職能管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 05:03 UTC 版)
護衛艦では、職能に応じた分類として、7つの科が編成されている。 船務科 情報、電測、通信、航空管制(全通飛行甲板DDHを除く航空機が発着艦可能な護衛艦に限る)及び船体消磁に関することを担当する。 科の長は船務長であり、またその他の幹部自衛官として船務士や通信士、電整士が配される。また海曹士としては、電測員や通信員、電子整備員が配される。 最初期には「情報科」と称されていたが、1954年頃に「船務科」と改称されたという経緯があり、また移行期には「戦務科」と称されることもあった。 航海科 航行、信号、見張及び操舵、また気象・海象に関することを担当する。 科の長は航海長であり、またその所掌業務の一部を分掌するため気象長が配される。海曹士としては航海員や気象海洋員が配される。 砲雷科 艦砲やミサイル、魚雷、機関砲の他、火器管制レーダー、ソナー、探照灯、錨、短艇、クレーンの操作も担当する。 科の長は砲雷長であり、またその所掌業務の一部を分掌するため砲術長、水雷長および立入検査長が配される。その他の幹部自衛官として、砲術長の下に砲術士・電整士、水雷長の下に水雷士、立入検査長の下に立入検査士、また運用士も配される。海曹士としては、射撃員や魚雷員、水測員および運用員が配される。 飛行科 艦載機の操縦、発着艦指揮、運用、整備、およびそれに係る補給を担当する。航空機非搭載艦には存在しない。 科の長は飛行長であり、またその所掌業務の一部を分掌するために整備長、艦上救難長(ひゅうが型・いずも型の場合)が配される。その他の幹部自衛官として飛行士および航空管制士(ひゅうが型・いずも型の場合)が配されるほか、整備長の下に整備士、艦上救難長の下に艦上救難士が配される。海曹士としては、航空機体整備員、航空発動機整備員、航空電機計器整備員、航空電子整備員、航空武器整備員、発着艦員、航空管制員(ひゅうが型・いずも型の場合)が配置されている。 機関科 エンジンや発電機・補機、空調機器の運転・整備、燃料、真水、空調の管理を担当する。また、火災や浸水に対して、ダメージコントロールといわれる応急作業を担う。 科の長は機関長であり、またその所掌業務の一部を分掌するため応急長が配される。その他の幹部自衛官として機関士が配されるほか、場合によって応急長の下に応急士も配される。海曹士としては、蒸気員、ガスタービン員、ディーゼル員、電気員、応急工作員、艦上救難員が配される。 補給科 経理、補給、庶務、給食、艦内の衛生管理や乗組員の健康管理や診療、衛生機材の整備などを担当する。 科の長は補給長とされ、またひゅうが型・いずも型ではその他の幹部自衛官として補給士も配される。海曹士としては補給員、経理員、給養員が配される。 衛生科 科の長は衛生長とされ、またその他の幹部自衛官として衛生士が配されることとされているが、これらの幹部隊員(衛生担当)の配員がない場合は補給長が兼務することになっている。海曹士としては衛生員が配される。
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