簡単なモニターテスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 18:41 UTC 版)
ガンマ補正テスト画像。ブラウザーのズーム=100%でのみ有効 この手順は、プロファイルが使用されていなシステム(例えば、バージョン3.0以前のFirefoxブラウザーなど)や、タグがない元画像がsRGB色空間にあると想定するシステムで、モニターに画像をほぼ正しく表示させるのに有効である。 テストパターンにおいて、それぞれの単色のバーの強度は、周囲の縞模様のディザの平均強度となるように意図されており、理想的には指定されたガンマに正しく調整されたシステムでは、単色部分と縞模様部分が同じ明るさで表示されるはずである。 通常、ビデオカードはコントラストおよびブライトネス制御を備えており、半透過液晶ディスプレイ(英語版)はコントラスト、ブライトネスに加えてバックライト制御を備えている。ビデオカードとモニターのブライトネスおよびコントラストは有効なガンマに影響を与えるため、ガンマ補正が完了した後で変更してはいけない。 テスト画像の上部の2本のバーはコントラストとブライトネスを正しく設定するのに用いられる。それぞれに8つの3桁の数字が表示されている。適切にキャリブレーションされたよいモニターでは、両方のバーの右から6つの数字が表示されるが、安価なモニターでは4つの数字しか表示されない。 RGBの色領域では数字が書かれた単色部分と周囲の市松模様の部分の明るさが等しく見えれば、その数字のガンマ値でほぼ正しくガンマ補正がなされている。多くの場合、各色のガンマ補正値はわずかに異なっている 色温度ないし白色点の設定はモニター調整の次の段階である。 ガンマ補正を行う前にモニターの制御機能を使って所望のガンマと色温度を設定する必要がある。ガンマ、コントラストおよびブライトネスの制御機能を使って、液晶ディスプレイのガンマ補正は特定の垂直方向の視野角、すなわちモニターの特定方向の水平方向のライン、特定のブライトネスとコントラストのレベルでのみ行うことができる。ICCプロファイルを使えば、モニターを複数の輝度レベルで調整すすことができる。モニターの品質(および価格)によって、この操作点からどれだけずれても満足のいくガンマ補正ができるかが決定される。原色あたり6ビットの色深度を有するツイステッド・ネマティック(TN)ディスプレイがもっとも低品質である。一般的に8ビットの色深度を備えたIPS方式ディスプレイの方が優れている。優れたモニターは10ビットの色深度を持ち、ハードウェアによるカラーマネージメントを備え、三刺激値測色計によるハードウェアキャリブレーションが可能である。多くの場合、6ビット+FRC(英語版)パネルは8ビットとして、8ビット+FRCパネルは10ビットとして販売されている。FRCは追加のビットの真の代替とはならない。24ビットおよび32ビットの色深度フォーマットは、各色8ビットである。 Microsoft Windows 7以降では、ディスプレイカラーキャリブレーションツール dccw.exe やその他のプログラムを使ってガンマ補正を設定することができる。これらのプログラムはICCプロファイルファイルを作成し、それをデフォルトで読み込む。これによってカラーマネージメントが容易になる。dccwプログラムのガンマ・スライダーを、最後の色の領域(多くの場合は緑)が、市松模様の部分と、単色の部分で同じ明るさになるまで増加させる。他の二色を調整するには、ガンマ補正プログラムのカラーバランスないしここの色のガンマ補正スライダーを使用する。古いビデオカードのドライバーの中には、スタンバイやハイバネーション・モードから復帰した際に、カラールックアップテーブルを正しく読み込めず、誤ったガンマで表示するものがある。このような場合にはビデオカードのドライバーをアップデータおする必要がある。 X Window Systemが動作する一部のOSでは、ガンマ補正係数を0.9に設定するコマンド xgamma -gamma 0.9や、ガンマ補正係数の現在の値(デフォルトは1.0)を確認するコマンド xgamma を実行することでガンマ補正係数を設定することができる(既存のガンマ値に適用される)。macOSシステムでは、ガンマ補正や、その他の画面調整はシステム環境設定で行われる。
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