線は一致しない[4]。
- 曲げ荷重(bending load)
- 材料を曲げる荷重。引張荷重と圧縮荷重が同時に作用する。作用点の発生位置が異なる[4]。
- ねじり荷重(torsional load)
- 棒状の物体の両端にそれぞれ逆方向に回すような力(雑巾を絞るような力)を与えると変形が生じるが、この時の与えた力(モーメント)をねじり荷重と呼ぶ[7]。物体のある軸線に直角方向のモーメントを発生させるような荷重。作用点の発生位置が異なる[4]。
分布状態による分類


- 集中荷重(concentrated load)
- 分布荷重(distributed load)
- 物体表面にある分布をもって作用する荷重。
-
- 等分布荷重(uniformly distributed load)
-
- 物体表面に等しく作用する荷重。
- 直接荷重と間接荷重
- 物体に直接作用する荷重を直接荷重と称するに対し、他の物体を介して間接的に作用する荷重を間接荷重と称する[3]。
荷重が作用した物体
物体に荷重が作用すると、物体内部ではそれに抵抗しようと内力が生じる[1]。この内力を物体の断面積で割って、単位面積あたりの力としたものが応力と呼ばれる[1]。
脚注
- ^ a b c d e 園田佳巨・島田英樹 2005, p. 3.
- ^ a b c 機械工学概説編集委員会 1999, p. 61.
- ^ a b 伊津野和行・野阪克義 2009, p. 18.
- ^ a b c d 小山信次・鈴木幸三 2005, p. 20.
- ^ a b c 園田佳巨・島田英樹 2005, p. 1.
- ^ 小山信次・鈴木幸三 2005, p. 5.
- ^ 園田佳巨・島田英樹 2005, p. 2.
- ^ 伊津野和行・野阪克義 2009, p. 17.
参考文献
- 機械工学概説編集委員会『機械工学概説』(16版)学献社、1999年2月26日。ISBN 4-7623-4010-3。
- 園田佳巨・島田英樹『工学基礎 固体力学』(初版)共立出版、2005年1月25日。 ISBN 4-320-08150-1。
- 小山信次・鈴木幸三『はじめての材料力学』(第2版)森北出版、2005年3月31日。 ISBN 4-627-66352-8。
- 伊津野和行・野阪克義『構造力学』森北出版〈都市環境デザインシリーズ〉、2009年1月30日。 ISBN 978-4-627-41511-9。
関連項目
「荷重」の例文・使い方・用例・文例
- 私は彼とその荷重について協議しました。
- 彼とその荷重について協議しました。
- 私はその装置に荷重を加える。
- 荷重がかかる
- 荷重と本体自重との比
- 荷重を与える
- トラックは後ろのほうに荷重がかかりすぎている.
- 動荷重、静荷重
- 過度に荷重を与えられるか、重い荷によって妨害される
- 貨物を単位荷重に包装する行為
- 梁などの端を支えて荷重を分散するための、壁の頂部に沿った材木
- 素材が破断することなく耐えることのできる最大の伸長荷重と表わされる素材の強さ
- 外部荷重対航空機の重量の比率(gで測定される)
- 荷重検査器という,貨物の積載量をはかる器械
- 荷重を加えて,物体の強度を測定する試験
- 瞬間的に加えられる荷重
- 動荷重という時間的に変化して構造物にかかる荷重
- 建築において,荷重を受ける材
- 加えた荷重によって材料が破壊されず,十分安全に使用できるように決めた応力の限界値
- 静荷重という,時間的に変化のない荷重
荷 重と同じ種類の言葉
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